【派遣会社営業担当のトラブル対応報告】背中に大きな刺青の入ったQさんの対応報告

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私の会社では様々な企業からのご依頼により「代わりに営業をするサービス=営業代行」を行なっています。

結構なご依頼を頂いていまして、社員だけでは到底間に合わず、契約社員を採用して仕事にあたってもらっているのです。

募集においてはインセンティブを重視した給与体系を取っていることから、集まるのは様々な職場を渡り歩いていたり、自分で会社をやっていたというような一癖も二癖もある方々。

いわば傭兵営業部隊です。

その部隊の責任者としてマネジメントにあたってきた私が、経験した様々なエピソードをご紹介します。

今回の営業代行業務の概要

ある大手メーカーから半年間の期間限定でテストマーケティングを兼ねて既存の顧客に保守サービスを販売してほしいという依頼がありました。

その業務は次のようなものです。

  • すでに機器をご利用頂いている都内の法人顧客に、テレアポの上で訪問し、機器の保守サービスを提案する営業活動
  • 保守サービスについては新しい取り組みであるため、販売数も必要だが、今後の商品開発のためにお客様のニーズをヒアリングしてほしいとの要請
  • いわば営業活動とともにマーケティングのための情報収集も行なってほしいというような営業代行案件

当社との業務委託契約に関しては保守サービスと顧客からの意見や質問といったマーケティング情報の2つが成果物であり、それぞれに対して相応の金額をお支払い頂く契約です。

ですので、実際に現場で営業活動をしてもらう営業マンにも保守サービスの販売数とマーケティング情報の2つを営業目標として活動してもらうことになりそうです。

既に機器を使ってもらっている法人顧客にアプローチを行うという点から、いわゆるルートセールスに近い内容であり、営業としての難易度は低めといった受け止め。

対象となる既存の顧客数から逆算したところ、半年間でアプローチを完了させるにはだいたい30人くらいの営業マンが必要になりそうです。

もちろん、私の会社の社員だけでは到底人数が足りませんから、社員数名をマネージャーに据え、あとは半年の期間限定の契約社員を集めることで仕事を回していく体制を整えなければいけません。

また、新たに30名近く人が集まるとなると、私の会社のオフィスだけでは到底人が収まりきりません。

人を集めるだけでなく、半年間だけ使えるオフィスも探し出し、オフィス家具やパソコン・電話、ネットワーク環境まで準備しなければならず、なかなか大変な立ち上げになりそうです。

まずは箱(オフィス)の準備

営業マンを集めても、拠点となるオフィスがなければ仕事はできません。

ただ今回の営業代行業務は半年の期間限定。

普通のオフィスビルのオーナーはそんな中途半端な期間だけオフィスを貸してはくれないのです。

レンタルオフィスという手段もありますが、割高な上に、30名という大人数が入れるようなレンタルオフィスはまずありません。

そこは餅は餅屋ということで、私なりに拙いながらもノウハウはあるのです。

中途半端な期間オフィスを借りるコツ、それは「建て替え前の物件を探す」ということです。

そのエリアの再開発などで、いくつかのビルを壊して大きな1つのビルを作るというようなプロジェクトの場合、それぞれのビルの入居者との賃貸契約期間のズレの兼ね合いで、着工までに1年程度のズレが出ることがあるのです。

そういった物件は入居者が徐々に退去していくため、歯抜けのようになっています。

今回のような期間限定のプロジェクトではオフィス専門の仲介業者にそういった物件を探してもらいます。

建て替え着工が目前の物件ほど敷金礼金がないなど、こちらに都合の良い話も多いのです。

人を集める

並行して立ち上げまでに30名弱の営業マンを集めなければいけません。

営業職は「ノルマがきつい」「クレームが多い」などの理由から不人気職種。

しかしどの会社でも必ず営業職は求められており、事業運営の中核となる人材です。

そのような営業職の人材がちまたにあふれているわけがありません。

しかも今回は半年間という期間限定、ますます人材の幅は狭まるばかりです。

理想的な人材像は次の通りです。

  • 法人営業経験者
  • 商材がオフィス機器のため、同業界の営業う経験者が望ましい
  • 高いコミュニケーション能力
  • 保守サービスという無形サービスを提案するため、論理的に説明のできるプレゼンテーション能力

いつもは派遣会社営業担当として、派遣先に人を紹介する側にいて、派遣先の理不尽な要望に閉口している私ですが、いざ自分がマネジメントをする側になるとどうしても欲が出てきてしまいます。

ただ今の売り手市場の世の中で、そんなピカピカの人材がいるわけがありません。

企業の中核たる営業職ですから、どの会社でも優秀な人材を囲い込んでおり、私の理想とするような経歴の人材が現れたとしたら、その方がおかしいのです。

わざわざ半年限りの契約社員というかたちで働こうと思うからには相応の理由があるはずであり、多くの場合にはマネジメント側にとって不都合な事柄であることが多いのです。

となれば、現実的な視点を持った人選を行う必要がありそうです。

私が人選担当に伝えたポイントは次のようなものでした。

  • 商材問わず、法人・個人に限らず営業経験者あれば優遇
  • 営業未経験者であれば、接客販売、コールセンターのオペレーターなど対人コミュニケーションの経験のある人材

理想像に比べれば随分条件を譲った印象ですが、昨今の売り手市場では「半年間の期間限定」と「営業職」という不人気条件の組み合わせは、なかなか人選に苦戦をするのです。

派遣先の要望を受ける派遣会社営業担当の立場と違い、今回はマネジメントをする側である利点を活かして、募集のキャッチコピーを次のように工夫しました。

  • 「法人営業」ではなく、「ルートセールス」
  • 「営業」ではなく「ご案内」

最近の求人募集媒体は圧倒的にWEBに移っています。

しかも9割がたはスマートフォンで検索をされることになり、仕事を探す側は求人サイトでエリアや時給などの条件を入力して検索をかけるのです。

検索結果の一覧に載ってくる書く求人案件の情報は数行。

いかに目を惹く、クリックをしてもらえるキャッチーな単語を散りばめられるかが勝負なのです。

そのために求人広告のキャッチコピーを「法人営業」ではなく「ルートセールス」、「営業」ではなく「ご案内」としたのです。

実際のオペレーションもこのキャッチコピーに偽りないように平準化をしていかなければなりません。

箱(オフィス)と人の準備を整え、プロジェクトの立ち上げまで慌ただしい毎日になりそうです。

長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。

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