【続編⑤】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】仕事ができすぎる派遣社員Tさんが気に食わない派遣先担当者B課長からのクレーム対応

【続編⑤】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】仕事ができすぎる派遣社員Tさんが気に食わない派遣先担当者B課長からのクレーム対応

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私の担当派遣社員としてD社で就業を開始した30代女性の派遣社員Tさんは、非常に優秀で前向きかつ自発的に仕事に取り組み、就業開始早々ながら業務改善や業務効率化では社員以上の成果をあげる人物。

本来であれば派遣先からその働きへの評価や称賛があって然るべきですが、指揮命令者であるB課長はなぜか正しく評価をしてくれず、関係は悪くなるばかりです。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

同じ部署で就業する当社派遣社員からのヒアリング

派遣社員Tさんとの面談を終え、だいたいの彼女の考えがわかったところで次は派遣先B課長との打ち合わせです。

B課長が管理するのはTさんも所属するD社本社営業部の営業事務処理を行う10名程度の事務専門の担当部署。内訳としてD社の正社員はB課長ともう一人の係長だけで、他は全て派遣社員です。

この部署には当社の派遣社員が2名就業しており、Tさんと似たような仕事をしているのですが、B課長と打ち合わせをする前に彼女たちの話も聞いておいておいた方が良さそうです。

派遣社員の多い職場では、その職場の世論を派遣社員が作り出していることも多く、職場の人間関係を重視して、責任者であるB課長がその世論に沿った言動をとる可能性も高いからです。

2名いる当社の派遣社員のどちらかから話を聞くとなれば、やはりFさんを選ぶべきでしょう。

派遣社員FさんはD社のこの部署で10年近く勤務をしてくれているベテラン中のベテランです。B課長もこの部署での社歴で言えば、Fさんの後輩ということになります。

それだけ長く同じ部署で同じ仕事をしていれば、彼女に知らないことはなく、どうしても井の中の蛙でお局のようになってしまいがちですが、面倒見が良くきっぷのよい姉御肌の性格でありながら、他人と程よい距離を取れる人で、周りから信頼され頼りにされている人物です。

「Fさん、すみません、お仕事中にお時間頂いてしまって」

「ちょっとFさんにしかできない相談がありましてお声をかけさせて頂いたんです」

私がD社を担当し始めたのは4年前。前任の営業担当の異動がきっかけでした。以降、Fさんとは何度もお話をする機会がありましたからお互い気心はしれています。

「相談?また何か派遣スタッフのことで揉め事でも抱えてるの?」

さすがFさん、なかなか察しがいいようです。

「えぇ、まぁそんなところですね・・・たぶんお察しのことだと思うんですが、」

Tさんが部署内でどのような存在になっているのか?あえて人物を特定せずにFさんに問いかけてみました。Fさんの口からすぐにTさんの名前が出るようなら、良くも悪くも目立っているということでしょうか。

「・・・あぁTさんのことでしょ、たぶん」

「なんだろうなぁ、彼女は悪気はないんだろうけど、突っ走りすぎというか・・・」

「まだ入って数ヶ月しか経ってないのにねぇ。『あれはこうした方がいい』とか『これは効率が悪いから変えた方がいい』とか・・・」

やはり私の想像していた通りの状況のようです。経験に裏打ちされた悪い予感というのはたいてい当たるものなのです。

「本人が何か文句言ってるの?」

少し訝しげな表情で私に問いかけるFさん。

ここで必要以上にTさんの意見を伝えてTさんに対するFさんの心証を悪くするわけにはいきません。女性中心の職場ですから、いくら信頼できるFさんとは言え、職場内で色々おひれのついた噂話が広がる可能性だってあるのです。

「・・・いやぁ、文句ってわけではないんですけど、本人が行き詰まっているのは確かですね・・・」

「すみません、Fさんに色々聞きたいと思っているのに、あんまり本人が言っていることを伝えるわけにもいかなくて・・・」

Fさんのような姉御肌の方には、こちらから弱みを見せて頼る姿勢を示すのが正解です。

「あぁ、わかったわよ。あんまり余計なこと言えないのね」

「要するにTさんが部署の中でどんな風に言われてるのかを知りたいんでしょ?」

以心伝心の受け答えに頭が下がります。私は少しニヤけながら、上目遣いに答えました。

「・・・おしゃる通りです。さすがFさん、助かります」

少し思案している様子のFさん。思いついたことを順にポツリポツリと口にしていきます。

「そうねぇ、ウチの部署の派遣の子たちは割といい人が多いっていうか、意地悪な人はいないから、割と働きやすいんだけど・・・」

「Tさんが来てすぐに、歓迎のランチ会をしたんだけど、そこで彼女が今までの職歴とかスキルの話をしてくれて、すごくOAスキルが高いみたいだから、『教えて欲しい!』とか『マクロとか使ってもっと楽に仕事する方法教えてください!』とか言って盛り上がったの・・・」

「初めのうちはその言葉通りにExcel教えてもらったりとか、昔から使っている表のぐちゃぐちゃになってた関数を整理してもらったりして大助かりだったんだけど・・・」

話進めるに連れ、Fさんの表情がどんどん曇っていきます。

この様子だとTさんは既に部署の派遣社員のメンバーから信頼を失っているようです。もう少しFさんの話を聞き、現状を把握していきましょう。

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