【派遣業界裏事情】ベテランが強みを活かしづらい派遣会社営業マンのキャリアプランは?

【派遣業界裏事情】ベテランが強みを活かしづらい派遣会社営業マンのキャリアプランは?

2000年前後に起こった派遣バブル

覚えている方も多いと思いますが、1997年~2003年にかけてスタッフサービスが「オー人事オー人事」のテレビCMを大量に投下した時期がありました。

それまで人材派遣と言われても、なんのことやら、世間一般での認知度は非常に低かったのですが、あのテレビCMをきっかけに、スタッフサービスはもとより、派遣会社各社、ひいては派遣業界が本格的な成長期を迎えました。

業界内では当時のことを「派遣バブル」と呼んでいましたが、派遣ニーズは急激な伸びを見せ、会社の業績、社員の給与も、それはもうバブルな感じで羽振りの良いものでした。

特に花形の営業現場は毎年二桁台の成長率でしたので、大入袋やインセンティブ、ボーナスが出るわ出るわ。

就職氷河期と言われた世代の私は、浮き足立った派遣業界に新卒で入り、世の中こんなに景気がいいんだと驚いたものです。

その当時、私は20代前半。派遣業界でキャリアをスタートしましたが、毎日馬鹿でかいカバンに、しこたまパンフレットを入れて、ビルからビルに飛び込み営業をして回る日々でした。

手にはカバンの重さでマメができ、歩き回って靴の底がすぐに減り、スーツのパンツは重いカバンが擦れて太ももの側面に穴が開くと言うようなストイックなドブ板営業です。

それでも給与やインセンティブは頑張った分だけ貰えていたので、恵まれていたんだと思います。

需要の拡大でどんどん支店が増え、高度経済成長期ばりにポストが増えるので、それなりに役職につくこともできます。

営業担当から、徐々にステップを踏んで、マネジメント経験も積むことができました。

それから20年近く経って

派遣バブルから20年近く経った現在。

2015年の派遣法改正で、「派遣は3年間」という足かせははめられれつつも、民主党政権時代の派遣法のような現実的でない業務内容の縛りがなくなったことで人材派遣は企業にとって使いやすいものに変わりましたし、企業業績の良さもあって、法人向けサービスを扱う派遣業界は再び恵まれた時代を迎えています。

ただ、派遣バブルから20年近くたち、派遣業界は完全に成熟産業になりました。

派遣バブルから度重なる法改正による官製不況、リーマンショックなども経て、派遣業界が再び上向きになった現在でも、次々に支店を増やすというような経営マインドを持つ派遣会社はごく少数です。

そのため、派遣バブルから業界に身を置く40~50代のベテラン営業マンは、減ったポストを若手と取り合う競争社会に身を置くことになりました。

派遣業界の営業マンや支店長程度までのプレイングマネージャーは、どうやってその経験値を強みとして活かし、若手との競争を戦っていくのでしょうか?

派遣会社営業マンの評価は?

【派遣業界裏事情】派遣で働くなら知っておきたい、派遣会社営業マンの成績カウントの仕方でもご紹介した通り、派遣会社の営業マンは「毎月何人の派遣スタッフが増えたか、減ったか」で評価されることが多いです。

当然、売上や利益も意識されますが、感覚的にはスタッフ数の純増減であり、またマネジメントも稚拙な派遣会社が多く、「年間よりもその月、その月よりもその週、その週よりもその日」といった短絡的な評価が行われます。

そのような環境では次のような営業マンがより評価されます。

  • 単にスタッフ数の増減で評価するので、より多くのスタッフをスタートさせ、よりスタッフが終了(退職)しないようにできる営業マン
  • より多くのスタッフをスタートさせるために、より多くの受注を獲得出来る営業マン
  • より多くの受注を獲得するために、より多くお客様にアプローチする営業マン
  • より終了(退職)するスタッフを減らすために、なんだかんだスタッフを説得して引き止めることができる営業マン

どれをとっても、高いスキル・経験が必要というよりは、よりアクション数の多さを問われる項目が多いことに気がつくはずです。

つまり体力のある若い人の方が向いている仕事なのです。

どうしてもベテランは体力的にも、マインド的にもアクション数が減りますから、年齢を経るごとに不利になっていきます。

そのため派遣会社営業マンはベテラン=高齢になるほど強みを活かしにくくなっていくという構図があるのです。

では、ベテラン営業マンはどうしているのか?

「若い方が有利」という派遣業界の営業職ですが、ベテランの派遣会社営業マンはどのようにそういったハンデ克服しているのでしょうか?

皆様なかなか自分の成功ノウハウは明かしてくれないものです。

正しいのかわかりませんが、私が実践している、ベテランなりの強みの発揮の仕方をご紹介します。

  • 派遣業界はクレーム産業という特性に着目し、クレームやトラブル解決に強みを持って存在感を高める
  • 体力頼りの営業ではなく、商談スキルや着実なクレーム・トラブル対応などを継続的に行うことで信頼を得て、お客様から他のお客様を紹介していただく紹介営業で営業効率を高める
  • 派遣だけでなく、人材紹介や業務委託・人事系のコンサルティングなど、人材ビジネス会社として持つケーパビリティーを把握して、派遣というサービスの単品売り営業にならないように常にアンテナを張って提案を行う
他にもベテラン営業マン全般が持つ強みとしては次のようなことが言えるでしょうか。
  • 派遣業界はクレーム産業であり、ストレス耐性が求められるが、それぞれのベテランなりに持っているストレスへの対処法は強み
  • お客様は課長レベルが多く、派遣スタッフも高齢化して40代が中心。若手に比べ、ベテランの年齢や経験による説得力や、相手が聞く姿勢を持ってくれる事は強み

それぞれのベテラン派遣会社営業マンは自分なりの強みを持って仕事に取り組んでいるのですが、Googleで「派遣会社 営業」と入れると、第3検索ワードに「使えない」「クズ」と出てくるように、いい加減な営業マンが多いことも事実で、何にも考えずに漫然と仕事をしているベテラン営業マンも多いです。

これからますます年金の支給開始年齢が後ろ倒しになって、70代まで働くことにもなりそうですから、成長や変化を恐れて、自分の強みもなく仕事をしていくなんてつまらないですよね。

いつでも前向きに楽しく生きていたいものです。

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