【続編12】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

【続編12】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】やたらに正義を振りかざす派遣社員Gさんのクレーム対応

←前編①   ←前編②   ←前編③

←前編④   ←前編⑤   ←前編⑥

←前編⑦   ←前編⑧   ←前編⑨

←前編⑩  ←前編11  →続編13

私の担当派遣社員としてK社で半年程度働いてくれている40代男性の派遣社員Gさんですが、「仕事の指示の仕方やオペレーション、職場の同僚との人間関係など、とにかく自分なりの正義を振りかざし、その度に仕事が止まってしまい困っている」という派遣先からクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

散々好き勝手を言っていたGさんに反撃開始

「あなたの営業として誠意のない態度を派遣先に伝えて、私の所属を別の派遣会社に移した上でK社で就業を続けるってことですよ」

私からの問いかけに答えるGさん。

K社がそれを受け入れるか否かは別にして、派遣会社を変えるということはGさんは当社との雇用契約を破棄するということです。

売り言葉に買い言葉という側面はあったものの、ここまで溝が深まってしまうとGさんと今後良好な関係を築くことは難しいですし、なにより私にその気持ちがありません。

間違ったことをした覚えもないのに「派遣会社の営業如き」とか「誠意のない営業」などと罵られて平気でいられるほど良い人でもないのです。

あとはどうクロージングをするかということでしょう。

Gさんは当社から他の派遣会社に籍を移してK社で働き続けると言い、かたやK社のH課長は「違う派遣会社になるなら契約はできない」と答えたと言う。

派遣会社を変えるというタイミングも問題です。

現在の契約期間内なのか、それとも契約期間が終わり、次の契約に切り替わるタイミングなのか。

「派遣会社を変えてKで働き続ける」というGさんの主張は私には全く関係のないことです。

つまり私からすればGさんがいつ辞めるかだけの問題であり、GさんがK社で働き続けられるかどうかなど知ったことではないのです。

「そうですか、Gさん、それは当社をお辞めになるという理解でよろしいですか?」

私からの問いかけにGさんは少し考えてから答えます。

「そうですね。他の派遣会社からK社に移れる見通しがついたら辞めます」

何を都合の良いことばかり言っているんでしょうか。

在職しながら転職活動をすることは一般的ですが、現在の職場には言わないで活動を行うことは社会人として当たり前のマナーだと思いますし、ましてや今回は派遣先を変えずに派遣会社だけ変えるという特殊な話です。

面と向かって「他の派遣会社からK社に移れる見通しがついたら辞めます」というGさんの常識を疑ってしまいます。

「Gさん、当社は、いえ私はGさんから非難されるような行いはしていないと考えています」

「それでも不信感から当社をお辞めになりたいとおっしゃるなら、そのお気持ちをどうこう言うつもりもありません」

「Gさんは何か勘違いされていると思うんですが、Gさんが当社を辞めた後、引き続き他の派遣会社からK社で就業を続けるということは当社には直接関係のないことです。それはご理解頂けますか?」

私としてはこのセリフの中に罠を張ったつもりでいます。Gさんは少し訝しげな表情で「そうですね、わかります」と答えます。

「ご理解頂けてありがたいです。つまり当社にとっては『Gさんがいつお辞めになるのか?』というお話なんです。それもご理解頂けますか?」

Gさんは会話の流れに合わせて「えぇ」と答えます。

「当社としては理由は別として『Gさんに退職の意思があり、時期はいつだ』という話を派遣先に報告をしなければいけません」

「Gさんの現在の雇用契約と、派遣先と当社との派遣契約は同じ期間ですので、Gさんが契約途中で辞めるというなら、それを派遣先に伝えなければならないですし、契約満了でお辞めになるなら、そのことを派遣先に報告しなければいけないんです」

「そういう視点でお考え頂いた時にGさんはいつ当社をお辞めになるおつもりでしょうか?少なくとも現契約以降の更新をされるおつもりはないと思いますので、そのことだけでも派遣先に報告をしたいと思いますが」

私からの「ご理解頂けますか?」という問いかけを訝しがりながも、NOという理屈もない問いかけに迂闊に返答をしていたGさんですが、急に袋小路に追い詰められたのを感じたのが反論をしてきます。

「なんで今時点でK社に辞める辞めないの話をする必要があるんですか!?」

「まだ他の派遣会社から移籍する段取りもついていないんですよ!」

憤るGさんに落ち着いた口調で畳みかけます。

「先程ご理解を頂いたように、当社にとって他の派遣会社とのやりとりは関知できないところですし、あくまでGさんが当社との雇用契約期間中は仕事をまっとうして頂けるのか、頂けないのか、その後雇用契約を更新するご意志があられるのかあられないのかということなんです」

「Gさんにはご理解頂けると思いますが、それはイコールK社と当社の商契約にもつながる話でして、もしGさんが契約期間中に当社をお辞めになるというお話でしたら、K社との契約を守るために代わりの人材をご紹介しなければいけませんし、契約期間以降Gさんが継続をされないということであれば、当社としてはその後の契約を頂きたいですから、他の人材をご紹介するということになるんです」

丁寧な口調で切々と訴えるようにGさんに伝えた内容はこういうことです。

「あなたが他の派遣会社から引き続きK社で仕事を続けると考えるのは勝手だが当社には関係のないこと」

「あなたが契約途中で辞めるなら当社はK社との派遣契約を守るかたちで他の派遣社員を派遣するし、契約期間満了後に辞めたとしても引き続き契約を欲しいから別の人材を紹介するだけ」

道理は通っているこの話、Gさんはどう反応するのでしょうか?

←前編①   ←前編②   ←前編③

←前編④   ←前編⑤   ←前編⑥

←前編⑦   ←前編⑧   ←前編⑨

←前編⑩  ←前編11  →続編13