【続編⑩】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】派遣先の既婚中年担当者から「俺と付き合わない?」と告白された派遣社員Wさんのクレーム対応

【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】派遣先の既婚中年担当者から「俺と付き合わない?」と告白された派遣社員Wさんのクレーム対応

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引き続き、派遣先の40代既婚担当者から言い寄られた20代女性の派遣社員Wさんのクレーム対応をご紹介していきます。

T社との落とし所を探る

Wさんとの面談を踏まえて、再度T社の部長とM課長との商談の場を設けました。

前回の商談では、S係長のハラスメントに対するコンプライアンス相談窓口への匿名の通報を背景に、社内的になんらか対応をしたという既成事実がほしい部長とM課長が、自分たちの行いは棚に上げて、私のWさんへのフォローが悪いために本音が聞き出せていないのだとする「言いがかり」に近い主張で、営業担当を変えろとまで言われたのでした。

お客さんに強く言われると、言いなりになって派遣社員を無理やり納得させたり、うやむやにしてしまう営業担当も多いのですが、私はこのまま言われっぱなしで相手の都合の良い結論にもっていくほど弱腰でもお人好しではありませんし、なによりWさんに面目が保てません。

私なりに納得のできるT社との落とし所を探るべく、まずは私からWさんとの面談結果を報告します。

  • Wには仕事の近況、特に職場での人間関係についてヒアリングをした
  • ヒアリングには当社の女性社員を同席させ、「今後、私と女性社員の2名体制でT社を担当する予定なので、男性の私に話しづらいことがあったら、後日彼女に相談してもらってもいいですよ」と説明をした
  • Wからは特に人間関係に悩んでいることはなく、仕事を続けていきたいという意欲を感じた
  • 私と女性社員の2人で対応するなかで、Wの話には違和感がなく、御社のおっしゃるハラスメントと「誤解」を受けるようなS係長の行いについては話す余地がなかった
  • これ以上の当社からのアプローチは不自然であり、直接御社からWにお話をされてはどうか?
  • 面談には私も同席させてほしい。Wも何のことだろうといぶかしく思うだろうし、「2人の上司に囲まれて、詰め寄られた」というような後々の主張になってもお互い困るので、第三者はいた方が良いように思う。いわば「三者面談」
  • 三者面談後に、私がすぐにフォロー面談を行い、Wが御社からの話をどのように受け止めたのかを確認する

部長とM課長は自分たちの都合の良い面談結果を得られず憮然としています。

私が自分たちの都合の良いように動いてくれることはないとやっと悟ってくれたのか、部長が次のように話始めました。

  • 現場のS係長からWさんの仕事ぶりを聞くに、面談結果のように順調に働いていて、今後も仕事を続けたいといった雰囲気ではないと理解しているが、御社がそう言うなら、近日に三者面談をしよう
  • 三者面談が終わったらWさんと再度面談をしてもらう段取りということで承知した

ここまできて、やっとT社に痛い目を合わせる段取りが組めました。

派遣社員Wさんと再び作戦会議

その日の夜にWさんに電話をし、T社、具体的には我が身かわいい部長とM課長、事の発端となったS係長に痛い目を合わせる段取りが整ったこと、また今後考えている作戦について話をしました。

  • 部長たちは、Wさんに今回の件を「Wさんの勘違い」とするS係長の苦しい言い訳を聞かせることで、親会社のコンプライアンス相談窓口に「何らか対応した」と報告できる既成事実を作り、後はうやむやにしようとしていると思われる
  • うやむやにされるのを避けるため、私は策を尽くしてそれを止めていた
  • 何も進展しない状況にしびれを切らした部長達に罠を仕掛けた
  • 私同席のもとに、M課長とS係長からWさんに直接先方の言い分を説明してもらい、その後すぐ私がWさんと面談して話の受け止めをヒアリングするというもの
  • Wさんには気の重い打ち合わせかもしれないが、極端な話、その場にいてもらうだけでいい

Wさんは私が同席するとはいえ、M課長とS係長との打ち合わせに抵抗があるようでした。

先方と三者面談を約束したとはいえ、Wさんを無理にM課長やS係長との打ち合わせに参加させるのは本意ではありません。

彼らに痛い目を合わせるのは、私が溜飲を下げたいからではなく、あくまでWさんの為だからです。

無理強いにならないように注意しながら、私は今回の三者面談を行う狙いを話しました。

  • 前にWさんから「契約満了までは続けたいのか、すぐにでも辞めたいのか自分でも整理できていない。ただ、少なくとも泣き寝入りはしたくない」という話があった
  • 私としてはWさんのそのときの言葉を頼りに、「T社に謝罪すべきことを正しく謝罪してもらい、しかもWさんが不利・不利益にならない終わり方」を探っている
  • Wさんのためと思ってやっているつもりなので、Wさんの気持ちが変わっていたり、負担に感じているようなことがあったらやり方を変えるので教えてほしい

Wさんは少し迷いを帯びたような表情をしながらも、私の言う三者面談や対応の考え方に同意してくれました。

私は一抹の不安を抱えつつも、ここで歩みを止めてしまうと、結局は「Wさんが泣き寝入りしてT社を去る」という結末しか見えず、話を進めようという判断をしたのでした。

長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。

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