【続編⑤】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

【続編⑤】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

←前編①   ←前編②   ←前編③

←前編④   →続編⑥   →続編⑦

→続編⑧   →続編⑨   →続編⑩

→続編11  →続編12  →続編13

→続編14  →続編15  →続編16

→続編17  →続編18

私の担当派遣社員としてK社で秘書として半年ほど働いてくれている40代女性の派遣社員Yさんですが、派遣先から「秘書という立場を悪用して部内で好き放題やっている」というクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

派遣社員Yさんとの面談

事務職という括りではあるものの、やはり一般事務と秘書では業務内容やその難易度、責任の重さには違いがあります。

秘書という職種特有の苦労というものはあり、ポイントをついた質問は共感を呼ぶのです。

いくつかの質問により、「この営業担当は秘書の仕事を少しは分かっている」というある程度の信頼をもらったところで、今度は質問を担当内の人間関係に切り替えます。

「そういえばYさんは総務部秘書担当の配属ですよね?そちらの環境はいかがですか?」

B常務との話をしていた時と比べると表情が一転し、眉をひそめます。

「・・・まぁ、私がこんなことを言うのもおこがましいのですが・・・」

「かまいませんよ。ここだけの話にしますので。何か思うところがあられるんですね?」

「そうですね・・・とにかく皆さんの仕事のレベルが低いみたいで、いつもB常務に怒られていますね・・・」

「皆さんがってことですか?」

「まぁ、突き詰めればそう言うことになりますが、主にはS課長です」

ん?少し雲行きがおかしくなってきました。

「とにかくやることなすことマイペースなんですよ・・・役員周りは全部秘書に任せっぱなしでサポートしてくれないし、部下もほったらかしです」

「へぇそうなんですか。割と面倒見の良さそうな人に見ていましたけど・・・」

Yさんは少し間を置いてから思い切ったように話し始めました。

「なにをされているのかわからないんですが、お席にいらっしゃらないことが多いんですよ。特に役員の皆さんが出張か外出するとほとんど見かけないです・・・」

「そんな状況なので、他の秘書さんもS課長に頼る気は全くないみたいなんですが・・・」

「他の秘書さんはベテランだからそれでいいと思うんですが、私はまだ色々とわからないことも多いので、お声をおかけする機会が多いんです」

「ただ、肝心な時にいらっしゃらないので、この前課長に相談したんです。でも、全然取り合ってくれなくて」

「そんなことが度重なる中で、先日S課長から私への申し送りがなくてB常務から私がお叱りを頂いたんです」

「身に覚えのない話だったので、B常務にそう申し上げたら、『じゃぁ誰が原因なんだ!?』って話になりまして・・・」

「結果、私が告げ口をしたみたいなかたちになって、S課長とその部下2人がB常務に激しく叱責されていました」

「それ以来、S課長からの態度が冷たく感じられて、相談をしようかと思ってはいたんです。ただわざわざお越し頂いてまで話すことでもないかと・・・」

大体の事情がわかりました。

Yさんの話が全て本当なら、S課長から聞いた話とはずいぶん違った話のようです。

さて、両者の話をどのように解釈したら良いか・・・

「・・・そうですか、そうするとS課長は全面的に信頼ができる方ではないってことなんですかね?」

「・・・わたしにはなんともお答えできませんが・・・・」

Yさんは伏し目がちに答えます。

「今日はありがとうございました。今後のYさんのサポートに当たって派遣先とやり取りをするのに有効な情報が聞けました」

「もちろん今日の話はここだけの話ですし、どこかに漏らすようなことはありませんのでご安心ください」

派遣先S課長、派遣社員Yさん、どちらに軸足を置くか?

派遣先担当者と派遣社員の言い分が真っ向から食い違った場合に、間に立つ派遣会社の営業担当はどのように対応することが必要でしょうか。

人と人との間に立つような立場の者に必要なのは「自分のスタンスを固める」ことです。

中間管理職にも言えることかもしれませんが、派遣会社の営業担当の場合は次の3つからの選択が一般的です。

  1. 派遣先の立場に立つ
  2. 派遣社員の立場に立つ
  3. ケースバイケースで自分が正しいと思った対応をする

正しいか正しくないかは別にして信念なく、どっちつかずな対応は両者を戸惑わせるだけでなく、良い結果を生みません。

派遣会社の営業担当にも色々なタイプがいます。

営業成績を追い求めて派遣先に目線を合わせ、派遣社員を「駒」の一つとして扱うタイプ。

派遣社員に目線を合わせ、派遣先と正面からぶつかるタイプ。

そして私のようにケースに合わせて、自分なりの基準でどちらが正しいかを判断して対応するタイプ。

自分の判断に責任を持たなければいけないと言う意味ではシビアですが、良い結果になろうと悪い結果になろうとも「自分で決めたことだから」と自分なりに納得ができるのがメリットです。

人に振り回され、他責で責め立てられることの多い派遣業界では、仕事に自分なりの意味付けをしていかなければ続けていけるものでは無いのです。

さて、今回のケースでは私はどちらの話を信じ、軸足をどちらに置きましょうか?

・・・・・まだ判断は難しいようです。

経験上、どちらも本音を話していないと感じました。

両者とも口では本音めいた表現はしていたものの、感情が前面に出た、絞り出すような憤りは感じなかったのです。

私は当座のスタンスを「両者に対して様子見」と静観を決め込むことにしたのでした。

長くなりましたので、続きは続編とさせて頂きます。

←前編①   ←前編②   ←前編③

←前編④   →続編⑥   →続編⑦

→続編⑧   →続編⑨   →続編⑩

→続編11  →続編12  →続編13

→続編14  →続編15  →続編16

→続編17  →続編18