【続編⑨】【派遣会社営業担当のトラブル対応報告】背中に大きな刺青の入ったQさんの対応報告

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QさんとMさんのトラブルの問題解決

QさんとMさんの騒ぎの翌日、当事者の2人とその担当マネージャーからのヒアリングで得た情報をもとに問題解決を図ろうと、朝早く出社して、まだ誰も出社していないオフィスで思案に暮れていました。

本来でしたらQさんとMさんの担当マネージャーも巻き込んでの問題解決を考えていたのですが、当のマネージャーが、Qさんとの面談内容をMさんに漏らすというミスを犯し、Qさんから不信感を持たれてしまっている以上、この問題解決に参加させることはできません。

さて、今回のQさんとMさんのトラブルの問題解決にあたり、今ある情報を踏まえての仮のゴールを定めておきたいと思います。

何事もゴール設定なしに進めては満足いく結論は得られないのです。

  • Mさんは聞こえがしにQさんを侮辱する陰口を叩いたこと、Qさんは侮辱をされたとはいえ、胸ぐらを掴むという「暴力行為」と言われても仕方ない行為をしたことから、両者がそれぞれに謝罪をし、和解をもって解決とする
  • 理由はともあれ、胸ぐらを掴むという「暴力行為」を行ったQさんは所属チームの変更し、今後同じような事案があれば解雇もしくは契約満了をもって終了となることを注意喚起する

なぜQさんのような大きな刺青の入った人物を残すようなアプローチをするのか疑問に思う方もいるかもしれません。

「これを機に厄介払いできれば・・・」というような考えもなくはなかったのですが、外部人材の集まりである今回のプロジェクト運営にあたっては、トップである私が常に正論を持って判断をし、そこからブレないことが重要だと判断しました。

振り返るとQさんは厄介払いされるような振る舞いをしていません。

刺青を入れたのは過去の話であり、お客様先や職場で刺青を見せないような工夫をするということについても協力をしてくれました。

営業マンとしては平均以上の結果を出してくれていますし、今回のMさんとの騒ぎも、Qさんからしてみれば「売られた喧嘩」なのです。

当事者以外の社員から見たら、私がQさんを厄介払いしたとしても反論はないでしょう。

しかし、背中に大きな刺青の入ったQさんという人物を色眼鏡で見てきた社員たちも、思いのほか真面目に働くQさんに見方を改め始めているはずです。

Mさんがこれまでになかった、聞こえがしに陰口を叩くという行為も、そうした状況を気に食わなかった反動かもしれません。

つまり、当事者以外の社員たちが「今回のさわぎは、手を出したQさんも悪いが、そもそもMさんが余計なことを言わなければ起こらなかったことだ」と感じている可能性が高く、私が「ここが好機」とばかりにQさんを厄介払いした場合、社員たちは「この職場では正しいことが正しく評価されない」という解釈をされてしまうのです。

そうした組織運営上の打算だけでなく、私個人としても、この件だけでQさんが職場を去ってしまうのはもったいなく感じています。

とはいえ、この状況で両者が謝罪し和解するというのは、なかなか到達が難しいゴールです。

ただ、成り行きに任せたゴール設定は意味がありませんし、成り行きに任せるだけであれば、私がいる価値などないのです。

Qさんとの3回目の面談

始業時間になり、次々と社員が出社してくる中、Qさんを見つけて声をかけます。

怪訝な顔をするQさんと会議室に入り、早速話し始めました。

  • 昨日の騒ぎの件で、Qさんと話した後にMさんと話をした
  • 両者の意見を聞いて、それぞれに意見があり、それぞれに非があると思っている
  • 私は両者が和解してもらい、仲良くとまではいわないが、それぞれに気持ちよく働いてもらいたいと思っている
  • 昨日Qさんは「Mさんと個人的にカタをつける」と言っていた
  • 今回の件は個人間の問題だと思っているので、個人同士で解決してもらってもいいのだが、同じ職場で働いている以上、こじれた形で着地をしてしまうとお互いやりづらいと思うし、周りの社員もやりづらい
  • できる限りの範囲で私が間に立とうと思っているがどうか?

Qさんに話をする中で私が注意を払っていたのが、私が仲裁に入ることを「お願いする」ようなスタンスにならないことです。

昨日のMさんとの面談では、Qさんが「Mさんと個人的にカタをつける」と言っていたことを伝えると青ざめていました。

Qさんを怖がって私に間に立って欲しいはずなのに、それでも強がるMさんに「気を利かせて2人の間に入るつもりだったが、Mさんが不服であれば、個人間で話し合ってほしい」と嫌味たっぷりに切り返してやったものです。

ただ、Qさんは私が間に入ることなど望んでいません。

「会社として問題になるなら解雇してもらって構わない」とも言っていて、Mさんと和解をすることなど最初から望んでおらず、いかにしてMさんから受けた侮辱を晴らすかということに考えが向かっているのです。

このような背景の中で、いたずらに「Mさんとの和解の間に立ちたい」と言ったところでQさんにはピンとこない話です。

Qさんにへつらうことなく、私の考えるゴールを実現するか。

Qさんの気性の強さもあり、なかなか難しい話し合いになりそうです。

長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。

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