【続編⑦】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

【続編⑦】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてK社で半年程度働いてくれている40代男性の派遣社員Gさんですが、「仕事の指示の仕方やオペレーション、職場の同僚との人間関係など、とにかく自分なりの正義を振りかざし、その度に仕事が止まってしまい困っている」という派遣先からクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

派遣先H課長から入電

面談が物別れに終わり私に対して不満を募らせているであろうGさんが派遣先や当社の相談受付窓口などにありもしないクレームを入れることを懸念した根回しを終え、数日が経ちました。

ある日の朝、K社のH課長から電話が入ります。

「実は今朝、Gさんから話があるって言われて、おかしな相談を持ちかけられたんだけど・・・」

「Gさんがいうには今の派遣会社の営業担当は全く自分の話を聞いてくれないし、派遣会社側の勝手な判断で契約を切ろうとしてると言っててね」

「このままでは不安で仕事ができないから、派遣会社を変えさせてほしいって言うんですよ」

・・・そうきましたか。

Gさんもなかなか思い切ったことをします。

派遣先に「派遣会社を変えたい」と直訴するからには、派遣先から自分への評価に絶対の自信を持っているのでしょう。

先日私がフィードバックした評価のうち、自分の都合の良いところだけを切り取って記憶に残しているのかもしれません。

「この前、Gさんへのアプローチは段階を踏ませてくれって言ってたから様子見てたんだけど、これってどうなっているんだろう?」

H課長がひとしきり話し終えた後で私は質問に答えます。

「すみません、Gがご迷惑をおかけしまして」

「先日の面談でアプローチの手段の一つとして一旦突き放したような言い方をして物別れの状況だったのですが、Gは御社への直訴という手段を選んだんですね。すみません、お騒がせを致しまして」

「本人への対応をしたいと思うのですが、H課長はGからの申し出にどう答えられたんでしょうか?」

よくよく状況を確認してからGさんに対応をしないと話が余計に拗れてしまいます。

「いや、派遣会社を変えることは考えていないってことと、その手の話は雇用関係のある派遣会社と直接してくれって答えましたよ」

「それでも食い下がってくるから、違う派遣会社になるなら契約はできないって答えておいたよ」

なるほど、H課長はきちんと勘所を掴んだ対応をしてくださったようです。

人材派遣は派遣先が「○○という業務を行うために、〇〇というスキル・経験を持った人材を派遣してほしい」という契約です。

つまりスキルや経験を指定することはできても契約前にAさん、Bさんと言った属人を指定することはできません。

派遣会社が変わるとなれば、新たな契約行為を行うこととなり、契約前にGさんを前提にしたような話を進めることは派遣法の主旨に反するのです。

Gさんは頭の良い人ですから、この辺りの裏事情もきっと理解していることでしょう。

尻尾を掴まれてしまったら後々どんな火元になるかわかりません。

「ありがとうございます。」

「課長がそうおっしゃたらGはなんと言っていましたか?」

H課長はGとの話し合いを思い出してか、少しため息混じりに答えます。

「いやそれがさぁ、『私のこれまでの頑張りを認めてくれないってことですか!?』とか『派遣会社が変わることで御社に何のデメリットがあるっていうんですか!?』ってまた例の質問攻めがはじまってさ・・・」

「しまいには『あなたでは話にならないので上司の方と話をしたい』って言い出して、ほんとに何を考えているんだか・・・」

「それは申し訳ありません・・・・」

私は合いの手を入れるようにお詫びをします。

「いや、いいんですよ。うちはコールセンターで派遣の人が多いから、色んな人がいるっていうのは理解してますから」

「結局1時間くらい話したんだけど、『契約ごととして筋が違う、まずは今の派遣会社と話をしてくれ』で突き通しましたよ」

「・・・いやぁ、課長、お忙しい中なのに申し訳ありません・・・」

Gさんにあの調子で責め立てられたらずいぶんうんざりしたことでしょう。

「それでGの対応ですが、H課長からご連絡を頂いたことを受けて私から彼に連絡をとってしまっても大丈夫でしょうか?」

「あぁ、大丈夫だと思いますよ」

派遣社員Gさんとの2度目の面談

H課長との電話の後、すぐにGさんに連絡を取ります。

コールセンターでは就業時間中の面談は基本的に禁止をされていることが多いのですが、込み入った状況を解決するためH課長から許可を頂いたのでした。

「なんでしょうか?仕事中なんで手短にしてほしいのですが」

開口一番つっけんどんな口調のGさん。

さて、話の組み立てをどのようにしましょうか?

H課長から連絡のあった「派遣会社を変えたい」という件は私から話すか、それともGさんが口を開くのを待つのか・・・

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