【続編16】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

【続編16】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】まさに「虎の威を借る狐」、秘書の立場を悪用して正社員にパワハラする派遣社員Yさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてK社で秘書として半年ほど働いてくれている40代女性の派遣社員Yさんですが、派遣先から「秘書という立場を悪用して部内で好き放題やっている」というクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

対応経緯

派遣先S課長と話しながら考えをまとめる

「Yさんを今の契約満了の6月末で辞めさせたい。理想は本人から辞めたいと言ってくれるのがいいんだけど・・・」

また都合のいいことを言ってきたS課長。

たしかにYさんの秘書としての働きを尊重して多少のことには目を瞑るか、契約満了で終了をするかという二択は提示しましたが、まさかYさんを辞めさせたいと言い出すとは思いもしませんでした。

S課長は総務部秘書担当の課長です。

B常務を含め、役員がスムーズに仕事ができるような環境を作るのが仕事のはずなのですがどういうつもりでしょう。

たしかにS課長から見ればYさんは扱いづらい派遣社員なのでしょうが、本業である秘書として高い評価を受けている中で急に契約を切られるようなことはしていないのです。

  • 部内の若手社員二名(障害者)に対して必要以上に強い注意をするなど、派遣先からみて行き過ぎた言動があった
  • 私が面談で注意を行い、本人は指摘を認め、改善を約束してくれた
  • その後、Yさんの部内での言動に対する派遣先の指摘はない
  • YさんがB常務に対して、S課長のOAスキルは異常に低いとか、フラフラどこかに出かけてしまってまともに席にいることがないなど「あることないこと」を吹き込んでいるとの指摘があった
  • Yさんに事実確認はしておらず、S課長の指摘が事実であるかは確認できていない

若手社員に対する言動は注意をし、いまのことろ改善をできているわけですし、B常務にあることないこと吹き込んだというのも不確かな情報。

実際は7月からB常務ともども親会社に移るわけですから、Yさんの雇用は確保できるのですが、B常務の人事を表に出せないこの状況でYさんに契約満了で終了と伝えた場合に、本人より強い違和感と異議を申し立てられる可能性が高いのです。

それにしてもS課長はどれだけ見通しが甘いのでしょう。

「Yさんから辞めたいというように仕向けてくれ」と私に無理難題をふっかけ、それを受けたYさんが嫌気がさして辞めたいなどとなった場合、B常務からとんでもない叱責を受けるに違いありません。

まさに裸の王様・・・

なんとかS課長の無茶振りを切り返し、YさんがスムーズにB常務ともども親会社に移れるよう軌道修正しなければいけません。

派遣先S課長の軌道修正を試みる

「S課長、Yさんを契約満了で終了させると言っても、秘書としてはB常務とうまくやっているようですが大丈夫なんですか?」

まずはB常務のYに対する高い評価に絡めて揺さぶりをかけます。

「・・・まぁそうなんだけど、この前部長と一緒に常務と話したんですよ。部内での若手社員の被害の話をしたら『それは良くないねぇ』って言っていたので、後任さえしっかりとした人を準備しておけば大丈夫だと思ってるんですよ」

「後任の人選はしっかりとした人をお願いしますよ!」

冗談のつもりなのか笑いながら話すS課長。

Yさんの後任の人選を当社に押し付けるつもりのようです。冗談にしてはまったく面白く感じられません。

S課長も部長も、B常務の『それは良くないねぇ』というコメントを必要以上に拡大解釈しているように感じます。

YさんがB常務から親会社に着いてきて欲しいと言われている以上、S課長達の理解を真に受けるのは危険でしょう。

「そうですか・・・Yの契約満了はいわゆる雇い止めにもあたりませんし問題はないのですが、Yは本業の秘書として高い評価を頂いているわけですし、本人にもその自覚がありますから異論はあると思いますよ」

徐々に話を労務トラブルに絡めていきます。

「いや、でもウチの社員に対するパワハラはあったわけですから。そこは雇用主として責任を感じてもらわないと!」

また都合の良いことを言い始めました。

「申し訳ないのですが、派遣社員から御社の社員に対する接し方が強かったことを持ってパワハラと言えるかは私にも確信がありません」

「それにYには私から一度注意を行い、その後同じような言動はないと思っています。つまり今のところは注意をしたら改善されたとみるのが妥当です」

憮然とするS課長。

おそらく上司である部長にも話を通した上での私への投げかけでしょうから、いまさら結論を変えるわけにもいかないのでしょう。

S課長が随分と都合の良い解釈と要望を言うので、私も少し感情的になってアプローチを間違えてしましました。

ある程度は「お客さんと業者」という立ち位置を意識して話を運んでいかないと通る話も通らなくなってしまうのです。

「S課長、私の話が生意気に聞こえたら申し訳ありません。あらかじめ申し上げておきたいのですが、課長が思われる以上に日本の行政は労働者保護の色合いが強いんです」

「課長のおっしゃる話も感情的にはわからなくはないのですが、たとえ今回の契約満了で終了をさせることが法的に問題がなかったとしても、Y本人がそれを不服としてしかるべきところに申し立てを行い労務トラブル化した場合に、かなり手がかかることになると思います」

さて、ピンときてない様子のS課長がきちんと上司の部長に説明をできるくらいになるまできっちり説明をしてあげなければいけません。

手のかかる作業になりそうです。

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