【派遣で秘書】秘書の仕事とは?適切なスタッフフォローとは?オーダーのピークや、人選ノウハウは?

【派遣で秘書】秘書の仕事とは?適切なスタッフフォローとは?オーダーのピークや、人選ノウハウは?

私の勤める派遣会社は事務職をはじめとして、コールセンターや営業販売職、プログラマーやSEなど様々な職種のオーダーを派遣先企業から頂き、派遣スタッフに紹介しています。

一番取引が多いのは一般事務や営業事務といった「事務職」ですが、その他にも色々な職種があり、それぞれにその仕事ならではの特徴があるのです。

今回はそんな様々な職種の中から「秘書」に注目して、秘書の仕事内容やスタッフフォロー活動上の注意点、秘書オーダー獲得のためのポイント、人選上の注意点など、派遣業界にお勤めの方向けにご紹介していきます。

もちろん派遣社員の方、特に秘書で働いてみようという方にも参考になる情報が詰まっています。

秘書とは?秘書の仕事を理解する

秘書という職種はよく知られていますが、その細かな仕事内容までご存知の方は少ないのではないでしょうか?

ある程度の地位以上の方のサポートをする職種である秘書ですが、今回の記事では役員クラス以上の方をサポートする秘書を前提としてご紹介をしています。

秘書の仕事内容は?

  • ボスの社内外のスケジュール・アポイント調整
  • 外出・出張の際の交通機関や宿泊先の手配、その精算
  • 慶弔対応
  • 客先訪問時の手土産の手配
  • 来客応対
  • 昼食や会合に同行

秘書といえばスケジュール調整のイメージが強いですね。

朝一番に打ち出した本日の予定を読み上げながらボスとスケジュールを確認する。

テレビで見たことがあるようなワンシーンですが、ここに行き着くまでに様々なこと苦労・努力があるようです。

●ボスの社内外のスケジュール・アポイント調整

言葉にすれば少ない文字数で箇条書きできてしまうこの業務、秘書の派遣社員から聞くと、1件1件なかなか大変な業務です。

例えば、お客様から大きなお仕事を頂き、その御礼で相手先の役員に訪問する場合は次のような調整になります。

  • 依頼部署からお客様へ日程を打診するか、馴染みの訪問先の場合は相手先の秘書と直接やり取りして都合の良い日程をうかがう
  • ボスと同行する社内メンバーの日程を調整する
  • ボスへの社内事前説明が必要な場合は、依頼部署との打ち合わせの調整をする
  • 車や、遠方の場合は新幹線・飛行機など移動手段の確保をする
  • 手土産の準備をする
  • 予定変更があった場合の随時対応する

営業担当の私が、複数の部長・課長レベルの方とアポを調整するのでも難儀するのですから、相手先が重役である秘書のアポイント調整は本当に大変だと思います。

たいていは相手先の秘書と日程調整をすることになりますが、癖のある方、厳しい方も多く、神経を使う仕事です。

また、スケジュール調整は社外に限りません。

社内の様々な部署の人が役員との面会を求めてくるのです。

  •  社内決済のための役員説明
  • 事業計画策定時期の役員説明

例えば上記のような用件です。

どちらも役員に承認を貰わなければ仕事が進みませんから、念には念を入れた準備の上に、いち早く役員との面会の機会を得たいと必死です。

スケジュールをゴリ押しで取ろうとするような輩もいる中で手綱を捌いていかなければならない神経を使う仕事です。

あまり強気に捌きすぎると「あの秘書は役員の虎の威を借りて、勘違いしている」などと陰口を叩かれ仕事がやりづらくなったり、あまり弱気だとボスのスケジュールが過密になりすぎてしまったりと、バランス感覚が必要です。

また、ボスも人ですから、仕事の仕方は人それぞれですし、日によってアップダウンもあります。

都度ボスの様子も窺いながら、といった間に挟まれる役割ならではの苦労が絶えません。

●昼食や会合に同行

ボスの考え方にもよりますが、秘書がお昼をご一緒したり、夜の会合に同行したりすることもあるようです。

昼食を一緒に取ることで、ボスから仕事中とは違った本音が聞けたり、ボスのモチベーションや体調などを推し量ることができ、なによりコミュニケーションが重要な秘書の仕事においては貴重な機会です。

また最近は減ったようですが、エグゼクティブ同士の集まり(会合・ゴルフなど)に秘書を同行することもあるようです。

秘書の顔を売っておくことで仕事上のメリットがあるというのが建前のようですが、「男性社会」であるエグゼクティブ社会の中で、自分の秘書の自慢をしたいといった仕事とは関係ない意味合いもあるようで、また業務時間外でもあることから、派遣社員としても派遣会社としても向き合い方が難しい部分です。

秘書スタッフフォロー上の注意点

秘書スタッフのスタッフフォロー活動については、特別扱いということではなく、職種特有の気遣いが必要です。

●面談は事前にアポイントをとり、秘書スタッフの都合を優先する

派遣会社の営業担当の中には、派遣社員との面談の際にアポイントを取らず、突然当日に、しかもこれから会いたいというような訪問の仕方をする営業担当も多いと聞きます。

私は次のような理由で派遣社員との面談時は事前にアポイントをとり、派遣先にも許可を取るようにしています。

  • 当たり前だが、相手にも業務上の都合がある
  • 当日突然に訪問するということは、自分の都合の押し付けであるとともに、「どうせ、今からでも会えるでしょう?」といった派遣社員の仕事に対する侮りであり、失礼なことである
  • 業務時間中に面談を行う場合、派遣先は派遣社員との面談にもお金を払っており、事前に報告をしておくことはマナーである

営業担当にとっては手間のかかることではありますが、考えてみれば社会人として当たり前のことであり、自分が同じようにされたときにどう感じるかを省みるべきです。

そのような失礼な振る舞いを、ボスの予定を中心に全てのスケジュールを組んでいる秘書に対して、まかり間違っても行なってはならないということです。

●言葉を選ぶ

その秘書スタッフが支えるボスの役職や派遣先の会社規模にもよりますが、役員まで登りつめる人材はやはり優秀な方です。

そんな方がエグゼクティブ同士のかかわりの中で、役員たる所作や視野を身につけていくわけですが、そんな一流の人材と日々かかわる秘書も発言や立ち振る舞いががブラッシュアップされていきます。

かたや派遣会社の営業担当は若い方も多く、日頃かかわる派遣先担当者は課長クラスが主で、なかなかトップマネジメントとのかかわりがありません。

つまり秘書が日常の仕事のかかわりの中でふれる話題と、派遣会社営業担当の日常の仕事のかかわりの中でふれる話題にかなり違いがあるのです。

そのような中で、営業担当が子供じみた言動をしたり、思慮を欠いた言動をすると、比較の対象のレベルが高い秘書スタッフからみると頼りない人物に見えてしまうようです。

秘書案件の獲得ピークは6月中旬〜7月中旬

日系企業に限っての話ですが、秘書オーダーは6月中旬〜7月中旬に集中します。

これは3月の決算を受けて、経営戦略や人事を決める株主総会が6月に集中するためで、役員が株主総会を機に入れ替わります。

つまり秘書案件を獲得するにあたってはこの時期を逃すわけにはいかず、また秘書を目指して転職を考える優秀な派遣スタッフもこの時期を逃すと確保が難しくなります。

秘書オーダーのヒアリングポイント

秘書の業務内容はどの派遣先企業もあまり変わりはありません。違いといえば英語を使うかどうかくらいでしょうか。

秘書を希望する派遣社員側も、どの派遣先企業も業務内容は似たようなものと認識していて、彼女たちが知りたいのは業務内容自体よりも、それをとりまくポイントです。

オーダーのヒアリングの際には次のようなポイントの確認が必要です。

  • ボスのお人柄や経歴は?できればフルネームをヒアリングする。役員クラスの情報はフルネームでネット検索をかければ、なんからの情報が得られる
  • ボスの仕事のスタイルは?役員にもアポ調整含めて自分でやりたがる人もいれば、誰でもできるような業務はすべて秘書に依頼する人もいて、秘書とのかかわり方は人それぞれ
  • スケジュール調整の対象はどこまで?ボスによってはプライベートの用事まで調整を依頼してくるケースも
  • 業務時間外のボスとのかかわりは?ボスによっては会食や週末のゴルフなどの同行を余儀なくされるケースも

これらのポイントは実際に働く秘書にとってはボスとの相性や、自身の秘書としての働き方とのマッチング度合いを図る意味でとても重要な情報です。

派遣先企業が求める秘書の人物像は?

秘書を希望する派遣社員がボスとの相性や、自分の秘書としての働き方とのマッチング度合いで疑心暗鬼になるように、派遣先企業も人材派遣という仕組みで秘書を依頼するにあたってはかなり慎重になるようです。

派遣社員が秘書を担当しているケースは非常に多く、名だたる大手企業の秘書の多くは派遣社員が担っているといってもよいでしょう。

秘書という職種は人材派遣が担う職種となっているのです。

秘書を管理する側である秘書課や総務課といったセクションの担当者からすれば、自社の社員であれば多少の無理は聞くものの、外部人材である派遣社員となれば、直接の雇用関係がないこともあり、腫れ物に触るような対応をしなければならないときもあり、しかしボスに醜態を見せるわけにもいかず、といったことで気が気でないと思います。

社員と違い、面接をすることもできず、事前にボスが秘書スタッフに会うこともありませんから、もし就業を開始した秘書になにかしらのトラブルがあれば、すべての責任を担当者がかぶることになるわけです。

そんな緊張感ある状況の中で、担当者は派遣会社に人材の紹介を依頼します。

事前にボスの求める人物像をボスに直接確認したいところでしょうが、秘書課・総務課といった部署の課長や部長レベルが、着任前の役員に直接「どんな秘書がいいですか?」などとマヌケな質問をすることはできません。

そこで担当者は横のつながりを使って、ボスの現在の職場の担当者にヒアリングをします。

そういった綱渡りのような方法で集められた不確かな情報をもとに派遣会社に依頼がかけられるわけです。

求められる秘書の人物像とは?

集めた情報をもとに、派遣先内でどのような秘書が良いのかを議論し、派遣会社にその人物像が伝えられます。

私の経験上、次の3つのような人物像に集約されるようです。

  • 秘書としてのスキル・経験が豊富にある方
  • 秘書経験が少なくても良いので、基本動作は理解しつつも、自分の型が決まりきっていない方
  • 受付経験者など、秘書経験がなくても良いので、ホスピタリティ精神があり、前向きに学ぶ意欲のある方

ボスの秘書とのかかわり方とも関連しますが、ボスが秘書にプロとしてのスキルを求めるケースの場合、やはり秘書経験豊富な方でないと対応ができません。

かたや、あまりに秘書然とした秘書を好まないボスもいて、そういった方が経験の浅い秘書や、未経験の秘書を求めます。

ある派遣先では「あえてあまり経験のない方にしてほしい。役員が自分色に染めたいと言っている」といわれ、すこしゾッとしたことがありますが、新任の役員などは、色々なボスに仕えたベテラン秘書に自分の至らない部分を見られたりすることに抵抗があるのかもしれません。

そういった派遣先の求める人物像は割と一般的なのか、仕事を探す秘書スタッフ側も心得ていて、先方の人物像を確認してくるケースも多いのです。

派遣先企業の求める人物像が良いか悪いかは別として、秘書というボスと一蓮托生のような職種においては、なによりお互いのマッチングが重要ですし、人を探す側も、仕事を探す側もその点を大事にしているのです。

派遣会社にとっての秘書というポストの意味合いは?

派遣会社にとって秘書オーダーは、派遣先企業の役員という中核人材に自社をアピールする絶好の機会であり、かたや失敗するとマイナスの影響の大きい、とても緊張感のあるオーダーです。

ご依頼を頂いた以上、候補者をご紹介しないわけにはいかない、しかしマッチングしない中途半端な派遣社員を紹介するわけにもいかない、そんなジレンマに陥ります。

就業が決まったら決まったで心配事はつきません。

しっかりと仕事ができているか、ボスとの相性はどうか?派遣社員も困りごとなく就業ができているか?

派遣先、派遣社員双方からのメール多少疎ましく思われても、スタートして半年程度は頻繁に状況の確認をします。

また、派遣先によってはボスが変わっても秘書は変えずに新しいボスに仕え続けるといった慣習の派遣先も多くあります。

そのような派遣先では、3年前後で異動をする社員よりも秘書スタッフの勤続の方が長くなり、役員の秘書という役割もあって、秘書スタッフが強い影響力を持ってしまうようなことが起こるのです。

そういった派遣社員の「お局化」によりまわりから疎ましく思われ、最悪人材の入れ替えを求められるような事態にならないようにそれとなく注意喚起をしたりと、勤続が長くなったら長くなったなりのスタッフフォローの形があるのです。

更新情報はTwitterに配信しています!