【続編⑩】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

【続編⑩】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてK社で半年程度働いてくれている40代男性の派遣社員Gさんですが、「仕事の指示の仕方やオペレーション、職場の同僚との人間関係など、とにかく自分なりの正義を振りかざし、その度に仕事が止まってしまい困っている」という派遣先からクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

派遣社員Gさんとの2度目の面談

「派遣先からの評価に納得がいかないのであれば三者面談をして、その場でコミュニケーションをとりながら落とし所を探りませんか?」という提案に対して、押されっぱなしだったGさんが息を吹き返したように反論をしてきます。

「その時は私も派遣先の職場環境や仕事の進め方などについて意見を言ってもいいんですよね?」

なぜこのタイミングで新しい論点を増やすようなことを言うのでしょうか?私に言い負かされた腹いせとしか受け止めようがありません。

本当にそう思っているのか?それとも単に私を困らせたいだけなのか?

「別にGさんがそうしたいならそうすればいいと思いますよ。」

「ただ、私が派遣先に三者面談を打診するときの論点はあくまで『派遣先からGさんへの評価』ですから、先方からしたら唐突感があるかもしれませんね。それがGさんにとって有利なのか不利なのかをご自身でご判断頂いた上で行動をされてください」

言葉の通り、三者面談を考えたきっかけはGさんの評価について議論する場を設けるということでしたから、とってつけたように言い出した職場環境だの、仕事の仕方だのの意見についてまでかまっていられません。

「それって派遣法が定めている『適正な派遣就業の確保』を放棄するってことですか?」

なにやら小難しいことを言い始めました。

おそらく派遣法で定める「派遣元事業主の講ずべき措置等」のうち「適正な派遣就業の確保」を自分の主張の論拠にしたいようです。

ただ、派遣法が求める「適正な派遣就業の確保」とは派遣就業が派遣法やその他の労働法に照らして遵法であるか否かを問うものであり、個々人の主観による職場環境や仕事の進め方に対する不満の解消を求めるものではありません。

「Gさん、私は三者面談の中でご自身の判断で発言をされればいいとお伝えしただけですよね?」

「それにGさんがおっしゃる派遣法の意味はあくまで法に照らして遵法であるか否かということですよ。K社の職場環境で何か違法なことがありましたか?」

法的なアプローチをすればこちらが怯むとでも思ったのでしょうか。Gさんは不満そうに言葉を返してきます。

「なにか違法じゃないとなにも対応しないという意味ですか?」

さすがの私もGさんの物言いに腹が立ちました。これでは理屈なんてあったものではありません。

「Gさん、自分のおっしゃる言葉に責任を持ってくださいね?Gさんが『私の対応が派遣法に照らして違法ではないか?』という投げかけをされたから、私は『遵法です』と答えたんですよ」

「その答えを正面から受け止めずに『違法じゃなければなにも対応しないんですか?』という問いかけにすり替えるのは卑怯じゃありませんか?」

するとGさんも感情的に言い返してきます。

「卑怯とはなんですか!!」

「あなたじゃ話にならない!あなたの上司と話がしたい!」

言い争いになるのは避けたかったのですが、ここまで水掛け論になると話をまとめようがありません。

私からすれば派遣先からの悪い評価はGさん自身が改善を図らなければ変わりようがないと思うのですが、Gさんは私を説得したり、私をやり込めることで何か解決が図れるとでも思っているようです。

さて、Gさんから「あなたとでは話にならないから上司と話がしたい」というセリフがお目見えしました。

クレーム・トラブルで「上司をだせ!!」というのはよくあるセリフですが、このセリフを言う側の立場からすれば次のような狙いがあるはずです。

  • 「上司をだせ!!」ということで担当者が萎縮し譲歩をしてくることを期待する
  • 上司という新たな人物が登場することで、担当者との話し合いでは得られなかった譲歩を引き出したい

派遣会社の営業担当に限らず、お客様と接する仕事に就く人からすれば、なかなか心臓に悪いセリフです。

ただ、私は自分に非がないと確信があるときには全くこのセリフに怯みません。

むしろ問題解決においては私と対峙するしかないとGさんにわからせるチャンスとすら捉えているのです。

「Gさん、私の上司と話したいのであればどうぞ話してください」

Gさんは勢いづいて興奮しながら話します。

「あなたの上司から今日中に私に電話をくれるよう言っておいてください!!」

私は少し間を置いてから切り返すのです。

「なんでですか?なぜ私の上司からGさんに電話をしなければいけないんですか?」

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