【続編③】【派遣社員として働くための基礎知識】派遣から正社員への転職に成功した派遣社員Oさんの事例

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引き続き、日々の仕事に翻弄されて、派遣から正社員への転職に成功した派遣社員Oさんの事例をご紹介します。

具体的なアドバイス

Oさんから転職の希望条件や、転職に関しての懸念点について確認をしたところで、具体的なアドバイスに入りました。

転職活動は在職しながらが基本

義理堅いOさんは転職が決まったら、今働いているF社にどんなタイミングで伝えればよいのか不安で、退職をしてから転職活動をしようとまで考えています。

しかし、正社員での転職活動は在職中が基本です。

採用担当者の立場になって考えれば理由は簡単です。

  • 転職先も決まっていないのに退職したのは、よほど前の職場が嫌だったからに違いない。ウチに入社しても同じように嫌になったら辞めてしまうのではないか
  • 転職先も決まっていないのに退職をするということは計画性がないからに違いない。それとも実家にでも住んでいて、いまだに親のスネでもかじっているのか

退職している方のほうが面接の日程調整がしやすいため、なかなか日程が合わない在職中の転職活動に負い目を感じる人もいますが、「在職中でない」ということ自体がハンデになるケースもあり、転職先が決まる前に退職をすることはできるだけ避けましょう。

ハローワークは求人の質の見極めが重要

求人企業にとって無料で求人案件を掲載してくれるハローワークは魅力的な採用手段です。

求職者にとっても、すでに退職をしている方は雇用保険の失業給付の手続きなどで足しげく通う必要もあるため、転職活動のベースとなる手段です。

ただ、どんな企業でも掲載のルールさえ守れば求人案件を掲載できるため、ハローワーク求人案件は質の見極めが重要です。

ブラック企業と言われるような、入社してみたら求人内容と条件が違ったり、職場環境が極端に悪かったりといった企業の求人案件であったり、一定の条件を満たす求職者を雇用すると厚労省から給付される助成金目当ての求人案件もあるからです。

企業が多いため、求人案件も求職者も多い首都圏など都市部においては、転職サイトや人材紹介会社など求人企業と求職者を仲介するサービサーが、自らのサービスの質を高めるために様々な企業から求人案件を集めています。

彼らにとっては求職者もお客様であり、質の悪い求人が存在することは自らのサービス品質低下となるため、ある程度の求人案件の精査が行われます。

首都圏など都市部での転職活動では、ハローワークよりも転職サイトや人材紹介会社を積極的に活用する方が効果的です。

転職サイトの利用は必須

求職者が無料で利用できる転職サイトは転職活動に必須の手段です。

自ら検索して求人案件を絞り込んでいき、応募をするスタイルのため、ある程度転職の希望条件が明確な方におすすめです。

転職サイトは数多くありますが、1〜2つの転職サイトを利用すれば十分です。

求人企業は複数の転職サイトに求人案件を掲載しているため、多くの転職サイトを見ても、求人案件が重複したりして非効率だからです。

転職サイト選びのポイントは次の通りです。

  1. 求人案件の量
  2. 求人の質
  3. 検索のしやすさ

派遣会社営業担当の私が担当する派遣社員は9割が女性なので、正社員での転職活動のアドバイスを求められると、たいてい次の2つをおすすめします。

リクナビNEXT

  • 求人案件の量が一番多く、ブランドイメージを守るため質もある程度担保されている
  • 検索しやすい

とらばーゆ

  • 女性向けの求人案件のみを扱う転職サイト
  • 女性向けのみという意味で求人案件の量が多く、ブランドイメージを守るため質もある程度担保されている
  • 検索しやすい

人材紹介会社(転職エージェント)の利用は必須

求職者が無料で利用できる人材紹介会社(転職エージェント)も転職活動に必須の手段です。

転職サイトとの違いは、サポートをしてくれるエージェント(コンサルタントなど呼称はいろいろ)がつくこと

次のような方におすすめのサービスです。

  • 転職活動に慣れておらず、転職の希望条件の明確化や、求人案件の選び方、応募書類の作り方、面接対策など、なんらかのサポートを必要としている方
  • 自ら求人案件を探すより、自分の希望条件踏まえてエージェントから「提案」されるスタイルの方があっている方

エージェントがつくことのメリットは転職ノウハウのサポートや、希望条件にあった求人案件の提案、面接の調整だけではありません。

どうしても就職したい企業があったときに、過去に応募した候補者の書類選考や面接結果の情報が蓄積されていて、これらの結果を踏まえたアドバイスも期待できるのです。

つまり、ハローワークや転職サイトの求人案件に応募し、書類選考や面接の場数を踏んで、「体で覚えていく」転職ノウハウを人材紹介会社のエージェントの持つノウハウや蓄積された情報で効率的に転職活動が進められるというメリットです。

人材紹介会社(転職エージェント)も数多くありますが、1〜2社の人材紹介会社を利用すれば十分です。

あまり多くのエージェントにサポートを受けても、お互いに関係が深まらず、期待するようなサポートが受けられないからです。

希薄な関係のエージェントでは、単に求人案件情報がメールで送られてくるだけなってしまいますから、これでは転職サイトと変わりありません。

人材紹介会社(転職エージェント)選びのポイントは次の通りです。

  • ノウハウや書類選考・面接結果の情報の蓄積が多い大手人材紹介会社
  • エージェントの質がある程度平準化された大手人材紹介会社

この記事では、人材紹介会社(転職エージェント)利用の前提をブルーカラーから、課長程度までの管理職を上限としたミドル層の正社員での転職としています。

そのため、求職者が人材紹介会社(転職エージェント)利用のメリットを最大限に享受できるのは、広く浅く数多くの求人案件を持ち、情報やノウハウの蓄積量が多い大手人材紹介会社(転職エージェント)ということになります。

また、エージェントの質は当たり外れが大きいと考えておくのが妥当です。

エグゼクティブや職種を限定したハイクラスの求人案件を扱う人材紹介会社(転職エージェント)のエージェントは専門性や人脈が広く、ある意味専門職ですが、ブルーカラーやミドル層までを扱う人材紹介会社(転職エージェント)のエージェントは玉石混交で、社員教育のしっかりした大手のエージェントにそつなくサポートしてもらう方が無難です。

以上のようなことから、私は次の人材紹介会社をおすすめしています。

リクルートエージェント

転職エージェント機能と転職サイトの両方の機能を持っており、エージェントに客観的な視点でサポートを受けつつ、主体的に希望条件に合った求人を探し出すこともできるという「いいとこ取り」のサービス構成です。

結局、転職はしなかったのですが、私は一時期リクルートエージェントを中心に転職活動をしていました。

当時39歳の私は、「30代のうちに、最後に転職活動をしてみよう」と思い立ち、いろいろな人材紹介会社の門を叩いたのですが、一番しっかりと対応をしてくれたのがリクルートエージェントでした。

人材紹介会社も営利企業ですから、「売れる人材」しか扱いません。求職者にとっては無料のサービスですしね。

正直、人材紹介会社によっては門前払いをされるようなケースもあり、20代〜30代前半までの若手や、職歴や経験に魅力のある人材でないと、満足なサービスを受けられない可能性があることを踏まえておく必要があります。

そういった意味では40歳を手前にした私にも真摯に対応してくれ、ミドル層向けの求人案件も数多くあったリクルートエージェントはありがたい存在でした。

私はリクルートエージェントの持つ、転職エージェントと転職サイトの2つの機能を、次のように利用していました。

  • 転職の目的や、希望条件の棚卸しといった客観的な視点が有効な事柄はエージェントとの相談の中で整理していく
  • 希望条件が整理された上で、エージェントがどのような求人案件であれば私が「売れる」、つまり「市場価値がある」と判断したのかを参考にし、実際に応募して選考を進めてみる
  • ある程度、自分が「売れる」求人案件はどのようなものなのかの勘所がわかったら、リクルートエージェントの転職サイトで自ら求人案件を選んで応募してみる

マイナビエージェント

リクルートエージェントと同じく、転職サイトである「マイナビ 転職」と合わせて利用することでエージェントに客観的な視点でサポートを受けつつ、主体的に希望条件に合った求人を探し出すこともできるという「いいとこ取り」になります。

私は利用していませんが、人から勧められることが多かったのでご紹介します。

人材紹介会社を利用する際の注意点

何社かの人材紹介会社とやりとりしたり、人材業界の横のつながりで個人的な知り合いから聞くところ、「一番転職意欲が高い初回のカウンセリングで、いかにその気にさせ、数多くの求人案件を選考に進ませるか」がポイントだと言います。

つまり、初回のカウンセリング(面談)で求職者が驚くような物量の求人案件を紹介し、その場でできるだけ多くの求人案件を選考に進めさせ、転職へのモチベーションが高いうちに早期に転職を決定させるというものです。

人材紹介会社は求人企業からの手数料ビジネスですので、「求職者を転職させてなんぼの商売」であることは理解しておかなければいけません。

つまり、次のようなことに注意する必要があります。

  • 人材紹介会社のペースで応募する案件や転職の結論を出さない
  • 色々な企業に応募し、選考を進めていくに従って、決まらないことに焦ってくるが、「転職は手段であって目的ではない」、つまり当初の転職の目的を果たせなければ、無理に転職する必要がないことを常に頭に置く

Oさんにひとしきりアドバイスを終えましたが、Oさんはいまひとつ浮かない顔をしています。

どこか不安な点や気になる点があるのでしょうか?

長くなりましたので、続きは続編とさせ頂きます。

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