【続編②】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

【続編②】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてK社で半年程度働いてくれている40代男性の派遣社員Gさんですが、「仕事の指示の仕方やオペレーション、職場の同僚との人間関係など、とにかく自分なりの正義を振りかざし、その度に仕事が止まってしまい困っている」という派遣先からクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

ふに落ちないところがあると何かにつけて「世間一般の常識から言っておかしい」とか「みんな違うやり方をしているし、違うことを言っている」などと自分の意見に世論のようなものをまとわせて主張してくるというGさん。

その度に反論や議論をふっかけられた側も本人も手が止まるため、派遣先としてはなんとか改めさせてほしいと言います。

反面、一度納得すればコツコツと正確に仕事を進められるし、勉強熱心で覚えが早いという評価。

まずは本人にどんな考えがあるのかをヒアリングし、軌道修正をするべきはして、K社での就業を安定したものにさせていきたいと思います。

それにしてもGさんがどのようなつもりで、そのような反論や議論を投げかけているのか?ということが気になります。

責任を負わずに自分の主張を通すための彼なりの会話のテクニックなのか?それとも本当に一つ一つのことに白黒をつけなければ先に進めない性格なのか?

まずはその見極めが重要になりそうです。

派遣社員Gさんへのヒアリング

「Gさん、すみません、お忙しいところ」

「K社で仕事が始まって半年経ったので、お仕事がどんな様子かお聞きしようと思ってお時間を頂きました」

私からの投げかけにGさんは怪訝な顔で「そうですか」と答えます。

お金をかけているわけではなさそうですが、きちんとアイロンのかかったシャツに薄手の発色の良いカーディガン、チノパンのセンタープレスは乱れることのない直線で全体的に清潔感があり、きちんとした服装。

服装自由のコールセンターにあって、このようなきちんとした身なりをする人は性格が服装に現れているということでしょう。

反面、乱れのない服装と整えられた髪が神経質そうな印象も与えます。

つい1ヶ月前に契約の更新確認で面談を実施したばかりでもあり、Gさんからすれば「なにか他に用件があってきたんだろう」と思ったことでしょう。

そこで少しアプローチを変えてみます。

「実は先日派遣先のH課長と打ち合わせをしたんですが、そのフィードバックもさせて頂きたいんですよ」

派遣先からのフィードバックという単語にGさんは少し身を乗り出します。

「良いご評価としてはコツコツと正確に仕事を進めているということ、また他の新人に比べて仕事の覚えが早いという評価でした」

「この評価に対してご自身なりに納得感はありますか?」

フィードバックを行うにあたって、良い評価を先にするか、悪い評価を先にするかは順番を迷うところです。

今回Gさんへのフィードバックにあたって、先に良い評価をフィードバックすることにしたのは理由があります。

  • 一般的に良い評価をフィードバックされた側は、「なぜそのような評価になったのか?」という質問や異論を挟むことは少ないが、「ご自身なりの納得感はありますか?」と質問を加えることで、Gさんが良い評価に対してどのような反応をするのか確かめることができる
  • その反応で悪い評価のフィードバックに対し、どのようなアプローチで質問や反論をしてくるかが予測でき、切り返しの準備ができる

「そうですか。良い評価を頂けたのなら嬉しいです」

「コツコツ正確にという話なんですが、派遣先は我々が行なっているオペレーションに対して一つ一つ確認をしているんですかね?」

「あと他の新人に比べて覚えが早いというのも、どんな比較があったのか気になります」

Gさんはなかなかに理屈っぽいようです。ただ理屈っぽいことでは私も負けていませんからGさんの言うことに同感できます。

Gさんが求めるフィードバックの詳細は理解できるところで、機会を改めて派遣先に確認をしてみましょう。

「わかりました。今回フィードバックをしてもらったのはH課長で、詳細を深く把握しての評価ではなく、SVからの報告ベースのようでしたから、機会を見て深掘りしてみますね」

Gさんに「評価はSVの報告ベース」と答えたからには、次の悪い評価についても、それを踏まえたフィードバックが必要です。

理屈っぽい私が言うのですから確かなのですが、そのような性格の人は悪い評価でも理屈が立っていれば意外とすんなりと受け入れてくれるものなのです。

「世間一般の常識から言っておかしい」とか「みんな違うやり方をしているし、違うことを言っている」などと反論を繰り返すような人を煙たがるのは簡単ですが、アプローチを工夫することでなんとかGさんを戦力化したいと考えています。

「合わせてネガティブな話なんですがいいですか?これもSVからの報告ベースみたいなので、結論としてお伝えすると言うより、Gさんに確認したいというスタンスです」

さて、Gさんは私からの投げかけにどのように反応してくるのでしょうか?

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