【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】「Excel基本操作できます」を巡って両者の意見が食い違う派遣社員Kさんのクレーム対応

【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】「Excel基本操作」をめぐって両者の意見が食い違う派遣社員Kさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてD社でスタートしたばかりの30代男性の派遣社員Kさんですが、派遣先から「Excel基本操作はできると聞いていたのに全くできない!」というクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

クレーム経緯

●派遣社員Kさんは1週間前に営業事務としてD社で就業を開始した

●その業務にはExcel基本操作程度のスキルが必要であったが、派遣登録時のKさんからの「Excelの基本操作は問題ないです」という自己申告、一般事務や営業事務の業務経験から問題ないであろうという当社の推測、派遣登録時のExcelスキルチェックテストの結果から派遣先の求めるスキルは満たしていると判断し、D社に派遣をした

●派遣先のいうエクセルの基本操作はセルの結合やセルの書式設定、簡単な四則演算、フィルタである

●就業開始から1週間後にD社のN課長より連絡があり、「Excel基本操作はできると聞いていたのに全くできない!」というクレームがあった

対応のポイント

OAスキルについての派遣先と派遣社員の食い違いは往々にして起こりがちなトラブルです。

例えば今回のExcelの基本操作。

トラブルが多いこともあり、派遣会社は次のような対応を取っています。

  1. 本人からOAスキルの自己申告をしてもらう
  2. 入力スピードや正確性のテストだけでなく、ExcelやWordなどのアプリケーションのスキルチェックを行う
  3. オファー時に派遣先から求められているOAスキルを伝え、本人への口頭での確認を行う

派遣会社は数多くの派遣社員とかかわるため、マントゥマンでのチェックは難しく、主には専用のスキルチェックのためのソフトウェアを実施してもらい画一的にスキルチェックを行うという方法を取ります。

大手派遣会社はExcelやWordなど各アプリケーションのスキルチェックの仕組みを持っていますが、開発コストもかかるため、中小の派遣会社ではせいぜい入力スピードや正確性のスキルチェックまでで、アプリケーションのスキルに関しては自己申告を信用するというところが多いようです。

オファーをする人選担当や営業担当は、それらのチェックテストの結果とその派遣社員の業務経験を見合わせたり、本人にヒアリングをしたりして、派遣先のニーズにあったOAスキルを保持しているかを判断するのです。

人材派遣という仕組みだからスキルのミスマッチがことさらに発生しやすいということはありませんから、ほとんどのケースでは大きなミスマッチは起こらず、まれにミスマッチが起こっても本人の自助努力や業務の習熟により解決されるケースが多いのです。

今回のケースでは派遣先から「Excel基本操作はできると聞いていたのに全くできない!」というかなり強めの口調でのクレームが入りましたが、第一段階の対応は「両者の意見を聞くこと」です。

派遣先に対しては次のような問いかけがポイントになります。

  • 「全くできない!」と言っているOAスキルは当初オーダーヒアリング時に要望していたOAスキルと違う、もしくは増えているものではないか?
  • 「できない」とする具体的な作業はなんなのか?
  • どのようになれば「できている」という判断をしてもらえるのか?

派遣先のいう「全くできない」という根拠は正しいのか?具体的に何を指してそう主張しているのか?をヒアリングするということ。

さらには派遣先の考える「できている」は何なのかを確認することで、この後の派遣社員へのアドバイスや指導にもつながってくるのです。

また、まれにあることですが、派遣先が派遣社員のコミュニケーションスキルや業務態様などに不満を持ちながら、明確に指摘しやすいOAスキルのミスマッチを殊更に大げさに指摘することで人の入れ替えを求めてくると言ったケースもなくはありません。

いずれにせよ、のちの派遣社員との会話も想定して正確に派遣先の言い分や考えを把握することが重要なのです。

対応経緯

派遣先R課長へのヒアリング

今回の「Excel基本操作はできると聞いていたのに全くできない!」という指摘は派遣先からのものですから、まずは派遣先の話を聞いてみないと話が始まりません。

派遣社員KさんはR課長の直接の指揮命令を受ける、課長のアシスタント的役割ですから、KさんのOAスキルに関する指摘はR課長がKさんとの業務上の関わりの中で感じたことで、話が早いと言えます。

早速、R課長が何を持ってKさんが「全くできない」と言っているのか確認していきましょう。

「R課長、今回の弊社の派遣社員Kへのご指摘なのですが、本人への今後の対応含め、まずは現状をおうかがいさせて頂いてもよろしいでしょうか?」

「わかりました。Kさんには私のアシスタントとして色々な資料の作成や、数字の取りまとめなんかをお願いしようとしていたんです」

「スタート早々から何でもかんでも任せるわけにもいかないので、まずは様子見に簡単な資料作成からおまかせをしたんですよ」

「別の集計ファイルからある商品の売り上げだけを抜き出して、フォーマットのある見積書に見積金額を入れるって単純な話なんですけどね」

「少し様子を見ていたら完全に手が止まってしまって、全く何もできないんですよ・・・これじゃ仕事になりません。どうにかしてもらえませんか!?」

話しているうちに少し興奮して来たのか、徐々に早口になるR課長。

さて、もう少し話の深掘りが必要そうです。

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