【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてK社で秘書として半年ほど働いてくれている40代女性の派遣社員Yさんですが、派遣先から「秘書という立場を悪用して部内で好き放題やっている」というクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

クレーム経緯

●派遣社員Yさんは半年前からK社のB常務の秘書として就業を開始した

●派遣社員Yさんは秘書経験豊富で役員秘書の経験もあり、スキル・経験的には十分なものを持っている

●B常務はせっかちな性格で、頭の回転が良いこともあり、要領が悪い人を極端に嫌う傾向がある

●K社は日系企業であり、B常務は株主総会後の7月に着任したが、B常務のそのような性格もあり、これまで数人の秘書が早期に入れ替わり、派遣社員Yさんが就業開始したのは10月であった

●B常務と派遣社員Yさんは相性が良かったようで、順調に仕事をしてくれており、秘書を担当する総務部秘書担当の面々は安心していた

●就業開始して半年が経ち、派遣社員YさんはB常務との信頼関係も盤石になり、職場の環境や人間関係にも慣れてきた中で、徐々に業務態度や、周りの社員に対する振る舞いが横柄に感じられるようになってきた

対応経緯

派遣社員の中でも秘書という職種は少々特殊です。

事務職はどの部署にも発生するポストですが、秘書はボスあってのポストであり、必然的にポスト数が限られるのです。

多くの企業では社長・副社長・専務・常務と言った会社法でいう「役員」に対して秘書を配置します。

役員は株主総会によって選出されますが、多くの日系企業は6月に株主総会が集中するため、選出された役員が着任する6月下旬〜7月初旬に秘書ニーズが集中するのです。

経営の中核たる役員秘書は正社員が行うイメージがありますが、大企業も含めた多くの企業の秘書は派遣社員であり、この時期に派遣会社に秘書オーダーが舞い込みます。

派遣社員として秘書として働く方々は、株主総会の前後は毎年腰の落ち着かない時期。

自分の仕えるボスが来期も継続か否か、それによって自らの進退が決まります。

人事は玉突きですから、ボスである役員自身も確証はありません。

日系企業の役員の任期は2〜3年が目安。ボスの任期が2年目以降になると秘書はその後のボスの進退は我がことであり、まさに一蓮托生なのです。

派遣先への対応のポイント

役員は経営の中核にいる人物です。

役員を取り巻く社内外の人脈は経営に関わる情報であり、秘匿性の高いものです。

そういった重要人物である役員のサポートをする秘書は本来、正社員であるべきでしょう。

しかし多くの企業では秘書は派遣社員によって担われています。

役員のお世話を担当するのが総務部。大企業になれば総務部の中に「秘書担当」といった専任の担当部署があります。

彼らからすれば外部人材である派遣社員に秘書を任せるということはある意味「賭け」であり、その派遣社員の働きによって自らの評価が上下することに一喜一憂するのです。

7月に着任したB常務の秘書が、10月時点で数名入れ替わっているということは彼らにとって大きな失点でしょう。

仮に2人入れ替わったのだとしても、一人当たりの就業期間は1ヶ月半程度。

早期退職の原因がどちらにあるかはわかりませんが、せっかちだというB常務がコロコロ変わる秘書に苛立っていることは間違いなく、彼らも叱責を受けているに違いありません。

そう言った意味では、早期に秘書が入れ替わっていることを説明した上で着任してくれ、B常務との信頼関係を築き、秘書業務を軌道に乗せてくれたYさんに彼らは感謝をしているに違いないのです。

そしてこれまでの頻繁な秘書の入れ替わりも踏まえ、B常務に気に入られているYさんに辞められては困る彼らは、Yさんを「蝶よ花よ」ともてなしたに違いありません。

そのような背景を想定して、まずは派遣先への状況のヒアリングを行います。

派遣先S課長へのヒアリング

「Yさんの業務態度や社員への振る舞いについて気になっていて、少し相談の時間が欲しい」というS課長。

早速派遣先に訪問し、状況をヒアリングします。

K社の総務部秘書担当はS課長を筆頭に社員が3名、派遣社員の秘書が4名います。

秘書は社長・専務・常務・顧問にそれぞれついており、秘書の全てが派遣社員。

「いやぁ、秘書の人はプライドが高くって、なかなか扱いづらいんだよね・・・」

そうおっしゃるS課長は長年総務畑で、秘書周りの責任者であることが多かったようです。

「Yさんが来てくれて本当に助かってるんですよ。今だから言えるけどB常務の秘書が何人も入れ替わっちゃって、着任早々だったから私も信頼を失っちゃってね・・・」

「紆余曲折あってYさんが来てくれて、せっかちなB常務のペースにも合わせられる頭の回転の速さもあって相性が良いみたいで」

「これで安心と思っていたんだけど、スタートから半年経って、だんだんYさんの様子がおかしくなってさ」

「変な話だけど、私の部下である正社員にパワハラめいたことをするんですよ・・・本人達からもどうにかしてくれって苦情があがっていてね・・・」

長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。

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