【続編②】【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】誰彼かまわず口喧嘩をしてしまう派遣スタッフSさんのクレーム対応②

【続編②】【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】誰彼かまわず口喧嘩をしてしまう派遣スタッフSさんのクレーム対応②

前回お伝えしたE社のコールセンターに就業するSさんですが、お客様から応対に対するクレームを受けて口論になってしまったこと、その後のSVの指導に対しての反抗的な態度といった経緯から派遣先担当者より連絡があり、派遣会社から指導をしてほしいとのクレームがありました。

事前に担当者から録音した応対を確認した上での詳細な経緯の説明があり、その情報をもとにこれからSさんとの面談に臨みます。

前回までの経緯

●お客様からの挑発的とも思える語りかけにSさんは我慢をしていたが、電話の終わりぎわに呟いた一言が「ふざけんなよ、こいつ」とお客様に聞こえ、それが新たなクレームとなった

●お客様とSさんは「ふざけんなよ、こいつ」と言った言わないで口論になった

●派遣先が録音した応対を確認したが、電話の終わりぎわにボソッと呟いたことは確認できたものの、お客様が言うように「ふざけんなよ、こいつ」と言っていたかは確認ができなかった

●途中でSVが電話を代わり、なんとかお客様をなだめ、クレームは収束できたが、「ふざけんなよ、こいつ」と言ったのかを詰問するSVに対し、Sさんは反抗的な態度をとり指示を聞かなくなったため、業務から外し、私との面談のために会議室で控えている

対応経緯

Sさんとの面談

Sさんは50代の男性で私よりもずいぶん年上です。

Sさんが指示を聞かなくなったSVは30代後半の男性で、仕事の実力がどうあれ、Sさんからみると「若造に偉そうに言われたくない」と言う気持ちがあったのかもしれません。

私もSVと同じように頭ごなしに対応しては同じことの繰り返しになるだけです。

そこで少しアプローチを変えることにしました。

「Sさん、コールセンターって大変ですね。」

「派遣先から今回のお客さんとの応対内容を教えてもらったんですが、ずいぶん感じの悪い奴じゃないですか。まるでこちらが失言をするのを誘っているみたいじゃないですか。よく我慢しましたね。僕にはできないなぁ」

するとSさんは我が意を得たりと話し始めます。

  • この仕事を始めて1年になるが、今日のお客さんには本当に頭が来た
  • おそらく色々なコールセンターに電話をしてはクレームをつけている暇を持て余したクレーマーだろう
  • いままで長く営業職をしていて、初めてコールセンターの仕事に就いたが、なかなか大変な仕事だ

話の入り口を少し工夫しただけでずいぶん話す姿勢になってくれているようです。

続けて私が話を差し込みます。

「今日のお客さんほどじゃなくても、毎日のようにクレームを受けているんじゃ、ストレスたまりますよね。Sさんだけじゃなくて、みんなイライラしているだろうから、ちょっとした行き違いで揉め事になっちゃいますよね」

またまた「わかってくれるか」とばかりにSさんは話し始めます。

  • その通りで皆イライラしてるから、どうしても売り言葉に買い言葉になってしまう
  • あのSVは若いのにいつも一生懸命やっていて感心していた
  • 反抗的な態度をとって悪いことをした

「そうですか、Sさんが認めるんですから、なかなか良いSVなんでしょうね。色々あって行き違いになってしまいましたが、私が間に立ちましょうか?」

そう私がいうと、Sさんは話を続けます。

  • SVにはちゃんと詫びを入れたいと思う
  • お客さんからは電話の終わりぎわに俺が「ふざけんなよ、こいつ」と言ったと文句をつけてきたが、そんなことは言っていない
  • してもいないことを「お客様」という立場をかさにきて、言いたい放題言ってくる卑怯な奴が許せなくて口論になってしまった
  • 前から感じていたが、やはいこの仕事は自分には合わないようだ
  • どうも営業時代の「義理と人情」みたいな世界から抜けられていなくて、これまでの人間関係なく、突然電話にでて一方的に文句を言われるというスタイルに馴染めない

どうやらSさんは前々からこの仕事に馴染めないと思っていて、しかしやめる踏ん切りもつかなくて、今日のお客様の腹に据えかねるやりとりと、その後のSVからの詰問に対して、その気持ちが口論や反論という形で表面化してしまったようです。

こうなると間に立つ私としては、Sさんが今後の就業をどのように考えるかによって対応が大きく変わってきます。

私はSさんに次のように質問をしました。

  • Sさんのお気持ち通り、SVに「悪いことをした」というお気持ちがあるのであれば、お詫びができるよう機会を設けてもらう働きかけをする
  • 問題は今後Sさんがこのセンターで仕事を続けたいと思われるのかどうか
  • いまSさんは「お客様と口論をした上、SVの指示も聞かずに仕事につかせることもままならないSさん」という派遣先の判断の元、会議室に対しさせられ、派遣会社からの指導を受けているという状況
  • いわば非常事態であって、今後このセンターで仕事を続けようか辞めようかと悠長に考えられる状況にない
  • つまりこの時点で「続けたい」ということであれば、SVだけでなく派遣先に対して私とともに反省の意を表現していかなければならない
  • 「辞めたい」ということであれば、私が間に立って派遣先と退職のタイミングを探らなければいけない
  • 究極の選択の判断を短時間で突きつけて申し訳ないが、人生の先輩であるSさんであれば私の立場もわかってくれるものと思う
  • Sさんとしてはどのようにされたいか?

Sさんが自ら蒔いた種とは言え、短時間で辞める辞めないを判断しなければいけない状況になってしまいました。

が、Sさんは私がくる間にも色々と考えを巡らせていたようで、数分悩んだ上でこういいました。

「辞める、今日で辞める。コールセンターでお客さんと喧嘩した挙句に、上司とも喧嘩して、そのあとも仕事を続けられるなんて思っちゃいない。ただ、SVにはお詫びする機会を作って欲しい」

私のホンネ

私の反省は、今回の件の前にもっとSさんと話す機会を設ければよかったというものでした。

年上の寡黙な男性ということで、なかなか会話の糸口がなく、仕事に対する不満を拾い上げることができていませんでした。

もう少し早く退職の意思に気がついていれば、こんなトラブルに発展させることなく、Sさんのお金のこともありますから、もっと計画的に退職までスケジュール立てをすることもできたかもしれません。

この一件に限りませんが、トラブってから、その人の人となりを知るということは意外と多くて、その度に反省させられます。

前編はこちら

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コメント

  1. 匿名 より:

    【続編②】【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】誰彼かまわず口喧嘩をしてしまう派遣スタッフSさんのクレーム対応②

    ↑①があがっていないかもです。
    毎日楽しく読ませていただいております。

  2. foo より:

    コメントありがとうございます。確認しました。読めるようになりましたか?

  3. 匿名 より:

    失礼しました。読めました。ブログの右側の「最近の投稿」で新規記事を探していたので見落としてしまっていたようです。ありがとうございます。

  4. foo より:

    確認できたようで良かったです。いつも読んで頂いているとのことで嬉しいです。