【派遣社員として働くための基礎知識】派遣社員の経歴は意外と適当

派遣社員として働くための基礎知識】派遣社員の経歴は意外と適当

派遣社員のスタッフ登録とは?

いわゆる「派遣」と言われる仕組みは「登録型派遣」という仕組みで、人材派遣で働きたい人が派遣会社にスタッフ登録し、その派遣会社に仕事を仲介してもらい、派遣先で就業開始にあたって派遣会社と派遣社員は有期の雇用契約を結びます。

つまり派遣会社の契約社員として派遣先で仕事をするというような仕組みです。

派遣先での就業の可否を決めるのをパート・アルバイト、契約社員、正社員で言うところの「二次面接」とするならば、スタッフ登録は「一次面接」にあたりますが、派遣会社側はスタッフ登録を拒む権利はありつつも、ほとんどの場合、登録を受け入れます。

スタッフ登録をした派遣社員は、その派遣会社のデータベースに登録され、人選担当がオーダーとのマッチング度合いを判断しながらメールや電話でオファーをしていきます。

派遣社員には派遣会社に対するロイヤリティはない

スタッフ登録は単に登録であって、派遣会社が必ず仕事を紹介すると約束しているわけではありませんし、また派遣社員側も仕事を紹介されたところで、必ずその派遣会社で働くと約束しているわけではありません。

派遣社員はたいてい4ー5社の派遣会社に重複して登録しており、「派遣会社で仕事を選ぶ」と言うよりは、「気になる仕事があって、たまたまそれがAという派遣会社だったので登録した」くらいの関係性です。

例えば、電化製品を買うときに、「Bという商品が一番安いので、Cという家電量販店で購入した」というようなことです。

以前、派遣業界はクレーム産業、なぜクレームやトラブルが多いのか?対処法は?の記事でも取り上げましたが、派遣社員からすると「気に入った勤務地、仕事内容である今の派遣先で働くために、便宜上、派遣会社と雇用契約を結ぶような感覚」であって、基本的に派遣社員には派遣会社に対するロイヤリティはありません。

むしろ、派遣会社に対するロイヤリティは、就業が開始してから派遣会社営業担当が派遣し社員との信頼関係を醸成しながら構築していくものであって、同じ職場で働くわけでもなく、日頃から接点があるわけでもない派遣社員と派遣会社営業担当の間の信頼関係の構築(=派遣会社へのロイヤリティの醸成)は営業担当の力量によるところが大きいのです。

派遣社員の経歴は意外と適当

前述した通り、登録段階において、派遣会社は派遣社員にとって「希望している仕事についてきたオマケ」のようなものですから、その方の性格にもよりますが、スタッフ登録という作業はさほど重要視してもらえません。

そのため、スタッフ登録の際に学歴や職歴などのプロフィールを適当に申告する人が多いのです。

さらに最近の売り手市場においては、これまでより比較的正社員に採用されやすくなったため、派遣マーケットにきてくれる人材が先細っている状況です。

数多くの派遣会社が登録スタッフ不足に悩まされていて、登録スタッフのニーズをくんで、派遣社員の気の変わらないうちに派遣先で就業をスタートして欲しいと思っています。

そのため、これまで登録センターなど専門の場所と人員を設け、1人のスタッフ登録あたり2時間程度じっくりと見極めを行なっていた登録作業を、出来るだけ短時間にしたり、電話だけで登録できるようにしたり、WEBだけで完結できるようにしたりと、どんどん簡略化しています。

フェイストゥフェイスで登録をする場合、人情として、もしくは登録担当のヒアリングなどによって、プロフィールを適当に答えたり、嘘をついたりということはなかなかできないものですが、人を介さなくなるにつれ、どんどんその情報が不正確になり、後に派遣先の人材ニーズとのミスマッチにつながります。

つまり、「Excelは業務で関数まで使っていた」と申告されていたのに、実際には触ったことがある程度で実務では使い物にならず、「聞いていた話と違う」といったクレームになるというようなことです。

正社員や契約社員であっても、学歴や職歴の裏をとることはあまりありませんから、実際にはなんらプロセスは変わらないのですが、やはり「就職」という考えの人材派遣と、「就社」という考えの直接雇用では、結果が違ってきます。

派遣会社は職歴の矛盾を意識してオファーしている

スタッフ登録の簡略化によって、精度の落ちた登録情報ですが、気の利いた人選担当や営業担当は職歴や学歴の矛盾を意識して対応しています。

「この方の年齢や学歴から見ると、職歴の合計期間が少なすぎる。ご本人は仕事をしていなかった期間はないと言っているが計算が合わない、この矛盾の理由はなんだろう?」とか、

「A社に正社員として5年働いていたと職歴にあるが、学歴からみるにA社に入社するのは困難なはず、何か特別な理由があったのだろうか?」といったことです。

たいていはご本人に聞いてみるとちゃんとした理由があって、「わざわざいう必要ないとおもっていました」というようなお答えを頂くことが大半です。

ただ、派遣業界のようなクレーム・トラブル産業に勤めていると、そういった矛盾のある経歴の派遣社員がトラブルを起こすことが多いことを実感していて、「転ばぬ先の・・・」とばかりに矛盾点が気になります。

クレーム・トラブルは派遣先、派遣社員、派遣会社三者にとって負荷のかかるものですから、未然に防止できるものは出来るだけ、その芽を摘んでしまいたいという自己防衛本能が働くのです。

いわゆる職業病ということなのでしょうか・・・

更新情報はTwitterに配信しています!