【続編⑥】【派遣会社営業担当のトラブル対応報告】営業担当の私が派遣社員Zさんにストーカー行為をされた話
N社のコールセンターで私の担当派遣社員として働いてくれているZさんですが、私に営業担当のままでいて欲しいがために、ついには私の上司に直談判の電話をしてくるのでした。
普通の上司であれば一緒に問題解決をするための相談をするところ、私の上司は仕事ができない割にプライドばかり高く、相手をマウントするために事実と違う受け止めをするような人物。
うまく経緯を伝えないと、失敗することが目に見えたとんでもない指示をされかねないのです。
対応経緯
部下を守ろうという気のない上司
Zさんからの「自分の営業担当を●●さん(私のこと)のままにして欲しい」という直談判の電話を受けた私の上司は私を会議室に呼び出したのでした。
- N社に派遣されているZさんから「●●さんを担当から外さないで欲しい」という電話があった
- 理由は職場で起こった問題をあっという間に解決してくれたり、個人的な相談にも乗ってもらっているからと言うことだった
- 営業担当として派遣社員からこのような評価をもらえることはとても良いことだと思うが、「●●さんのことを心の支えにしている」とか「●●さんが担当が外れるなら辞める、派遣先に派遣会社の融通が効かないと報告する」というような過激なコメントになってくると少し心配になる
- Zさんがここまで●●に執着するような出来事でもあったのか?
私に問いかけをしながらも、少しニヤニヤとした表情。
どうやら上司は私とZさんが不倫関係のような不適切な関係にあることを想像しているようです。
ここで私は反省します。
新人ならまだしも、ベテランである私は「Zさんが上司に直談判をしてくる可能性」を予測できたはず。
先手を打って上司に状況を説明していれば、上司から私へのあらぬ疑いを前提としたこの無駄な説明の時間は必要なかったはずなのです。
一度そうと決めるとなかなか考えを変えない頑固な一面もあるこの上司、早めに状況を正しく理解させないと面倒なことになりそうです。
そこでZさんには申し訳ないなと思いつつ、以前深夜に十数通届いたZさんからのショートメールを見せました。
- 夫とは離婚が成立しそうだ
- 夫の浮気が原因で離婚の話になり、自分に非はないと思っている
- 最近は私に暴力も振るうようになって本当に困っていた
- 夫のことがあり、男性不信になっていた
- ●●さんに仕事の悩みを聞いてもらい、すぐに解決もしてもらって救われた
- 私は誰かと一緒にいないとダメなタイプで、夫と別れたらこれからどうしようかと不安だった
- プライベートは別にして、仕事に関しては●●さんがサポートしてくれるから安心している
- これからも迷惑をかけるかもしれないがよろしくお願いしたい
今回のZさんから上司宛の電話の内容も踏まえ、「Zさんからストーカーに近い行為を受けている」ことを伝えました。
家庭のある、見た目もしっかり中年男性の私がそのような被害を受けることをにわかには信じられなかったようですが、Zさんからのショートメールを見て、上司は徐々に理解を深めたようでした。
上司の役職は支店長、私の一次評価者であり、支店内の役割分担を決めることができる立場。
この流れに乗って、一気にこちらの要望を通してしまうのが良さそうです。
- 私自身もにわかには信じられなかったが、私はZさんからストーカーに近い行為を受けていて、日を追うごとに過激になっていているのを感じる
- Zさんは私に営業担当でなければ辞めるとか、派遣先に報告すると言っているようだが、正直身の危険を感じるので担当を変えて欲しい
- ただ、後任となる営業担当は若手の女性。彼女にこの状況のZさんを任せるのは荷が重そうだ
- 申し訳ないが一時的でもいいので支店長にZさんを担当をしてもらえないだろうか?
すると上司は少し面倒臭そうな表情になります。残念ながらこの上司、部下を守らないのでも有名な上司なのです。
「Zさんの営業担当を若手の女性社員に任せるのは確かに荷が重く感じる、しかし自分が担当をするのは面倒・・・」
おそらくそんなことを考えているに違いありません。
私の上司である支店長は次のように切り返してきました。
- 言いたいことはわかるが、私が直接Zさんを担当してなにかトラブルが起こった場合、上司としての対応ができなくなる
- ●●はベテランなのだから、Zさんをうまくあしらうこともできるだろう
- もう少し様子見をみたらどうだろうか?
支店長である自分がZさんの「担当者」になってしまうと、何かトラブルがあった時に「上司」としての対応ができずトラブル対応が困難になるという、もっともらしい理屈です。
なんとか自分が担当をするのは避けたい考えが見え見えですが、このまま私がZさんの担当のままでいても、ろくなことになると思えません。
ここは多少無理を押し通してでも担当を変わってもらわないといけません。
- Zさんはチームが変わるにあたって、私は担当から外れることは大前提であった
- このまま私がZさんを担当し続けていると、状況は悪くなるばかりだと思う
- 物騒な世の中なので、なにか面倒なことになったら、私はもちろん会社としても困ることになる
私としては「仕事よりも部下の身の安全を優先すべき」「いざ何かあった場合には会社も困るはず」と伝えたつもりだったのですが、彼の出した結論は次のようなものでした。
「しばらく担当は変えない。そのかわり私も一度Zさんとの面談に同席しよう」
長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。