【続編⑥】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】部長のお気に入り派遣社員Bさんのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてA社に入社した30代女性の派遣社員Bさんですが、その仕事への取り組み方や業務態度について派遣先の現場担当者からクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

派遣社員Bさんとの面談

入社から1ヶ月、まわりの社員からの扱いに違和感を感じているというBさん。

D課長も言っていたように、すでに結構な人数に「C部長とBさんの不倫関係」という噂がまことしやかに認識されているようです。

真偽を確かめることは困難ですし、そもそもそんなことに意味もありません。

問題はそのような噂を元にして子供のイジメのような仕打ちをされたときにBさんがどのように反応するかということなのです。

一対一のハラスメントですら大きな問題になるというのに、集団によるイジメや嫌がらせとなれば悪質さは重大です。

しかもそのきっかけは「C部長が不倫相手のBさんを自らの権限を利用して自分の手もとに派遣社員として呼び寄せた」などという確証のない噂話。

その噂話が本当か嘘かなど関係ないのです。イジメの原因がそのような噂話であるとBさんが突き止めたとしたらどうなるでしょう?

「ありもしない他部署の上司との不倫関係をでっち上げられただけでなく、それを理由に大勢の人から悪口を言われたり、まともに仕事を教えてくれないなどの不利益を受けた」

Bさんが実際にそうするかどうかは別として、このような訴えは容易に想像できるのです。

「・・・そうですか、人間関係が良くないってことですね・・・」

どうアプローチしていいか迷いながら、Bさんの言葉を反復します。

「本当に偶然の巡り合わせで、派遣先にCさんが部長としていらっしゃるものですから、仕事帰りに少し相談してみたんです」

ここで初めて会話の中にC部長が登場しました。

「あぁ、そうですね。C部長にBさんをご紹介頂いて、たまたまタイミング良くA社で募集がかかったものですからご紹介しましたが、確かに珍しいケースですよね、お知り合いが派遣先にいるなんて」

Bさんのいう「偶然の巡り合わせ」というセリフをどこまで信用していいものか迷いなら答えます。

C部長と仕事帰りに相談をしたというのは、もしかしたらD部長の言っていた「会社の近くのレストランで二人で食事をしていたのを見たって奴までいるよ」という話にも繋がっているのでしょうか。

「ですけど、C部長も直属の上司ではありませんし、『とりあえずしばらく様子を見てみたら?』って言われたんです」

「Cさんは総務部長なので、『あんまり目に余るようなら総務部から調査をしてみる』って言ってくれたんですが・・・」

「自分の職場の問題だけじゃなくて、たまたま知り合いが派遣先にいることで、ますますやりづらいと言いますか・・・」

「もしかしたらC部長が私をここに紹介したって考えている人もいるかもしれませんから、あんまり勝手なことをするとCさんにご迷惑をおかけしますし・・・」

殊勝に話すBさんからは「C部長との不倫関係」などという生臭い臭いを感じさせません。

「そうですか・・・私はBさんと派遣先の間に立って問題解決をする役割だと思っているんですが、Bさんとしては現状をどのようにしたいとご希望ですか?」

わざわざ「私は問題解決をする役割」と前置きをしたのは意味があってのことです。

「やりづらい」と主張するからには、その解決を望んでいると解釈するのが一般的ですが、意外とそうでもないのです。

特に女性に多いのが「話を聞いて欲しい」「共感して欲しい」というニーズ。

あれが大変これが大変と散々主張を繰り返しながら、「では、その問題の解決のためにどういう作戦を立てましょうか?」といったアプローチをしても暖簾に腕押しの返答が続くといったことはよくあることです。

あまりに前のめりに問題解決のアプローチをしてしまい、「この人は私をわかってくれない」と急に心のシャッターを下ろされてしまった経験は一度や二度ではありません。

Bさんはこれまでの会話の中で「Cさんに相談をしてみた」「Cさんに迷惑をかけられない」というコメントをしている事から、「問題解決は知り合いでもあり信頼できるCさんにしてもらう」と考えている可能性は十分にあるのです。

「・・・そうですね。C部長が『とりあえず様子を見てみたら』というので、しばらくは様子を見てみようと思ってます」

「状況が変わらなかったとしても総務部から調査をしてもらうというようなことは考えていないので、その時は派遣会社を経由して何かしらのお願いをするという風にしたいと思ってます」

やはり読み通り、今のところ私に問題解決を期待していないようでした。

すこし寂しく感じもしますが、相手の心情あってのことですから無理強いするのもおかしいことです。

「そうですか。Bさんがそうおっしゃるならそうしましょう」

「ただ、一つだけ確認させていただきたいんですが『様子を見る』というのはどれぐらいの期間を考えていますか?」

最後にスケジュール感の握りだけしておきましょう。

様子を見ると言ってもその期間は人それぞれ。私の勝手な感覚でBさんからの連絡を待っているだけでは、何かのきっかけで問題が深刻化したときに「事前に状況は説明してあったのになにもしてくれなかった」などと言われかねないのです。

「だいたい2週間くらいで考えています」

それでは2週間後にまたBさんと面談をすることにしましょう。

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