【続編②】【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】仕事中の居眠りが治らない派遣スタッフDさんのクレーム対応②

【続編②】【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】仕事中の居眠りが治らない派遣スタッフDさんのクレーム対応②

【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】仕事中の居眠りが治らない派遣スタッフDさんのクレーム対応①でお伝えしたDさんの業務中の居眠り問題ですが、本人に厳重注意を行って一旦は様子を見ようということになりました。

そのやり取りから約1か月後、再びお客様よりご連絡があり、訪問してお話をうかがうことになりました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業マンが、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

前回までの経緯

●Dさんは倉庫業務からデスクワークに変わってから業務中の居眠りが目立つようになった

●それとなく注意をしても「寝ていない」と言い張るので、現場ではそれ以上注意することもできず、しかし周りの社員の目もあり、このまま放置しておくわけにもいかない。派遣会社から注意をしてほしいとの依頼があった

●本人は大筋で業務中の居眠りを認めたので、厳重注意とともに再発しないように体調管理を指示した

クレーム経緯

お客様に訪問すると、次のようなお話を頂きました。

●前回のDさんへの厳重注意のあと、しばらくは緊張感を持って仕事をしてくれていた

●今週に入って業務中にうつらうつらしている場面が目立ち、社員複数名が目撃している

●前回派遣会社から注意をしてもらった経緯があるので、直接的な注意はせずに、仕事に関する話を装って話しかけ、起こすようにしている

●居眠りをしていた日時や様子は、把握している限りメモを取ってある

●前回もお話したが、居眠りという問題はありつつも、業務的にはパフォーマンスが高いので、辞めてほしいというような思いはない。しかし他の社員の目もあるので、居眠りは改善させたい

対応のポイント

お客様への対応のポイント

Dさんに前回厳重注意をして1ヶ月と効果が持たず、また居眠りを始めるという事態に、お詫びをするしかありませんでしたが、お客様としては居眠りを改善して、引き続き就業は続けてほしいとの希望であり、難しい対応となりました。

業務中の居眠りは業務怠慢であり、お客様には全く非はありません。

派遣会社として、お客様との派遣契約という商契約を履行できていないことにもなるため、温厚なお客様に甘えることなく、自らにも、Dさんにも厳しい態度で臨むスタンスが重要です。

お客様への対応のポイントは次のようなものになります。

  1. 引き続きDさんへの厳重注意を行い、業務中の居眠りをなくすこと
  2. 単に注意をするだけでなく、お客様も巻き込んで、居眠りをしないような仕組みを作ること
  3. 経過期間を設け、それでも改善されない場合は、派遣会社の意思として、Dさんとの雇用契約期間途中であっても人の入れ替えを行うこと

スタッフへの対応のポイント

Dさんに対しては前回以上に厳しい対応が必要になります。

  1. また居眠りを指摘されるに至った原因のヒアリング
  2. お客様の記録をもとに居眠りの事実を認めるかの確認
  3. 再度、同じことを繰り返した場合には、お客様がDさんの就業継続を希望しようとも、派遣元として引き続きDさんをN社に派遣し続けることはできないという見解の表明
  4. 再三の注意でも居眠りという業務怠慢が繰り返されるという現状を鑑みて、派遣会社としてDさんが当社との雇用契約で求められる働きをしてくれておらず、就業規則にもてらして、雇用契約期間の途中であっても雇用契約を解除する可能性があることの表明

4については派遣会社によって就業規則が違うであろうこと、また現実的には雇用契約の期間途中での解除は難しいと思いますので、あくまで「途中で解除する可能性」に触れるだけで十分です。

対応経緯

お客様への対応

既に一度ご指摘を頂き、Dさんへの厳重注意を行なった後での再度の居眠りでしたので、経緯上、先にお客様に対してなんらかのコミットをする必要があり、前述したお客様への対応のポイントをもとにお客様に次のようなお願いを差し上げました。

  • 再度本人に厳重注意をするが、前回と同じアプローチでは、また繰り返しになる可能性が高く、新たなアプローチにご協力をお願いしたいこと
  • 具体的には、本人の合意のもとにDさんの業務量を増やし、居眠りをするような時間をなくすこと
  • また日々、ざっくりでもいいので、その日の朝に当日の業務量をコミットさせ、夕方に結果を検証するといった緊張感のある仕事の仕方を導入して頂きたいこと
  • 1ヶ月間を目安に新たな仕事の仕方を実施し、毎週金曜に私がお客様への状況確認、Dさんへのフィードバックを繰り返すこと
  • それでも居眠りが治らないようであれば、派遣会社としてDさんは御社に派遣すべき人材ではないと判断して人を入れ替えること
  • それによってDさんと起こる可能性のある労務トラブルは一切派遣会社側で巻きとれるように本人対応をすること

普通ですと、スタッフへの調整なしに、ここまでコミットすることはないのですが、Dさんとのこれまでの人間関係や前回の注意面談での本人の反応から、コミットした内容は本人が合意するであろうという見立てと、お客様には非のない話であり、これくらいのコミットはしなければ申し訳ないという思いと両面から判断して話を進めました。

お客様からはほぼ提案どうりのご理解を頂いたので、あとはDさんへの本人対応を残すのみとなりました。

スタッフへの対応

Dさんには、お客様に御了解を頂いた上で、突然呼び出すようにしました。

いつもはスタッフさんの仕事に配慮してアポを取るのですが、突然の方が、より本音が確認できるかなと思ったからです。

次のような手順で質問や注意喚起を行いました。

  • また居眠りを指摘されるに至った原因はなにか?前回の反省や、体調管理をするという約束はどうして守られなかったのか?
  • お客様の記録によると、これだけの居眠りと解釈される行為をしている。居眠りだけでなく、居眠りと誤解されるような行為も避けるようにと伝えたのら前回の通り
  • 前回あれだけ注意喚起をしてから1ヶ月間で再発という状況を考えると、再発防止は簡単ではないと思っている
  • 体調管理の問題だけではないと考えており、なんらか「居眠りをなくすための仕組み」が必要だと感じているが、理解できるか?
  • 再度、同じことを繰り返した場合には、お客様がDさんの就業継続を希望しようとも、派遣元として引き続きDさんをN社に派遣し続けることはできないと考えている
  • 再三の注意でも居眠りという業務怠慢が繰り返されるという現状を鑑みて、派遣会社としてDさんが当社との雇用契約で求められる働きをしてくれておらず、就業規則にもてらして、雇用契約期間の途中であっても雇用契約を解除する可能性がある

Dさんは突然の私の訪問に不意をつかれたこともあり、お客様が居眠りの記録までつけていたということへの驚きもあってか、居眠りをしていたということを素直に認め、反省しきりでした。

このままだと、本当にこの職場で仕事が続けられないかもという危機感を持ったのかも知れません。

本人の反応は次のようなものでした。

  • 睡眠時間は増やしたものの、改善できず、結局は自分の意識の問題だと思っている
  • 自分で解決でなかったので、何か策があるのであれば、それに従いたい
  • 居眠り=業務怠慢というのは前回の面談でもうかがったので、N社で仕事が継続できなくても仕方ないと思っている

反省をし、私の見解も受け入れてくれたところで、業務中に居眠りをしないための仕掛けについて説明しました。

  • Dさんの合意のもとに、給与等の条件はそのままに、業務量だけを増やし、居眠りをするような時間をなくす
  • 日々、ざっくりでもいいので、その日の朝に当日の業務量をコミットし、夕方に結果を検証するといった緊張感のある仕事の仕方を導入する
  • 1ヶ月間を目安に新たな仕事の仕方を実施し、毎週金曜に私がお客様への状況確認、Dさんへのフィードバックを繰り返す
  • それでも居眠りが治らないようであれば、派遣会社としてDさんは御社に派遣すべき人材ではないと判断して人を入れ替える

以上の取り組みについてDさんは合意し、雇用契約書も差し替えた上で、新しい業務の仕方を導入することで、居眠りをなくす取り組みが始まりました。

私のホンネ

この居眠りをなくすための取り組みは、今も実行中で、お客様にいらない手間をかけて申し訳ないなと感じています。

また、ほとぼりが冷めた頃に居眠りをする可能性が高いので、今回の取り組みが成功しても、しばらくは毎月様子を見に行こうと考えています。

しかし、勤怠や勤務態度の悪い人は、本当に何度言っても治りません。

一時期は情熱に燃えて、「私がなんとか治してあげよう」なんて思って、勤怠の悪いスタッフさんに毎朝モーニングコールをしていたような時期もあったんですが、人間、人に言われてもなかなか性格や習慣なんて治らないものだと実感しました。

お互いいい大人ですから、自分の不始末は自分で責任取るべきだと、最近は割り切っています。

前編①はこちら

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コメント

  1. みかん より:

    こんばんは。体系的な問題解決、いつも分かりやすく参考になります。今日わたしも会社で起きた問題にたいして見習って体系的に考えてみましたがうまくまとまりませんでした。もちろん、長年のご経験あってこそだとは思うのですが、、今後もブログ楽しみにしております!

  2. foo より:

    ご覧頂いてありがとうございます。毎日のようにトラブルが起きるので記事のネタには困りません。幸いなのか、そうでないのかわかりませんが。