【続編⑧】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】派遣先の既婚中年担当者から「俺と付き合わない?」と告白された派遣社員Wさんのクレーム対応

【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】派遣先の既婚中年担当者から「俺と付き合わない?」と告白された派遣社員Wさんのクレーム対応

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引き続き、派遣先の40代既婚担当者から言い寄られた20代女性の派遣社員Wさんのクレーム対応をご紹介していきます。

翌日M課長から商談の依頼

私に言い負かされ、M課長とS係長にとってなんの収穫もなかった商談の翌日の朝、M課長から電話がありました。

「お話をしたいので、御社にお伺いさせてほしい」

週末に私の業務携帯に電話をかけまくり、「すぐにこい!」と呼びつけてきたことから考えると、ずいぶん先方のスタンスは変わったものです。

さて、次はどんな手を使ってくるのでしょうか?

当社に来社するということで待っていると、思いがけずM課長とその上司である部長の二人がやってきました。

会議室に通し、初めてお会いする部長との名刺交換や、「部長が来られるのであれば、私の上司も同席させましたのに」といったひとしきりの社交辞令的会話のあとにM課長が口を開きました。

  • 先日来社してもらった時に話したS係長からWさんへの謝罪だが、いろいろな懸念点があるとアドバイスは頂いたものの、やはり行いたいと考えている
  • ついては事前にWさんに頭出しを頼むことはできないか?

M課長がまた都合のいいことを言いだしました。

なぜ私がM課長達の保身のために片棒を担がなければいけないのでしょうか?

  • 先日お話しだ通り、本人からの訴えはないし、ヤブヘビになる可能性も高いので、何もしないほうがいいと思っている
  • 現在の契約はあと1ヶ月半で切れるが、契約満了の1ヶ月前までに私が間に立って両者に契約の更新確認をする
  • Wが更新したいと希望すれば、セクハラ・パワハラ被害については本人の認識がないということになるのだろうし、対応を慌てる必要はないのではないだろうか?

私からすげない返事を返すと、部長が口を開きました。

  • おっしゃることはわからなくないが、ハラスメントの問題であり、コンプライアンス相談窓口にも通報が入っていることからも社内的に早急な対応が必要
  • それに「Wさんからはセクハラ・パワハラの被害の訴えはない」とのことだが、本当にそうなのか?男性の営業担当であるあなただから本人が言いづらいといったことはないのか?
  • 今回の件に限り、営業担当を女性に変えてくれないか?

初対面でずいぶん失礼なことを言う人です。

つまり「あなたじゃWさんのホンネを聞き出せない。だから話が前に進まないんだ。担当を女性に変えろ。」

と言うわけです。

これまでの経緯でどの口が言うのか?と呆れますが、冷静に返答をします。

  • 何度もお伝えするが、Wからハラスメント被害の訴えはない。
  • 「早急な対応」の理由が、Wを心配してというより、御社の社内事情や、まるでWが通報をしたかのような話の前提を感じるが間違いか?
  • そう感じたのはあくまで私の主観だが、Wも私と同じように「犯人扱い」というようなニュアンスで受け止めるのではないかと心配
  • また、担当を変えて欲しいというご希望は承った。社内で検討させて頂くが、人材ビジネスは仲介業、御社の希望もあれば、Wの希望もある
  • 私の力不足で、どうしても担当を変えろというなら、私は御社の担当を退くが、Wの意思次第では引き続きWの対応は私が行うということになるかもしれない

部長からの指摘が腹立たしかったのもあって、即興で考えうる限りの屁理屈を並べて返答してみました。

当然、部長は憮然としています。

部長である自分がわざわざ派遣会社に訪問したら、話が進展するとでも思っていたのでしょう。

私の上司が同席していたら、ビジネス慣習上、上司同士でお互いに少し譲りながら話を進めるといったこともあったのでしょうが、部長を連れてくることを先に私に言っておかなかったM課長の失敗です。

M課長は頭を抱えています。

このままだと先方もこちらも話は平行線。

そろそろ落とし所のための伏線を張る必要がありそうです。

  • 部長からも私のWへのフォローやヒアリング精度にご懸念を頂いたところで、近日に私と、同僚のベテラン女性営業担当の二人でWと面談をしたいと思う
  • 本人からのハラスメント被害の訴えはないが、ご懸念のようなので、少し踏み込んでヒアリングをしようと思うがよろしいか?
  • 私が心配しているのはヤブヘビになってしまうこと。そうなる心配があるが、ご理解頂いた上での対応ということでよろしいか?

先方のストーリーとしては、Wさんに例えハラスメント被害の自覚がなくてヤブヘビになったとしても、S係長から誤解を解く説明をし謝罪をすれば、今回の通報に対して現場はアクションをしたというコンプライアンス相談窓口への報告ができるわけです。

私に理屈をこねられて何一つ対応ができていないことをコンプライアンス相談窓口から指摘されて焦っているのでしょうから、私からの提案は満額回答ではないにしても渡りに船だったようです。

部長とM課長を送り出し、この件の落とし所をどのようにするか、近日にWさんとの打ち合わせしなければいけません。

長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。

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