【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】部長のお気に入り派遣社員Bさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてA社に入社した30代女性の派遣社員Bさんですが、その仕事への取り組み方や業務態度について派遣先の現場担当者からクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

クレーム経緯

●派遣社員Bさんは派遣先A社のC部長の紹介で当社に派遣登録をし、結果的にA社のC部長配下のD課長の部署で就業を開始することになった

●就業開始から1ヶ月程度経って派遣先の現場担当者であるD課長から「Bさんの仕事への取り組み方やまわりの社員への態度に問題があり、一度相談をしたい」との連絡があった

対応経緯

派遣社員BさんをA社に派遣した経緯は・・・

派遣先A社のC部長とは、彼が課長の頃からお取引をして頂いていて「お客様と営業」という関係性ではありつつも、たまに飲みに連れていってもらったりと可愛がってもらっていました。

個人的な友人の奥さんだというBさんを紹介されたのは最近のことで、「派遣で仕事を探しているみたいなので仕事を紹介してあげてほしい」というC部長からの依頼もあり、まずは当社で派遣登録をしてもらい、彼女の要望にマッチした派遣先を探していたのでした。

C部長とBさんは家族ぐるみの付き合いをしているようで、ホームパーティーなどで頻繁に会う機会もあり、コミュニケーションが取れているようです。

そんなタイミングでたまたまA社での派遣の募集があったのです。

派遣法は「〇〇という経験スキルを持った人材に〇〇という業務をしてほしい」という派遣先と、「〇〇という経験スキルを活かして自分の条件にあった仕事をしたい」とする派遣社員をマッチングさせる仕組みです。

あくまで経験やスキルベースで人材を決めるということが前提になっていますから、契約が交わされる前に人物が特定されているようなことがあってはなりません。

たまたまお互いの条件がマッチングしていたのでA社にBさんを紹介することにしましたが、C部長と個人的な交友のあるBさんをA社に派遣するにあたっては、法的な問題が起きないように双方に対してお互いの存在を知らせることはしませんでした。

ただ、BさんからすればC部長がA社に勤めていることは知っているようでしたから、安心して仕事のオファーを受けて頂き、就業が決定したのでした。

契約が確定すると派遣会社は派遣先に対して派遣法で定められた帳票類を提出します。

私はこのタイミングでC部長に連絡をとり、紹介頂いたBさんがA社で派遣社員として働くことになったこと、報告が後付けになったのは法的なリスクを考えてのものであったことを話し、ご理解を頂いたのでした。

さて、そんな一見円満な縁談かのように見えた本件ですが、まさかのD課長からの呼び出しとなりました。

Bさんと何度か連絡をとっていた中ではトラブルらしい気配はありませんでしたが、一体何があったのでしょうか?

派遣先D課長と打ち合わせ

A社に着き、会議室に通されるとD課長が神妙な表情で待っています。

D課長は40代後半の男性です。

筋トレが趣味なのか、がっしりした胸板に日焼けした黒い肌。髪の毛はオールバックで鋭い目つきをした人物。

威圧感のある風貌に加えて、その物言いが上から目線で偉そうだと社内でも評判で、他の部署の担当者から「D課長は陰で番長って呼ばれているんだよ」と聞いたことがあります。

事前にBさんに様子を窺う時間もなく、準備のないまま打ち合わせに臨んだこともあって、珍しく落ち着かない気分です。

「来てもらったのはBのことなんだけど、おたくはなんでBをウチに派遣したの?」

いつもの通りのぞんざいな口調で唐突な質問です。いったいどんな意味合いでの質問でしょう。

派遣社員のことは呼び捨て、私の会社のことは「おたく」、まるで昭和にタイムスリップしたかのような商談です。

ここでおかしなことを言って地雷を踏むと後々の商談での力関係に影響してしまいます。

しかしBさんからの事前のヒアリングができなかったこともあって情報武装ができていません。

ここは変に強がらず、下からアプローチしてみましょう。

「・・・課長、申し訳ありません。Bがスタートしてから1ヶ月余りですが、数回電話で本人に状況確認をした中では順調に仕事をしているものと思い込んでおりました」

「当社のBに何か問題がありましたでしょうか?」

「あんたさぁ、自分とこの派遣社員の管理もできていないのか!?」

第一声としてはなかなかパンチのある一言です。

この手の手合いは相手よりも優位に立つことに人生をかけているようなところがありますから、正面切って対峙するよりもからめ手で対応していくことが重要です。

「はい、申し訳ありませんっっ」

わざと大袈裟にお詫びをし、上下関係を明確にしてあげます。

「私からおうかがいするのは筋違いだとは理解しておりますが、課長からご評価頂いて弊社のBにどのような問題があるかお教え頂けませんでしょうか?」

フンフンと鼻息の荒いD課長。上下関係が明確になり、私が下手に出てきたことに満足したようです。

「あんたんとこのBだけど、あれはC部長とデキてるぞ」

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