【続編⑨】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】仕事ができすぎる派遣社員Tさんが気に食わない派遣先担当者B課長からのクレーム対応

【続編⑨】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】仕事ができすぎる派遣社員Tさんが気に食わない派遣先担当者B課長からのクレーム対応

←前編①  ←前編②   ←前編③

←前編④   ←前編⑤  ←前編⑥

←前編⑦   ←前編⑧   →続編⑩

→続編11  →続編12  →続編13

→続編14  →続編15

私の担当派遣社員としてD社で就業を開始した30代女性の派遣社員Tさんは、非常に優秀で前向きかつ自発的に仕事に取り組み、就業開始早々ながら業務改善や業務効率化では社員以上の成果をあげる人物。

本来であれば派遣先からその働きへの評価や称賛があって然るべきですが、指揮命令者であるB課長はなぜか正しく評価をしてくれず、関係は悪くなるばかりです。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

派遣先B課長との打ち合わせ

「口を開けば『前の会社では』とか『そのやり方は非効率』とか言い始めるので、みんな一緒に働いていていい気分がしないんですよ」

Tさん本人の自己評価に比べると、B課長をはじめとした職場のメンバーの評価は正反対のようです。

それにしてもB課長の言う「みんな」は果たして額面通りのものなのでしょうか?

B課長個人の感情を「みんなそう感じている」と部下の代弁をするような形で表現しているのであれば、問題解決はB課長とTさんの人間関係に関するものになります。

言葉通り、職場のメンバーの大半がTさんに対して低い評価をしているのであれば、それはTさんの業務上のコミュニケーション能力の問題になるのです。

捉え方によって問題解決の方法が異なり、原因の見極めを誤るとのちのちのつまずきにつながります。

「課長、いくら仕事に前向きだとしても周りとの関わり方や伝え方は配慮が必要だともいますので、一度Tにはその辺りのフィードバックをしようと思います」

「職場の皆様はそれぞれの立場でTと関わってくださっていると思うんですが、ご参考までに個々のTに対するお困りの具体的な内容をお聞かせ頂けませんか?」

「もちろん、お聞きした話をそのままTに話すわけではありません。Tに指導をする中で、私が状況を細かく理解していなければ、Tに『現場も分かっていないのに』なんて反論されてしまいますから・・・」

このような投げかけに対して、B課長が「誰々がこういうTさんんとの関わりの中で、こんな言動をされて困っている」など具体的な事象がポンポンと返ってくれば、それは職場の総意としてTさんの言動に対して不満があるということになるのでしょう。

しかし、そうでないのならTに対する評価はB課長の私見が大半であるとも判断ができます。

「・・・そうですねぇ。具体的にと言われると色々あって」

「ウチのメンバーから私に直接声が上がっているものもあるんですが、管理者として職場を見ていると、やはり不協和音を感じますよ」

とたんに歯切れの悪くなったB課長。

同じ職場で働く当社の派遣社員Fさんからの情報もありますので、Tさんが職場で浮いてしまっているのは事実なのでしょう。

ただ、メンバーの皆さんがそれぞれに、もしくは総意として「Tさんをどうにかしてほしい」というような苦情をあげているまでの状況ではないようです。

そうなるとB課長の発言は職場のメンバーのTさんに対する批判的な空気感を背景に、個人的な感情を表明している可能性が高そうです。

「言っていることがいちいち的を得ていて、スキルや経験的な裏付けがあるもんだから、誰も反論ができない・・・」などという先程のコメントは、まさにTさんとの言い争いに対するB課長の本音でしょう。

さて、Tさん本人、同じ職場で働くベテラン派遣社員Fさん、B課長本人のヒアリングの結果、今のところ次のような状況理解ができます。

  • Tさんは「頑張っているのに報われない」とD社での就業、もしくは派遣登録いう働き方に疑問を持ち、このまま働き続けるか迷っている
  • Tさんは職場のメンバーからの不評を買っているが、総スカンというような、メンバー全員から疎んじられる状況にまでは至っていない
  • B課長はTさんとの言い争いの件もあり、Tさんに対する悪感情が先行している

どの立場に立って物事を見るのかによって判断は違いますが、派遣会社の営業担当はできるだけ中立に、現状の中で最適解に向けて調整を行うものだと考えています。

そこで私が考えたのは次のような対応です。

  • Tさんの働き方の指向性にマッチする業務内容に変更ができないかB課長に打診をしてみる
  • それが不可能である場合、B課長がTさんに求める働き方を確認する
  • Tさんに対して、D社で就業を継続するにあたって求められる働き方についてフィードバックを行う
  • 結果、Tさんが就業継続を断念するようであれば、その終了時期について両者の妥協点を探る

「調整がうまくいかなければ辞める選択肢しかないのか?」と、性急さを批判する意見もあろうかと思いますが、3ヶ月契約が一般的な人材派遣では、仕事のパフォーマンスや勤怠不良など就業の継続性に対する課題が発生した場合、どうしても契約期間内での解決を前提にせざるを得ません。

もう少し長い時間軸での問題解決をしたいのはやまやまですが、派遣先が「契約は更新しない」という判断をすればそれまでというシビアな現実があるのです。

更新情報はTwitterに配信しています。

←前編①  ←前編②   ←前編③

←前編④   ←前編⑤  ←前編⑥

←前編⑦   ←前編⑧   →続編⑩

→続編11  →続編12  →続編13

→続編14  →続編15