【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてK社で半年程度働いてくれている40代男性の派遣社員Gさんですが、「仕事の指示の仕方やオペレーション、職場の同僚との人間関係など、とにかく自分なりの正義を振りかざし、その度に仕事が止まってしまい困っている」という派遣先からクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

クレーム経緯

●Gさんは派遣先K社のコールセンターでオペレーターとして働き始めて半年になる

●最初の3ヶ月程度は研修が行われ、まじめに研修を受け、歩みは遅くありつつも着実に知識を習得していく姿勢に評価を頂いていた

●4ヶ月目からオペレーターとして実務を担当し始める中で、上司であるSVからの指示出しの仕方や、お客様への対応スクリプト、職場の人間関係などでGさんなりにふに落ちないことがあるたびに、「世間一般の常識から言っておかしい」とか「みんな違うやり方をしているし、違うことを言っている」などと議論を求めてきたり反論を繰り返したりするので、本人はもちろんのこと巻き込まれる職場のメンバーも仕事が止まってしまい困っている

●雇用主である派遣会社でGさんと面談をしてもらい、それとなく注意をしてほしい

●このまま就業態度が改まらないようであれば次の契約更新はしない

対応のポイント

「みんながそう言っている」「常識的に考えて」「世間一般に」などなど、自分の意見をその他大勢も同意する一般的な見解であるかのように声高に主張する人は少なくありません。

この手の人々には大きく分けて2つのタイプがあります。

  1. 自分の主張を通すために、その主張をあたかも一般的な見解であるかのようによそおうとともに、自分の意見であるとは全面に押し出さないことで責任も回避したいとする悪意のあるパターン
  2. 自分に降りかかった出来事をきっかけに、ぼんやりと存在する世間一般で「正しい」とする判断基準に照らし合わせ、正義感から根本解決を図ろうとするパターン

1の自分の主張を通すために正義を振りかざすパターンでは、その主張と本人の言動の矛盾を探り出し、突きつけることである程度の解決が可能です。

厄介なのは2の正義感から世の常識を持ち出すパターンです。

このタイプの方には物事を「白か黒か」で考える方が多く、人によって捉え方の違う出来事に対して根本解決などできるはずがありませんから、その対応が長期化します。

さらに厄介なのは、この手のタイプは正義を振りかざすだけで、自らがその根本解決にかかわらないということです。

つまりは「私の意見は世の常識に照らしても絶対に正しい!だから正しくないことをしているあなたたち当事者が解決するべきだ」というような主張です。

今回のような問題解決においては、まずGさんが1か2のどちらのパターンの人物なのかを見極めることです。

それによって対応の仕方や、問題解決までの時間におおよその見当がつくのです。

対応経緯

派遣先H課長へのヒアリング

まずは「Gさんをなんとかしてほしい」という連絡をくれた派遣先のH課長からヒアリングを始めます。

「労働力の仲介業」たる人材派遣会社の営業担当は、基本的にどちらかの意見だけを信用するというような偏った対応をすれば必ず大きなトラブルに発展します。

間に立って問題解決や仲裁を図る役目の営業担当の対応が原因でトラブルが大きくなってしまっては目も当てられませんから、両者がそれぞれに「言い分を聞いてもらった」という認識を持ってもらうことが必要です。

「H課長、Gがご迷惑をおかけしているとのことなんですが、実際にはどのような職場でのやりとりがあるんでしょうか?」

「そうですね・・・私も現場でGさんをマネジメントしているわけじゃないので、SVからの報告ベースなんですがそれでいいですか?」

H課長がSVから報告を受けたという内容は次のようなものでした。

  • 派遣社員であるGの上司であるSVも同じ派遣社員というのは法的に許されていることなのか?と指揮命令以前の問題で噛み付いてくる
  • 「こういったお客様にはマニュアルに沿って、このようなお伝えの仕方をしてください」とレクチャーしても、「世間一般の常識から言っておかしい」とか「みんな違うやり方をしているし、違うことを言っている」と、いちいち反論をしてくるため話が進まない
  • 「まわりの皆さんがどうかはわかりませんが、センターのやり方としてこのように対応してください」と指示しても、「まわりのオペレーターが同じような受け答えを本当にしているかどうかを確認してから指示してくれませんか?」と受け入れようとしない

ここまで聞いただけでも、私がGさんの上司であったら心が折れてしまいそうです。

ただ、SVから見てGさんには良いところもあるようです。

  • 一度納得をすれば正確にオペレーションを行うことができ、のちのお客様からのアンケート結果も評価が良い
  • 自ら学ぶ姿勢があり、他の新人に比べて仕事の覚えが早い

H課長やSVから見えば、評価できる点も多くあるが、自分が納得できるまで首を縦に振らない彼にさける時間にも限りがあり、私から何かしらの指導をすることで少しでも柔軟な受け止めができるようにならないものか?ということを考えているようでした。

H課長からのヒアリングで派遣先側から見たGさんへの認識や問題点については十分理解できました。

さて、今度は当人であるGさんへのヒアリングを行いましょう。

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