【派遣社員として働くための基礎知識】WEBベースの勤怠管理システムは意外と不便

派遣社員として働くための基礎知識】WEBベースの勤怠管理システムは意外と不便

勤怠管理は紙からWEBへ

人材派遣という働き方では、勤怠管理の方法も、直接雇用の場合と少し違います。

直接雇用の場合は、雇用主と労働者がお互いに勤怠を確認し合います。

手法としてはタイムカードやタイムシート、社内システムなどが一般的でしょうか。

その勤怠状況の結果として、雇用主から労働者に給与が支払われるわけです。

人材派遣の場合は三者が絡むため、だいぶ複雑になります。

派遣社員が派遣先での勤怠を、派遣先担当に承認してもらい、それを受けた派遣会社が派遣先に請求をし、派遣社員に給与を支払うということになります。

つまり、派遣社員の勤怠に、派遣先と派遣会社両方の確認が必要になり、最終的に三者間の勤怠の認識がズレるとトラブルになります。

派遣会社が昔から使っている勤怠管理手法は紙のタイムシートです。

派遣社員の勤怠は法的に派遣先、派遣元が記録を残しておかなければならないこともあり、大抵は二枚綴りの複写式になっています。

  • 1枚目は本人控え兼派遣会社控え
  • 2枚目は派遣先控え

ここ数年は紙のタイムシートは不便だという声も多く、次のような、理由から、急速にWEBベースの勤怠管理システムに切り替わっています。

  • 紙のタイムシートの記入や物理的な承認サインのやりとり、派遣会社へのファックスなどの手間が省ける
  • パソコンやスマートフォンなどがあれば、派遣スタッフも派遣先担当者も派遣会社もいつでもどこでも勤怠を入力・確認ができる
  • 派遣会社へのファックス後の内容不鮮明などの確認の手間が省ける
  • 紙のタイムシートの補充の手間が省ける
  • ペーパーレスで費用が削減できる

WEBベースの勤怠管理システムの導入当初は、多くのメリットが感じられ、三者とも使い勝手が良くなったり、派遣会社にとっては手間も費用も削減できるため、かなりのスピードで普及し、いまや私の120名ほどの担当社員の中でも紙のタイムシートを使っているのは20名くらいです。

普及が進むにつれ、本来の主旨とズレ始め、使い勝手が悪くなった

そんなメリットばかりのWEBベースの勤怠管理システムなのですが、普及が進むにつれて、本来の主旨とズレ始め、随分使い勝手が悪くなってきました。

  • システムによってはグローバルIPアドレスを設定するものがあり、最初に設定したデバイスやネットワーク内でしか利用できない。つまり「派遣社員も派遣先担当者も派遣会社もいつでもどこでも勤怠を入力・確認ができる」というメリットがない
  • 契約システムと連動しており、システム上の契約処理が完了してから勤怠入力画面ができる仕様になっている。そのため、なんらかの事情で派遣先・派遣会社間の契約処理が滞ると、勤怠入力ができないといったトラブルが発生する
  • 派遣先が、社員が使っている勤怠管理システムの延長線上で派遣社員の勤怠管理システムを作るケースがあり、派遣会社とシステム連携していないため、派遣社員と派遣会社間では別途、紙のタイムシートを書いてもらうといった二度手間が発生する
  • 勤怠管理システムの仕様で、勤怠入力が5分・10分単位などに設定できるようになっているケースがある。これは派遣先(お客様)と派遣会社間の請求上の契約が5分・10分単位になっているためだが、法的には働いた分は1分単位で給与を支払う必要があるため、勤怠管理システムと別に勤怠管理を行うという二度手間が発生する
  • 派遣先それぞれに別の勤怠管理システムを導入しているので、派遣会社にシステム使用料の負担が発生する
  • 派遣先それぞれに別の勤怠管理システムを導入しているので、派遣会社営業担当はそれぞれのシステムを理解して操作をする必要が発生し、事務処理工数が増える

思いつく限りでも上記のような使い勝手の悪さが、派遣社員だけでなく、派遣先担当者の手間や、派遣会社側の管理コストの増大をまねいています。

いっそのこと紙のタイムシートに戻してしまった方が気が楽なのですが、なかなか逆戻りをすることも難しく、なんとか日々やり過ごしています。

それにしても、この勤怠管理システムなどは「ITによってペーパーレス化が進むんで、業務が効率的に」なんてフレーズの最たるものだと思いますが、IT化によって新たに発生する手間というものはあるもので、簡単にはいかないものだなぁと感じます。

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