【続編⑤】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】部長のお気に入り派遣社員Bさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてA社に入社した30代女性の派遣社員Bさんですが、その仕事への取り組み方や業務態度について派遣先の現場担当者からクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

派遣社員Bさんとの面談

「C部長と不倫関係にあるBをすぐに辞めさせろ!」と怒声とともに主張していたD課長をなんとかかわし、今度はBさんとの面談を行います。

それにしてもC部長とBさんの不倫関係とは本当なのでしょうか?

C部長は40代前半にして部長職に就き、A社の中でも出世頭と言っていいでしょう。

甘いマスクとまでは言いませんが、論理的で鋭い指摘をする反面、愛嬌のある笑顔で、多少言動にトゲがあってもなんとなく許されてしまう得なキャラクターの持ち主です。

何度かお誘いいただいて飲みにいったことがありますが、その話題の多さや、さりげない気遣いからして女性ウケはいいに違いありません。

とはいえ、友人の奥さんと不適切な関係にあり、さらにはその不倫相手を派遣社員として自らの会社に招き入れるなんて話が本当であれば、脇が甘いとしか言いようがありません。

にわかには信じられない話ですが、本人に確認するわけにもいかず、事の真偽を明らかにすることはできないという前提で問題解決に当たる必要がありそうです。

さて、日を改めてBさんとの面談を行います。

Bさんとの面談の中でも「C部長と不倫してるんですか?」なんて聞けるはずがありませんから、ヒアリングのポイントは次のような点になります。

  • 就業開始から1ヶ月経って、業務や職場環境へのマッチング度合いの確認
  • 「C部長との不倫関係」という社内の噂が本人の耳に届いているかどうかの確認
  • またその噂を耳にしている場合に、本人がどのように受け止めているかの確認

D課長やA社内の噂話を丸ごと信じているわけでもありませんが、火のないところに煙は立たないと言いますから、ある程度の与件を持ってヒアリングを行なっていく必要があります。

「Bさん、お忙しいところすみません」

Bさんはスラリとしたモデルのような体型。素材の良さそうな服装とふわりとパーマのかかったセミロングの髪が品の良さと生活の余裕を感じさせます。

幸せで安定した家庭生活を送っているイメージしかなく、C部長との不貞など外見からは想像もつきません。

「A社で就業スタートして1ヶ月経ったので、お仕事の様子はどうかなと思いましてお伺いしたんです」

Bさんは特に不審がる様子もなく面談の主旨を理解してくれました。

「そうですね・・・まぁまぁです」

まぁまぁという言い方に含まれたニュアンスは人それぞれ。謙遜の意味合いもあれば、その言葉の奥に不満や不安を隠していることもたびたび。Bさんの口ぶりには少し暗いトーンを感じます。

「まぁまぁですか。何か困っていることや不安に思うようなことはありますか?」

私からの問いかけにBさんは少し困ったような様子で「あっ、大丈夫です」と答えます。

これは何かしら問題を抱えていそうです。少しアプローチを変えて質問をしてみましょう。

「そうですか。少し話が変わりますが今どんな業務をされているんですか?」

Bさんが行う業務内容は契約書類の中にも記載をしますから当然理解をしています。

それでもあえて質問をするのは、次のような意味合いからなのです。

  • 業務内容を体系だって説明できるかどうかによってBさんの業務に対する理解度を推し量ることができる
  • 派遣先が就業開始から1ヶ月という期間に即した適切な指揮命令をしているかどうかを推し量ることができる
  • 業務が適切に指揮命令されていない場合、人間関係を含めた職場環境になんらかの問題があることが予想できる

「今はできることに限りがあるので主に専用システムへの入力をやらせてもらっています」

「今の部署は全社の契約を取りまとめる部署なので、いま私がやらせてもらっている仕事はごく一部、というか完成した契約の最終的な入力なので、まだまだ覚えないといけないことが多いと思っています」

淡々と語るBさんの説明はわかりやすく、自分が担当する業務の全体像を理解しつつ、今の自分の立ち位置についても把握をしているようです。

「そうですか。よく分かりました」

「今後覚える仕事が増えていく中で何か気になる点はありますか?」

Bさんは少し迷ったような表情をしつつも、少し声のトーンを下げて話始めました。

「・・・実は仕事を教えてくださる女性社員の方と少しうまくいっていなくて・・・」

聞き方を変えたことで少しづつ本音が出始めました。

「と、言いますと?」

「私の勘違いかもしれないんですけど、コソコソと陰口を言われているような気がするんです」

「女性が多い職場なので、その手の女性同士のイジメみたいなのはあるのかもと不安には思っていたんですが・・・」

「ただ、何か仕事でミスったとか、職場の人間関係でおかしなことをした覚えもなくて、何がきっかけでそんな状況になっているのかがわからないんです」

「そんな状況なので、質問をしづらいと言いますか、やりにくさを感じています」

早速心配していたとおりになっているようです。「C部長との不倫」という噂話が職場に広まり、早くもBさんが様子のおかしさを察してしまうという状況に陥っているのです。

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