【派遣社員として働くための基礎知識】就業初日同行という不思議な慣習

派遣社員として働くための基礎知識】就業初日同行という不思議な慣習

就業開始まではやることがたくさん

人材派遣では派遣先企業と派遣社員のニーズがマッチングすると、派遣先企業と派遣会社間は派遣契約が締結され、派遣社員と派遣会社間では有期の雇用契約が結ばれます。

晴れて就業スタートとなるわけですが、それまでにも色々とやるべきことが満載なのです。

派遣先企業向けの準備

派遣先企業向けには主に契約関係の準備になります。

  • 契約金額(時給)や就業時間などの諸条件を再確認し、契約書を作成
  • 派遣先がe-staffingなどの契約→勤怠管理→請求処理の一連の処理を行えるシステムを利用している場合は、そのシステム対応
  • 就業初日の段取りや持参物、注意点などの確認

派遣社員向けの準備

派遣社員向けの準備は主に雇用契約関係や社会保険、勤怠管理に関する準備になります。

  • 雇用契約書(就業条件明示書)の作成
  • 社会保険(雇用保険・労災保険・厚生年金・健康保険)の加入事務
  • タイムシートや勤怠管理システムなどの案内資料の準備
  • 就業初日の段取りの案内

特に社会保険の加入事務のうち、雇用保険についてはハローワークに書類を持っていく必要があります。

都内の営業所はまとめて事務担当が届け出に行くのですが、地方は件数も少ないため、営業担当が自らハローワークに届け出に行ったりしています。

想像がつくと思いますが、たいそう待たされるので、たかだか書類を出すのに数時間拘束される結構なひと仕事なのです。

就業初日は必ず営業担当が同行するという不思議な慣習

そんなこんなの手間のかかる準備を終え、就業初日を迎えます。

派遣社員として働かれた方なら、就業初日だけ営業担当が同行するという経験をされたことがあると思います。

考えてみたら不思議な慣習だと思いませんか?

初めて派遣で働くという方に「初日は同行させて頂きますね」とお伝えすると、反応は二手に分かれます。

  • 「心細かったのでありがたい」と歓迎して頂けるパターン
  • 「子供じゃあるまいし、初日とはいえ仕事くらい1人で行ける。私は頼りなく思われているのだろうか?」とネガティブに受け止められるパターン

あながち間違ってもいないのですが、派遣社員が頼りないから、もしくは派遣社員の心細い気持ちをフォローするためだけに、営業担当は就業初日を同行しているわけではありません。

就業初日同行の意味合い

営業担当視点からみた就業初日同行の意味合いは次のようなものです。

  • 新しい就業環境に入ることによる派遣社員の心細い想いをフォローする
  • セキュリティなどの兼ね合いで入館の仕方が分かりづらい場合、入館に手惑い、就業初日から混乱するのを回避する

ここまでは想定の範囲かと思いますが、その他にもいくつか理由があります。

  • 就業初日に同行することで派遣先担当者に「派遣社員のフォロー」をしていることをアピールする
  • 電車遅延などで派遣社員が就業初日の待ち合わせや、就業開始時間に間に合わなかった場合の派遣先との現場での調整
  • 就業初日から派遣社員が来なかった場合の派遣先への連絡と謝罪

就業初日に営業担当が同行する一番の理由は、「就業初日早々から派遣社員が来なかった」というトラブルに対する現場での派遣先対応ではないかと思います。

そうそうあることでもありませんが、年に数回、就業当日に待てど暮らせど派遣社員が来なくて途方にくれるということはあるのです。

契約処理や入館証の手配、PCや社内システムの準備など、色々と手間と時間をかけて就業初日を待っていた派遣先担当者からすると、来るはずの人が来ないというのは怒り心頭の出来事です。

そもそも人手が足りないから派遣社員に助力を求めたわけですし、就業開始にあたって部署内の色々な方に「今日から派遣社員の方が来るから」と案内もしたはずです。

派遣先担当者としては面目丸つぶれで、怒るのも無理はありません。

問題はその怒りやお叱りをどのように解決していくかです。

問題解決のテクニックの1つとして、担当者の怒りを現場でリアルタイムに、対面で受け止めておけるか否かは、というのは大きなポイントになります。

やはり人間、どれだけ怒っていても、怒るべきタイミングで怒りを吐き出すだけ吐き出すと、どこかのタイミングで冷静になるのです。

その怒りをきちんと受け止めておけるかどうか、営業担当にとっては気の重い作業ですが、とても重要な作業なのです。

というわけで、実は本日これからとある派遣先の就業初日同行なのですが、何度やっても少しドキドキします。

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