【続編②】【クレーム・トラブル対応テクニック】スタート早々に派遣スタッフが辞めたいといってきた場合の対応②

【続編②】【クレーム・トラブル対応テクニック】スタート早々に派遣スタッフが辞めたいといってきた場合の対応②

【クレーム・トラブル対応テクニック】スタート早々に派遣スタッフが辞めたいといってきた場合の対応①でご紹介したB社で3日前に就業スタートし、早々に辞めたいと言ってきたAさんの事例ですが、前回ご紹介したスタッフ・クライアントへの対応テクニックを使って実際に対応した結果をご紹介します。

前回の振り返り

経緯

  • AさんはB社で3日前に就業スタートした
  • 初回の派遣契約(派遣先との商契約)、雇用契約ともに1ヶ月間(31日間)
  • 3日目の金曜日の夜にAさんから「仕事が向かないので今日で辞めたい。来週からは出勤したくない」という電話があった

想定されるクレーム・トラブルは?

●派遣先(お客様)

  1. コスト負担に関するクレーム・トラブル
  2. 取引停止のリスク
  3. 代替人員の要請

●派遣スタッフ

  1. 雇用契約を盾に、相手の事情や心情を考えずに無理な引き止めをしたときに、居直られたり、翌日から連絡なく突然出勤しなくなるリスク

対応経緯

週末に「辞めたい」といわれた派遣会社営業マンはどう思う?

派遣会社営業マンにとって毎週金曜日の夜と日曜日の夜は鬼門と言えます。

辞めたい側の派遣スタッフからすると「イヤイヤ行っていた職場だけど、なんとか今週は我慢して乗り切った。でもまた来週から行くのは嫌だなぁ。キリがいいというとことで派遣会社の営業マンに今日で辞めたいと言おう」とか、「イヤイヤ行っていた職場だけど、なんとか金曜日まで我慢して乗り切った。もうすぐ日曜日も終わっちゃうのかぁ。明日から行きたくないな。そうだ、派遣会社の営業マンに月曜から行きませんってメールしよう」というような心の移り変わりがあるのだと思います。

私も社会人ですからイヤイヤ仕事をしている時もあって、そういった心情は十分に理解できるのですが、金曜の夜や、日曜の夜に退職の決意が固まった連絡をもらっても、事前にスタッフさんと調整をしたりとか、派遣先に対して報告や今後の対応を説明するタイミングがなく、週があけたらいきなりトラブル化するという意味で、派遣会社側からすると、かなり悪質な辞め方と捉えられてしまいます。

派遣で働かれている方で、この記事をご覧いただいている方がいらっしゃったら、お願いですから週末の「辞めます連絡」はお控えください。派遣先だけでなく派遣会社側も感情的な対応になるケースもあり、誰も得をしません。

スタッフへの対応

愚痴めいたお話はそこそこに、実際の対応にうつりたいと思います。

スタート3日目の金曜日の夜に辞めたいという電話をくれたAさんですが、「辞めたい」というよりは、すでに「辞めます」といった語調で、経験上、色々時間を話しても気持ちが変わることはないなと感じました。

同業の営業マンの方々からすると、「ずいぶんあきらめが早い」と言われそうですが、前編でも書いた通り、無理に引き止めて、モチベーションが低いまま働いてもらっても派遣先に失礼ですし、少しだけ働く期間を延ばしたところでスタート早々では仕事を教わる身ですから、これまた派遣先にメリットがありません。

そんなわけでAさんへの引き止めは諦め、理由の確認と、今後の対応について話し合います。

まず、退職したい理由は次のようなものでした。

●退職理由

  • スタート早々、かなりの量の資料作成を頼まれたが、業界用語や専門用語の説明はなく、何が何だかわからない。また、まわりの派遣スタッフに聞くと、いつもそんなもので、皆、自分で調べてなんとかやっているとのこと
  • 私はこの業界の経験も知識もないので、やっていける自信がない
  • まわりの人々は悪い人ではなさそうだが、「話しかけなければ話さない」「聞かれなければ教えない」といった雰囲気で、どうにも馴染めない 。やっていける自信がない

この退職理由に納得できる人、できない人、それぞれですが、派遣スタッフの退職理由としては割と多い退職理由です。

私の感想としてはAさんは色々と職務経験がある割には、思った以上に心配性で、自分では主体的に仕事をするタイプと思っているようですが、皆と協力協調して仕事をするタイプのようです。

つまり、この職場には合わないようだと判断できます。

Aさんは頑なに「来週から出勤したくない」というので、無理やり連れて行くわけにもいきませんし、了承するしかありません。

Aさんの希望を叶えつつ、B社とうまく問題解決をするために、次の段取りを約束してもらいました。

●Aさんとの約束

  • 今日をもって辞めたいというのは了解した
  • しかし、Aさんのいう退職理由に対して、B社はなんの改善をする機会もなく、突然に辞めると言われ、そのままAさんが来なくなるわけで、納得しがたいし、そもそもビジネス上も失礼な話
  • そこでB社が納得するための段取りを踏みたい
  • Aさんに具体的に何かしてほしいということはなく、また出勤の必要もないと考えている
  • 週明け数日で解決するつもりだが、正式な退職とさせてほしい

「もう出勤したくない」というAさんを無理にどうこうするつもりもなく、もう出勤して頂かなくて結構なのですが、これからB社にAさんが辞めることを伝え、納得をしていただくプロセスの中で、もしかしたらAさんに何かしらのアクションをしてもらう必要が出るかも知れません。

正式に退職を認めなかったのは、そのための保険ということです。

Aさんからは必要な情報が確認でき、B社とのやり取りをスムーズにするための約束もできました。

いよいよ、B社とのやり取りを始め、納得していただければ、問題解決です。

長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。

前編①はこちら

続編③はこちら

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