【続編②】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】派遣先の既婚中年担当者から「俺と付き合わない?」と告白された派遣社員Wさんのクレーム対応

【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】派遣先の既婚中年担当者から「俺と付き合わない?」と告白された派遣社員Wさんのクレーム対応

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引き続き、派遣先の40代既婚担当者から言い寄られた20代女性の派遣社員Wさんのクレーム対応をご紹介していきます。

1週間後にS係長から呼び出し

派遣先の40代既婚担当者S係長から告白をされて困っていたWさんとの面談の後、1週間の間特に連絡もなかったため、Wさんの様子をうかがう面談をしようかと考えていたところ、思いがけずS係長から呼び出しを受けたのでした。

打ち合わせにはS係長だけでなく、その上司のM課長も同席し、M課長が口を開きました。

  • 最近Wさんの仕事ぶりが良くない聞いている
  • まだ入社して3ヶ月程度ということもあり、全ての仕事が渡せていないので、手が開くタイミングも多かったようだが、自分から積極的に仕事を探して取り組んでくれていた
  • 最近はそういった姿勢はなく、すでに覚えてもらっている仕事に関しても、やってはいるが嫌々というか、前向きな姿勢が見えない
  • 何か心境の変化というか、プライベートで悩みがあるとか、仕事にまで影響が出るようなことがあるのではないか?
  • 同じ職場で働くメンバーとして心配だし、この調子で仕事をされるようなら次の更新をするか悩んでしまう

開いた口が塞がらないというか、「あなたのとなりに座ってるS係長がバカなことをしたからじゃないですか?」とツッコミを入れたいところでしたが、Wさんからその件を派遣先に伝えていいかを確認できていなかったため、とりあえずは口を挟まずに先方の話を聞いていました。

すると、M課長の話の隙間を縫って、S係長が話し始めます。

  • Wさんは主に私のサポートということで働いてもらっているが、1週間くらい前から急にモチベーションが下がっている
  • 仕事上で大きな変化はないのでおそらくプライベートの部分で何かあったのだと思う
  • 若い女性なので仕方ないかもしれないが、お金を貰って働いている以上、プライベートでの出来事に起因して仕事のパフォーマンスを落とすのは社会人としておかしいし、一緒に働く私からすると非常に迷惑
  • M課長は優しいので「次の更新は考える」といった寛大な解釈だが、私の個人的な意見としては明日から来ないでほしいくらいだ
  • Wさんの雇用主として派遣会社はどのような対応を取るのか?至急誠意ある対応を考えてほしい

・・・この人は一体何を言っているんでしょうか?

私がS係長とWさんの件を知らないとでも思っているのでしょうか?

それに「明日から来ないでほしい」という勝手な物言い。本当に馬鹿にしています。

どうやらS係長は、Wさんに言い寄ったものの上手くいかない状況に、口封じのために「Wさんの働きが悪い」と難癖をつけ、本人と派遣会社に過剰な責任を押し付け、即刻出て行かせようと目論んだようです。

M課長とS係長の話し方、ニュアンスからして、S係長はM課長に媚びつつも、実務はS係長が回しており、M課長は神輿に担がれているだけの状況から、実質的な発言権はS係長の方が強いようです。

私とのこの打ち合わせも、事前にS係長が話す順番や、話す内容についても段取りしてM課長に「言わせている」ように感じました。

M課長とS係長の主張を整理してみましょう。

  • Wさんは入社から3週間、一生懸命頑張ってくれ、実務もできることが増え、手が開くときは自分から仕事を探すなど積極性も見えた
  • 1週間前から積極性がなくなった
  • 1週間前から嫌々仕事をしているように見える
  • それはプライベートの出来事が原因のようだ
  • プライベートが原因で積極性がなくなったり、嫌々仕事をしているような素振りは社会人としておかしい
  • 雇用主である派遣会社はその状況を理解して、すぐにでもWさんを派遣させるのをやめさせるべきだ

人材派遣というサービスは、積極性や仕事への取り組み方を提供するサービスではありません。

人材派遣とは派遣社員が派遣先から「◯◯という業務をやってほしい」という指揮命令を受け、実行するというサービスです。

指揮命令された事柄を実行することがサービスなのであって、そこには成果物責任はなく、ましてや「積極性」や「ニコニコしながら楽しそうに仕事をする」といった態様を問われるようなサービスではないのです。

派遣社員の態様は、職場での人間同士の関わり合いの中で、円滑に仕事をするために求められる「付加価値」であって、派遣先と派遣会社間での商契約の内容に盛り込まれるようなものではありません。

一般的な感情論としてなら理解はできますが、それを盾に契約の解消を迫るようなことは、私にとって「売られた喧嘩」なのです。

また、WさんがS係長からの告白を断ってから職場でどのような態度を取っていたのかはWさんへ確認が必要ですが、今回の事の発端は、あくまで既婚男性であるS係長がWさんに不倫関係を迫ったことにあります。

勝ち誇った顔で私に「さぁ派遣会社としてどうするのか?」と迫るS係長、そしてあまりこの件に関わりたくなさそうな素振りのM課長。

私は次のように返事をしました。

「派遣会社としての早急な対応をということで、かしこまりました。すぐに上司と相談して対応をご報告させて頂きます」

先方からすると、私が上司に相談して、自分たちの思っている通りにWさんをやめさせると受け止めたのかもしれません。

ベテラン営業担当ながら青臭いかもしれませんが、私は派遣先に「ビジネスパートナー」として少しでも役立ちたいと思って仕事をしていますが、「業者」として扱われるのであれば、そんなお客さんと無理に付き合おうなんて思っていません。

私はこの売られた喧嘩にどのように挑もうか、またWさんを守るためにも、どのようにS係長にギャフンと言わせてやろうかと考えていました。

長くなりましたので続きは続編とさせて頂きます。

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