【続編②】【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】派遣先から「テストの結果が悪かったので、明日から来なくていい」と言われた派遣スタッフQさんからのクレーム対応②

【続編②】【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】派遣先から「テストの結果が悪かったので、明日から来なくていい」と言われた派遣スタッフQさんからのクレーム対応②

【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】派遣先から「テストの結果が悪かったので、明日から来なくていい」と言われた派遣スタッフQさんからのクレーム対応①でお伝えしたC社にコールセンタースタッフとして就業し始めたQさんですが、研修2週間目に突然「これまでの研修内容の確認テスト」が実施され、テストが終わると個別に会議室に呼ばれます。

派遣先担当者言われたのは「Qさんのテストの結果があまりに良くないので、今後仕事をお任せできません。今日をもってお引き取りください。今後のことは派遣会社と相談してください。」という寝耳に水のコメント。

寝耳に水は私も同様で、Qさんに状況を確認した上で、抗議と交渉のために、いよいよC社に乗り込みます。

前回までの経緯

●QさんをC社に就業開始し、研修から2週間経ち、これまでの研修内容の振り返りを行うとのことで、急遽テストが実施された

●テストが終わると個別に会議室に呼ばれ、派遣先担当者から「Qさんのテストの結果があまりに良くないので、今後仕事をお任せできません。今日をもってお引き取りください。今後のことは派遣会社と相談してください。」と言われ、反論するまもなく、入館証などの貸与物を回収され、退去させられた

●Qさんご本人にとっても、当社としても寝耳に水の話であり、本来の契約期間を派遣先の一方的な主張で短くされてしまったことに対する抗議と、Qさんの休業補償相当、当社の機会損失となる利益相当の請求のため、C社と商談を行うこととなった

対応経緯

C社との打ち合わせ

先方はセンター長、研修担当者、窓口担当者の3名、こちらは私1人での打合せとなりました。

まずは私から、Qさんから聞いている経緯について事実確認を行います。

  • 本日、2週間の研修の習熟確認としてテストがあったと聞いている
  • テスト後の個別の面談で「Qさんのテストの結果があまりに良くないので、今後仕事をお任せできません。今日をもってお引き取りください。今後のことは派遣会社と相談してください。」というようなコメントをし、入館証などを回収して退去させたと聞いているが事実か?

先方の3名は「間違いない」と答えます。

引き続き私から質問します。

  • 御社に事前確認した限りではテストを行うとは聞いていない
  • 習熟度の確認だけであれば問題ないが、その結果で就業が続けられないといった判断をすることは実質的な選考行為であり、派遣法の主旨からいって問題がある
  • テストの結果をもって、御社がQさんに直接「明日からもう来なくていい」というような案内をしているが、Qさんは「派遣先から解雇通告された」と受け止めている
  • 派遣スタッフは派遣会社と雇用契約を結んでおり、派遣先から雇用契約に関することを言及されたり、そう解釈されるような言及をされるのは困る。どういったお考えか?
  • また、Qさんが「派遣先から解雇通告された」と解釈している中で、労働基準監督署などに相談にいった場合、労働基準監督署の指導の対象は御社になるが、認識されているか?

私が一通り話し終えると、クセ者と噂のあるセンター長が話しだしました。

  • テストはしたが、もともとは習熟を確認するためのだった
  • しかし、Qさんのテスト結果は異常に悪く、研修内容がほとんどに頭に入っていないレベル
  • 今回の派遣募集では、2ヶ月間の研修で、ある程度独り立ちできる人材を依頼し、人材の選定を御社に任せた
  • Qさんは到底そのレベルに達しておらず、派遣会社として派遣スタッフの品質はどのように考えているのか?
  • つまり、テストの結果でお引き取り頂いたのではなく、「Qさんでは派遣会社との契約内容を満たしていないから、ウチで働いてもらうことはできない」ので、あとは雇用契約のある派遣会社と相談してと伝えたまで

一通りC社のセンター長の話を聞いて、まぁよくもそんなに都合の良いものの解釈ができるものだなと感心しつつ、C社が確信犯的に今回の状況を作り出していることがわかりました。

続いて私から応戦します。

  1. Qさんのスキルレベルが、御社の要望に達していなかったというご判断は理解した。しかし、当社としてはQさんの職務経験やアセスメント(適性検査)などで御社の求めるレベルに達していると判断して派遣をさせて頂いた。今後の反省材料とという意味でも御社で行われた定量的な評価を頂きたい
  2. 「派遣契約で求めているスキルレベルに達していなかったからお引き取り頂いた」という御社の主張は理解したが、そのことと、当社になんの連絡もなく、Qさんを退去させるということとはイコールでつながるものではないと思っている
  3. 御社や我々の考えは別として、少なくとも本人は「C社で何の予告もなく実質的な選考行為としてのテストが行われ、その結果で本来雇用関係のない派遣先から解雇通告がされた」と理解している
  4. 本人からしかるべきところに訴え出られた場合、当社はそういった状況を未然防止できなかったのかという意味で管理責任を問われ、御社は派遣先として派遣法上許されている指揮命令関係を大幅に超えた振る舞いをしているとともに、実質的な選考行為も行なっており、非常に厳しい立場になることが予想される
  5. 当社はQさんから残る契約期間の休業補償を求められているが、その支払いでQさんが納得してくれ、御社と当社の労務リスクが解消するなら安いものだと考えている
  6. この休業補償は、今回の経緯がなければ、あるいは事前に当社に連絡を頂き、相談の上でなんらか事態を軟着陸させられれば発生しなかったものだと考えており、御社での費用の全額負担を求めたい
  7. 合わせて、Qさんが本来就業することのできた期間は当社として機会損失をしたものと考えている。この分もご負担を頂きたいと考えている

C社のセンター長の勝手な物言いにだいぶ腹が立っていたこともあり、「この会社とは今後取引がなくなってもいいかな」という勢いで、言いたいことを言いました。

私は営業マンですが「お客様は神様」なんて思っていません。青臭いながらビジネスパートナーになり得ないお客様は避けるようにしています。

経験上、無茶な要求を繰り返すお客様は結局収益性が悪いことが多く、手間ばかりかかって、本来注力すべきお客様への力を削いでしまうのです。

少し話が逸れました。

私はこれから、このお客さんと喧嘩をしようとしているわけですが、1ー7の私の発言はのちのちの交渉の骨子になっていく発言です。それぞれの発言をどう言った意味合いで言ったのか、ポイントをご説明していきます。

  • 1については、「Qさんがダメというなら根拠をしめせ」という意味合いです。センター長から言われるままに当社がなんの検証もなくQさんがスキルレベルが要件に達していないことを認めたと受け止められると、のちのちに渡って相手に強力な材料を与えてしまいます。「言ったもの勝ち」を許してはいけないのです
  • 2については、「Qさんが派遣契約の要件を満たしていなかった」=「派遣契約を守っていないので退去させてOK」という乱暴な理屈をそのままにしないということです。冒頭で釘を刺しておかないと、「何度も話して御社も理解してもらっていると思うけど・・・」と暴論が前提となった議論が進むことになります
  • 3・4については、「御社が勝手な振る舞いをしたせいで、御社自身が大きな労務リスクを負ったんだよ」という自覚をさせるということ、合わせて「とばっちりで当社も労務リスクを負ってしまい、いい迷惑だ」と暗に伝えるということです
  • 5・6については、「御社の勝手な振る舞いでこんなことになったんだから、休業補償を支払うくらいでQさんが納得してくれるなら安いものだよ、当然その費用はそっちで持ってね」ということです
  • 最後の7について、当然当社としては機会損失した利益を頂きたいところですが、実際のところはあまり期待していません。このセンター長の発言に透けて見える「とりあえず無理難題を言って、交渉のハードルを上げておけば、派遣会社も着地点を探るだろう。最後に少しハードルを下げて妥協してやった風にすれば、派遣会社も折れるに違いない」といった業者慣れした対応が鼻につきました。せっかく喧嘩をするんですから、こちらも応戦というわけで、先方としては予想もしてなかったであろう「機会損失した利益を補償してくれ」というカードを切りました

さて、センター長はどのように反応するんでしょうか?

長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。

前編①はこちら

続編③続編④続報⑤はこちら

更新情報はTwitterに配信しています!