【続編③】人見知りなのに営業マンになってしまった人にお伝えする、農耕型営業マンのすすめ

【続編③】人見知りなのに営業マンになってしまった人にお伝えする、農耕型営業マンのすすめ

←前編①   ←前編②   →続編④

理屈っぽいを「論理的」に変え、周りの目を気にするを「相手の反応を見ながら本音を引き出す」に変えることに成功した私は、以前に比べると格段に営業力が上がっていくのを感じていました。

それに加え、本来の性格である真面目やマメといった特徴も加わり、「明るくてストレス耐性があり、成果に貪欲で、人と話すのが好きな人」と言ったステレオタイプな営業マン像には当てはまらないものの、派遣社員や派遣先にはそれなりにご評価を頂けるような営業マンになってきたのです。

とはいえまだ課題は残っていました。

それは「営業マンなのに成果への執着がうすい」という点なのです。

農耕型営業マンのすすめ

数多くいる営業マンの誰もが成果に向かってギラギラと仕事をしているわけではありません。

ただ、営業職の基本動作として「成果に執着が強い」ことを周囲にアピールすることは必要です。

どれだけ優秀な営業マンであっても営業成績のアップダウンは避けられませんが、日頃から成果への執着がうすいと周囲に認識をされていると、低迷期に「あいつはやる気がない」といった誹りを受けるからです。

営業マンの世界では大なり小なり「成果を出していない奴は偉そうなことをいう権利はない」というような、成果偏重の文化があるのです。

営業マンとして心身ともに安定して仕事を続けていくには「成果を安定させること」「成果へのこだわりを周囲にアピールしていくこと」は欠かせない事柄です。

狩猟型営業スタイルからの脱却

そのような営業マンの世界の中で、私といえば次のような状況でした。

  • 成果が安定しない
  • 成果へのこだわりがうすい
  • 成果へのこだわりがうすいと周囲に気づかれている

つまり営業マンとしての基礎が何一つできておらず、お客様である派遣先、社内において立ち位置を作ることができずにいました。

今考えれば、そもそも営業マンに向かない性格なのですから、ほかの営業マンと同じように仕事していたのでは成果など安定するはずもありません。

派遣業界での営業手法には次のようなものがあります。

  • 取引のない企業や、取引のある企業の未取引の部署を訪問して回る「新規開拓営業」
  • 取引のある部署でさらに取引を広げる「深耕開拓営業」
  • 取引があったり、仲良くなった担当者から別の担当者を紹介してもらう「紹介営業」

成果の安定した派遣営業は、この3つの手法をバランスよく行い成果につなげます。

新規開拓営業で新たな取引を開始し、その取引をきっかけに取引先の他の部署を深耕開拓営業して取引を広げ、取引で人間関係のできた担当者から他の部署の担当者の紹介を得て、さらに取引を広げる。

「労働力の仲介業」たる人材派遣は、法人であればどんな会社のどんな部署でも営業先になるのが特徴ですが、新規開拓営業→深耕開拓営業→紹介営業の流れは、営業先を選ばない人材派遣の営業活動にとてもマッチしているのです。

高いコミュニケーション能力と成果への強いこだわりを持って、このような営業手法に取り組む「狩猟型」の営業マンは、この営業サイクルを精力的に行い成果につなげます。

ただ、私は人見知りの派遣営業、なかなか狩猟型の営業手法は板につきませんし、向いていない営業スタイルを他の派遣営業と同じようにやっていたのでは安定した成果にはつなげられません。

そこで自分の強みを活かした営業手法を模索し始めたのでした。

  • 理屈っぽいを「論理的」に変え、ロジカルシンキングをベースに問題解決能力が高まった
  • 周りの目を気にするを「相手の反応を見ながら本音を引き出す」に変え、課題抽出能力が高まった
  • マメで真面目

もともと弱みととらえていたものを強みに変えたり、生来の性格を活かし、他の派遣営業にはない強みとすることはできるのでしょうか?

人材派遣の特徴を捉えて、強みを活かす手法を探る

人材派遣の営業活動行う中での特徴はどのようなものでしょうか。

  • 法人であればどんな部署でも人材派遣のニーズがある
  • 派遣社員は複数の派遣会社に登録しているケースが多く、派遣先から見て、「どの派遣会社に頼んでも同じ」という認識がある
  • そのため派遣先の担当者は、すでに就業している派遣社員の属する派遣会社や、タイミングよく営業をかけてきた派遣会社に発注をするケースが多い
  • つまり、いかに派遣先の発注を受けやすい状況を作るかがポイント

このような特徴があるため、新規開拓営業→深耕開拓営業→紹介営業の流れは人材派遣の営業活動にとてもマッチし、大半の派遣営業がこのサイクルで営業活動を行なっているのです。

ただ、多くの派遣営業はもう一つ大きな特徴を見逃しがちです。

  • 正社員と違い、派遣社員には派遣先や派遣会社に対するロイヤリティは生まれづらいため、業務内容や人間関係を含むちょっとしたミスマッチでトラブルや早期離職などが発生しやすい
  • そういったトラブルは雇用主である派遣会社の責任となるが、派遣社員の多い派遣先では「派遣社員がらみのトラブルは派遣会社の責任だけでなく、派遣社員個人の資質に起因することが多い」という理解をしているケースが多い

自らのミスでお客様にお詫びをすることは当たり前ですが、派遣会社の営業担当は「派遣社員が起こしたコントロールできないトラブル」により、派遣社員の雇用主としての責任からトラブル・クレーム対応を行い、派遣先の関係各所にお詫びに回るということが日常茶飯事です。

同じように派遣社員が多くいるような派遣先にとってもそのようなトラブルは日常茶飯事で、トラブルに対する派遣先の担当者の目線は次のようなものです。

  • 派遣社員は複数の派遣会社に登録しているから、派遣社員自身の資質の問題の方が大きく、派遣会社が一方的に悪くて今回のトラブルになったわけではないことは理解している
  • しかし派遣社員の雇用主は派遣会社であり、派遣契約という商契約を結んでいるわけだから、派遣会社がトラブル対応は派遣会社のタスク
  • 派遣会社は数多くあり、派遣社員は複数登録しているのだから、ある意味どの派遣会社でも今回と同様のトラブルは起こりうる
  • 営業担当が今回のトラブルにどのように対応するのかが注目ポイントであり、どの派遣会社でも同様のトラブルが発生するなら、トラブル対応に長けた営業担当に引き続き頼みたい

つまりクレーム・トラブル産業である人材派遣ではユーザーである派遣先もトラブルに慣れていて、派遣社員が複数の派遣会社に登録しているのであれば、どの派遣会社に頼んでも同じようなトラブルは起こるだろうから、派遣先の担当者には「トラブル対応能力や問題解決能力に長けた派遣会社、ひいては営業担当を選ぼう」というモチベーションが生まれるのです。

そしてこのポイントこそが私の強みを活かせる営業スタイルなのです。

長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。

←前編①   ←前編②   →続編④

更新情報はTwitterに配信しています!