【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】お金がすべて!?契約更新ごとに時給アップを求めてくる派遣スタッフNさんのクレーム対応①

【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】お金がすべて!?契約更新ごとに時給アップを求めてくる派遣スタッフNさんのクレーム対応①

私の担当スタッフとして派遣先のD社に勤務してくれている40代女性のNさんですが、たいして仕事内容も変わらないのに3ヶ月の契約更新の度に、職場内で上司やその関係者に時給アップの根回しをするのをやめてほしいのというお客様からのクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業マンが、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

クレーム経緯

●NさんはD社で営業アシスタントとして1年近く就業している

●Nさんは以前にもD社で長く働いていたことがあり、当時の上司が現職場の本部長に昇格し、その紹介で当社に派遣登録した

●D社の職場は親会社からの受託を受けて営業支援業務全般を行なっている

●NさんはD社の親会社の運営するバスケットボールチームの熱烈なファンで、ファン人脈でD社の親会社の役職者に友人、知り合いが多い

●Nさんは3ヶ月毎の契約更新のタイミングになると、必ず「これまでより時給を上げて欲しい」と事前に交渉してくる

●時給の上げ下げは本来、雇用契約のある派遣会社と話すべきこと

●ただ、あしらいづらいのは、時給アップの根拠として、「部の責任者である本部長が、飲み会のときに時給アップを頼んだら、いいよと言ってくれた」とか、営業支援業務の発注元である役職者数名とバスケットボールファンつながりで仲が良く、「親会社の○○さんも賛成してくれている」などと言ってくること

●仕事はできるので辞められると困るが、これまでに2度時給アップをしていて、事務職としては最高値になってしまっている

●なんとか、モチベーションを下げずに、時給アップをせずに済ませられるよう、本人を納得させて欲しい

●毎回この手のやりとりをしていて、いい加減うんざりしている

対応のポイント

派遣会社営業マンであれば、ここまで極端ではなくても、「時給は上げられないが、モチベーションを下げずに就業継続させて欲しい」というような無茶振りに苦しめられた経験があるのではないでしょうか?

この場合、往々にしてスタッフさんの個性が強いことが多く、お客様とスタッフさんの板挟みになりがちです。

しかも、今回私は1ヶ月前に他の営業マンからNさんを引き継いで担当になったばかりでした。

お客様への対応のポイント

前任の営業マンからはNさんがかなり個性が強く、押しの強い人物で、ヘソを曲げると厄介そうだと聞いていました。

お客様の言い分もわかるのですが、今回も時給アップの要望をするであろうNさんの求めを全く聞かずに、モチベーションを維持するなんてできるわけがありません。

ですので、予防線を張る意味も含め、次のようなポイントでお客様対応を考えました。

  • Nさんは今後も都度時給アップをら要望してくると考えられ、Nさんである限り、今回のような話は繰り返される。このポストは絶対にNさんでなければいけないのかを確認する
  • Nさんでなければいけないのであれば、その理由は何かを確認する
  • Nさんでなくてもいいのであれば、どう言ったタイミングであれば入れ替えが可能かを確認する
  • Nさんの要望通り、時給アップをするために、業務の幅を広げたり、職種を変えたりすることができるかどうかを確認する

スタッフへの対応のポイント

私がNさんの担当を引き継いだばかりのため、まだ実際にNさんから時給アップの要望を受けたわけではありませんが、お客様との話を踏まえ、次のようなポイントでスタッフ対応を考えました。

  • 派遣スタッフの時給は雇用主である派遣会社が決めている。派遣元からの時給(売上)の一部を横流ししているわけではないことを理解してもらう
  • とはいえ、派遣スタッフに支払う時給の原資は派遣元からの時給(売上)であり、その額を増やすには、就業している派遣スタッフの業務範囲が広がる、業務パフォーマンスが高いなどの理由が必要であることを理解してもらう
  • その上で、派遣先からの時給(売上)を上げるための交渉材料となる業務パフォーマンスのアピール資料や、増えた業務内容の一覧を提出してもらう

対応経緯

Nさんとの面談

ちょうど、契約の切れ目でもあり、更新意思の確認でNさんと面談をしました。

Nさんの要望は次の通りです。

  • 次回の契約から時給を上げて欲しい
  • 自分は派遣ながら、発注元の親会社の担当者と直接やり取りしながら仕事をしていて、本来必要なD社の管理者分のコストが浮いている。この分で時給アップ分はまかなえるはずだ
  • 親会社の担当者と直接やりとりをしていることで、担当案件がどんどん増えてきていて、業務見合いという意味で時給アップが妥当だと思っている

前任の営業マンと、お客様のいう通り、なかなか強敵のようです。

ただ、仕事はきちんとやって頂いているようですし、発注元の親会社の担当者と直接やりとりをしているのが本当だとすると、派遣先であるD社担当者の指揮命令が機能しているのかという疑問がありますし、合わせてNさんの業務内容や業務量が把握されているのかも怪しくなります。

前述した対応のポイントも踏まえて次のようにNさんに話しました。

  • 派遣先との時給(売上)交渉は、交渉材料がないと難しい
  • 材料は次の2つを考えるが、派遣先担当者との交渉用に簡単に情報をまとめてもらえないか?
  1. Nさんが親会社の担当者と直接やりとりをしている業務内容
  2. 増えている案件の一覧と、先方がピンとくる表現で表した業務量

ほとんどの派遣スタッフがこの時点でつまづきます。

つまり、「時給交渉なんて、営業マンに派遣先と交渉して欲しいと言って、丸投げすればいいんだ」くらいの甘い考えなのです。

冷静に考えれば、給料を上げて欲しいと言って、簡単に上がる会社なんてありません。

当たり前のことですが、雇用主である派遣会社が派遣スタッフの給与を決めるわけで、昇給をして欲しいという希望した時に、その理由や根拠を示せないなどあり得ないわけです。

そう言った意味ではNさんは心得ていて、派遣先担当者が把握していないであろう自分のパフォーマンスや担当案件の一覧を作ってきてくれていました。

Nさんはやるべきことをやって時給アップを希望しているわけですから、お客様にとって、それが妥当かどうかは別にして、交渉をするべきだなと感じました。

Nさんから、わかる限り細かい話も確認して、お客様との交渉に臨むことにしました。

長くなりましたので、続きは続編にしたいと思います。

続編②はこちら

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