【続編⑧】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

【続編⑧】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

←前編①   ←前編②   ←前編③

←前編④   ←前編⑤   ←前編⑥

←前編⑦   →続編⑨   →続編⑩

→続編11  →続編12  →続編13

→続編14  →続編15  →続編16

→続編17  →続編18

私の担当派遣社員としてK社で秘書として半年ほど働いてくれている40代女性の派遣社員Yさんですが、派遣先から「秘書という立場を悪用して部内で好き放題やっている」というクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

派遣社員Yさんとの注意面談

数日後にS課長から連絡があり、「部長経由で常務に話をしてもらって、直球でYさんに注意をしていいって話になったからお願いをしてもいいかな」とのこと。

派遣先からお墨付きがあれば、その後の職場でのハレーションを気にすることなくYさんに注意ができます。

気をつけるべきは彼女の性格でしょう。

  • 秘書としての経験やスキルは十分で、本人もその自覚があり、プロ意識が高い
  • プライドが高い印象が強く、立ち振る舞い含めて「秘書っぽい」
  • 頭の回転が早く、少しでも矛盾した発言をすると納得するまで質問してくる
  • 1つの発言・出来事から2手3手先を読んでいる印象がある

プロ意識高く仕事をしているからこそ、仕事ぶりは認めてもらっているわけで、それらを配慮した話の進め方をしなければいけません。

あらためてYさんにアポを取りK社に向かいます。

「すいません。この前お時間を頂いたばかりなのにまたお伺いして」

「実はこの間のYさんとの面談の数日後にS課長から連絡があったんですよ」

「Yさんの秘書としての高い評価には全く変わりがないんですが、S課長がちょっと気になることを言ってましてね・・・」

Yさんは怪訝な表情で私を見ます。

先日面談をしたばかりなのにわざわざまた改めて訪れてくるなんていい話ではないと察しはついているようです。

「・・・何を言われたんですか?」

「・・・いやぁ、S課長が言うにはYさんが担当部署の若い社員にずいぶん強い調子で接するので困るって話なんですよ」

「この前のYさんの話ですとS課長はYさんに対して悪感情を持っているんじゃないかって話があったので、間に受けてはいないんですが派遣先に言われた以上、何も対応するわけにも行かなくて事情をうかがいにお時間を頂いたんですよ」

Yさんの表情はみるみる曇り、眉間には深々としわが寄っています。

以前から感じていましたが、Yさんは意に沿わないことがあると眉間にしわを寄せる癖があるようです。

「・・・そんなことはないと思いますが。S課長はどうおっしゃっているんですか?」

「S課長がおっしゃったことをそのままお伝えするかたちでよろしいですか?」

仲介業である派遣会社の営業担当は派遣先と派遣社員の間に挟まれることが頻繁にあるのです。

今回のように本業である秘書業務については高い評価を受けながらも、本業以外の部分でネガティブな評価を受けた場合、「プロとしてやるべきことはやっていて、高い評価を得ている」という受け止めの強いYさんにはなかなか受け入れがたいものでしょう。

Yさんの考えも見えない中で、このネガティブフィードバックがまるで私の意見に基づく注意のように受け止められてしまうのはとても危険です。

この段階ではあくまで中立のスタンスを保つため、「私は全て間に受けているわけではないが、派遣先の言い分のそのままお伝えすると・・・」という前置きをしたのでした。

「では、S課長のお話をそのままお伝えしますと、要するに若手の男性社員2名への強い言動を控えてほしいと言うことでした」

「あまり具体的には話してもらえませんでしたが、受け手であるお二人は障害者であって、特別扱いというわけではないが配慮は必要だと」

「特に精神障害の方については、社会人としての耐性も高くないので心配をしているようでした」

「先日YさんからはS課長との話は聞いたものの、ディティールのしっかりしている話なので、全く信用できないという話ではないかなという感想でした」

「片方だけの話で判断するわけにはいかないのでYさんのお話もお聞きしたいのですが、お心当たりはあられますか?」

しばらく沈黙するYさん。

ここで焦ってこちらから言葉を挟んではいけません。

今知りたいのはYさんが何を考えてこのような状況を作り出したのかということです。

気難しいというB常務から高い評価をもらうだけあって、Yさんは秘書然とした佇まい。

そのような女性が眉間にしわを寄せ、こちらを見据えて沈黙をしているとなると結構なプレッシャーです。

ついつい沈黙を怖がって口を開いてしまいたくなりますが、必要以上にこちらの手の内を見せてはいけないのです。

やっとYさんが口を開きます。

「・・・S課長がおっしゃるそのお二人へ私がした強い言動というのはどういった言動のことをおしゃっているんでしょうか?」

予想通りの返しがきました。

Yさんのような頭の良い人はこちらからの指摘に対して、すぐにYES NOの回答をしません。

必ずというほど「何を持ってそういった指摘になったのか?」と質問に質問で返すアプローチをしてくるのです。

さて、この場面で私はどのようにボールを打ち返しましょうか?

←前編①   ←前編②   ←前編③

←前編④   ←前編⑤   ←前編⑥

←前編⑦   →続編⑨   →続編⑩

→続編11  →続編12  →続編13

→続編14  →続編15  →続編16

→続編17  →続編18