【続編11】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

【続編11】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてK社で秘書として半年ほど働いてくれている40代女性の派遣社員Yさんですが、派遣先から「秘書という立場を悪用して部内で好き放題やっている」というクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

対応経緯

憤慨するS課長と話す前の心構え

「Yさんが秘書という立場を悪用して部内で好き放題やっているのでどうにかしてほしい」というメールを受けて再び訪問したK社。

S課長にあったり、Yさんにあったりとここしばらく通い詰めたこの場所に半月も経たずにまた訪れることになりました。

S課長からは開口一番、「正直、Yさんには今日で辞めて欲しいくらいですよ。なんとかなりませんか!?」という普段になく過激なコメント。

いったい何があったというのでしょう。

事前にYさんに確認することも考えましたが、これまでの両者のすれ違いを考えるといらぬトラブルの元になりそうです。

ここはS課長から一方的に叱りつけられるのも覚悟で打ち合わせに臨んだ方が得策かもしれません。

S課長の剣幕を考えた時に、事前に何か情報を掴んでいて、反論をすることができたとしても一方的に叱られた方が良い場合にあるのです。

人材派遣はクレーム・トラブル産業。

派遣会社起因のトラブルもあるにはありますが、たいていは派遣先か派遣社員が起因とした、もしくは両者を起因にしたクレーム・トラブルなのです。

「聞いていた業務内容と違う」「事前に聞いていたスキルレベルと違う」「●●課長がひどいことを言った」「〇〇にやる気を感じない」など色々なきっかけはありつつも、最終的には感情的な行き違いであり、人間関係の問題なのです。

どちらかだけが一方的に正しいということは少なく、それぞれの受け止め方の問題であったりします。

つまりS課長の怒りが正しいのか、正しくないのかわかりませんが、「怒り」という負のエネルギーに対して、私が色々な理屈をつけて論破をしたところで、その負のエネルギーはマグマのように残り続けるのであり、今後の問題解決をスムーズに行うためにも一度怒りを吐き出させてあげて冷静になってもらい必要があるのです。

いわば「怒られる技術」ともいうべき派遣会社の営業担当独特の営業スキル。

S課長がなんの理由で怒っているのか知りませんが、Yさんのことであることは確か。Yさんは当社の派遣社員、雇用主としての責任があります。

S課長がYさんに対する不満をぶつける先は、本人以外となれば私しかいないのです。

さて、覚悟を決めてS課長に思いっきり叱られてあげることにしましょう。

派遣先S課長の怒りの原因は?

「S課長、何があったんでしょうか?1週間前にYと話した限りは大きな変化は感じなかったんですが・・・」

S課長は珍しくイライラした様子で、口ひげをいじりながら話します。

「いや、本当にYさんには困ったものだよ」

「この前、ウチの社員の件で注意してもらったけど、多分それを根に持っているのか、B常務に私や部下たちの仕事ぶりが悪いってあることないこと吹き込んでいるみたいなんだよ!」

「・・・えっ・・・Yがそんなことを?」

S課長には大げさに驚いたふりをしましたが、話を聞いてすぐに「ありそうな話だ」と感じたのでした。

これまで複数の秘書の派遣社員を担当をする中で、彼女たちの気位の高さには苦労をさせられたものです。

勤怠不良の秘書スタッフに対して、若かりし頃の私が不用意に「〇〇さん、遅刻が多いので改善をしてもらえますか?秘書という仕事でもありますし勤怠は大事だと思うんです」などと直球ど真ん中の注意をしたことがありました。

反論の余地もないので、その時は「申し訳ありませんでした」と素直に謝ってくれたのですが、その後色々な嫌がらせをされるのです。

派遣先の担当者に「私の営業担当はいい加減な人で信用ができない」とか、ミスとも言えないような出来事をことさらに大きく取り上げて本社のクレーム窓口に連絡をしてきたり。

YさんがB常務に対して、S課長の言うようなでっち上げをしているか確証はありませんが、経験上頷ける話であり、ありもしない話でS課長が私にここまで怒りの感情を見せるとも思えないのです。

「S課長、お話されたくないようなことかもしれませんが、YがB常務にどのようなありもしない話をしたのかお教えいただけませんか?」

「・・・いやぁ、かっこ悪くてあまり話したくないんだけどね・・・Yさんが私のOAスキルが異常に低いとか、フラフラどこかに出かけてしまってまともに席にいることがないとか言いたい放題行っているみたいなんですよ・・・」

「それに例の障害のある若手二人についても私の教育が全くされていないから電話一本取れないんだみたいな言い方をしているみたいでね・・・」

「B常務からは直接叱責されるし、間に入っている部長も管理責任とか言って一緒に怒られちゃうし、まぁなんというか・・・」

「そんなこんなで職場の雰囲気は最悪だし、仕事をしづらくて仕方ないんですよ。なんで派遣社員一人にこんなに職場を掻き回されなければいけないんですか!」

「Yさんはオタクの社員なんだからなんとか指導をしてくださいよ!」

うーん、YさんがB常務に吹き込んでいる話というのは全くの作り話というわけではなさそうです。

それにしても会社組織の中で上司である課長や、その上司である部長を飛び越して直接常務に苦情を申し立てるなど、普通の社会人のすることではありません。

S課長の言う「秘書という立場を悪用して部内で好き放題やっている」というのは大げさにしても、そうも言いたくなる気持ちはわからなくもありません。

それにしても「Yさんはオタクの社員なんだからなんとか指導をしてくださいよ!」とは・・・

さてどのように対応をしたものでしょうか。

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