【続編16】【派遣会社営業担当のトラブル対応報告】営業担当の私が派遣社員Zさんにストーカー行為をされた話
N社のコールセンターで私の担当派遣社員として働いてくれているZさんですが、金曜日深夜会社帰りの突然の待ち伏せを振り切ると、翌日土曜日の朝には脅迫めいたメールを送ってくるのでした。
週末にまでZさんにつきまとわれ、身の危険を感じた私は意を決して上司の上司である役員に現状を訴え出たのでした。
対応経緯
週末のうちに派遣社員Zさんへの会社としての対応の枠組みが決まる
ありがたいことに土曜日にもかかわらず私の現状を心配して電話をしてきてくれた役員。
上司を飛び越えて役員と話をすることに後ろめたさは覚えたものの、このままZさんのストーカー行為と、満足な対応のできない上司の2つの問題を抱えたままでは仕事はもちろん、日常生活もままなりません。
翌日日曜日にも役員は社内各所にメールで事前連絡を入れてくれており、まとめると次のような体制が組まれたのでした。
- ●●(私のこと)はZさんには今後一切かかわらせない
- Zさんの対応は支店長(私の上司)に一任する
- トラブル解決専門部署の課長が、これまでの問題解決の経験値や法的な見地から都度の対応上のアドバイスと面談時の同行など側方支援を行う
つまり私はZさん対応から完全に外れることができ、支店長とトラブル解決専門部署の課長が前面に立つことになったのです。
今回のようなストーカー行為の対応では加害者と被害者の接点を断つことが何より重要ですので、この対応は遅いくらいなのです。
それにしても支店長が前面に立つという判断・・・
役員には、Zさんが支店長に対して「目つきがいやらしくて気持ち悪い」というようなひどく悪い印象を持っていることをお話ししていないため、私の上司である支店長を前面に立たせるという判断は至極まっとうです。
この件を役員に話すかどうか・・・
今日はまだ週末の日曜日。メールでそのようなZさんから支店長への評価を伝えればあらぬ誤解を与えかねません。
ここは週明けのやり取りの中で頃合いを見計らって話すとしましょう。
週明けに上司から呼び止められる
週があけた月曜日、直行した商談先からオフィスに帰ると上司に呼び止められました。
「ちょっと話がしたい」と会議室に促されます。
私が直接役員と連絡を取ったことに文句でも言われるのかと少し身構えていると次のように話し始めました。
- Zさんの件では私の判断ミスが続いて申し訳なかった
- 週末のやり取りで役員とも話して、今後は私と本社の課長で対応をすることになった
- 役員からも従業員に身の危険が及ぶような事態は避けろと厳命されている
- 今後はZさんとの連絡や対応は一切しなくていい
- メールは無視していいが、私に転送してほしい
- 電話は着信拒否設定をしておいてほしい
- 今日中に課長とともにZさんに会いに行き、今後の対応は自分たちが行うこと、●●には今後一切連絡をしないことをお伝えするつもりだ
なるほど、週末のうちに役員からこってりとこれまでのZさんがらみの対応を役員から叱られたようです。
私に逆恨みをしているようなそぶりは見せませんが、どう考えても不満でしょう。自業自得なのですが。
Zさんから上司への「目つきがいやらしくて気持ち悪い」という評価がかなり気になりますが、この流れだと今この話をするのは得策ではなさそうです。
Zさんとの面談結果は?
Zさんから解放された私は、早速Zさんの電話番号を着信拒否し、週末に受信した脅迫メールを上司に改めて転送します。
上司と課長は本日15時にZさんに会いに行くのだそうですが、私は別のお客様のアポイントがあり、慌ただしく外出したのでした。
いくつかアポイントをこなし、あっという間に夕方になりました。
派遣会社の営業担当は毎日何かしらのトラブルや、気の重くなるような出来事に遭遇します。
職業病なのか、もともとそういった性格なのか、良いことも悪いことも一つ一つの出来事はあっという間に忘れてしまいます。
「鈍感力」「忘却力」は派遣会社営業担当に必須のスキル。
いちいち遭遇した出来事を気に病んでいたのではあっという間にメンタル不調になってしまうのです。
「そういえばZさんの件はどうなったんだろうか?」
ふっと一息ついたタイミングで思い出したちょうどその時、私のスマートフォンが振動します。
目を向けると、どうやらZさんからのショートメールのようです。
- ●●さんの上司と、また本社の課長という人が就業先に面談に来た
- ●●さんとは今後一切関わらないでほしいと言われた
- 色々遠回しな言い方はしていたが、理由は私が●●さんにストーカーみたいな行為をしていたからだと言われた
- 私は仕事の悩みを聞いてもらっていただけで、ストーカーなんてしていない
- ●●さんはどう思っているのか?
- どちらにしてもひどい侮辱だと思うので、場合によっては御社を訴えようと思う
- 今日中に必ず電話がほしい
「着信拒否をしてもショートメールは受診するんだ・・・」と妙に落ち着いた気持ちでZさんのメールを眺めていました。
Zさんからのメールの内容で、上司と本社課長がZさんとどのようなやり取りをしたのかが窺い知れます。
これまでの経緯を踏まえ、自らの行為がストーカーめいたものだと認識できていないということ自体がどうかしているなと感じます。
Zさんとは直接対応しないように指示されていますから、とりあえず上司と本社課長にメールを転送することにしたのでした。
長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。