【続編③】【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】一体誰が指揮命令者なの!?派遣社員Sさんのトラブル対応

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私の担当派遣社員としてK社で働き始めた30代男性の派遣社員Sさんですが、「X社に派遣されているはずが、その取引先のY社の社員から指揮命令を受けていてどうにかしてほしい」という相談がありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

対応経緯

派遣社員Sさんへのヒアリング

「ご存知かもしれないですけど、ここに常駐してるX社の社員ってみんなおとなしい方ばかりじゃないですか・・・」

少し周りの目を気にしながら小声で言うSさん。上司であるX社のKリーダーのことを言っているのでしょう。

それにしても、いくら頼りないとはいえ彼がプロジェクトのリーダーなのですから、Y社のD課長が直接Sさんにあれやこれや指示を出すというのは解せません。

「Y社のD課長はうちのKリーダーとのやりとりがどうにもまどろっこしいみたいで、ある日から突然私に声をかけてくるようになったんですよ・・・」

「まぁお客さんのお偉いさんなんで、それなりに丁寧な対応をしていたら気に入られてしまったようで、それ以来なんでもかんでも直接私のところに言いに来るようになっちゃたんです・・・」

「どうやらD課長からすると、『仕事のできないKリーダーへの面当て』みたいな考えもあるみたいで、わざわざKリーダーがいるところで私に声をかけるんですよ・・・」

「なのでプロジェクト内の人間関係もギクシャクしちゃってやりづらくて仕方なくって・・・」

なるほどだいぶ様子がわかってきました。Sさんは何やら面倒臭い人間関係の問題に巻き込まれてしまったようです。

「そうですか・・・それはちょっと複雑な状況ですね・・・私としてはそのD課長に直接抗議したいくらいですが、当社とY社には直接的な契約関係がないしなぁ・・・」

「まずは派遣先であるX社のKリーダーと話をしてみるしかないですね・・・Sさんから見て、私がKリーダーと話すにあたって気をつけた方がいいところはありますか?」

Y社のD課長が『仕事のできないKリーダーへの面当て』としてSさんにだけ声をかけているのだとすれば、もしかしたらKリーダーがSさんをよく思っていない可能性があるのです。

この状況でさらにKリーダーの感情論まで入ってきてしまっては収拾がつきませんから、「Kリーダーの地雷」は何か?を確認しておいた方が無難でしょう。

「Kリーダーと話ですか・・・たしかにそれしかないですよね・・・」

Sさんはこの件をKリーダーに話してもラチが開かないのではないかという懸念を持っているようです。

それは私も同じこと。Sさんの懸念に答えます。

「おっしゃりたいことはわかります。少し時間がかかってしまいますが、まずは現場のKリーダーに話を通したという既成事実を作った上でX社の本社と話をしようと思ってます。根本的な解決は本社でないとできなそうですからね」

私からの回答にSさんは合点がいったようでした。

「そうですか。安心しました」

「Kリーダーとのやり取りで注意点ですか・・・そうだな、やっぱり彼は私のことをよく思っていないと思います」

「D課長がKリーダー含んだみんなの前でやたらと私を誉めるんですよ、『誰かと違ってS君は話が早い』とか言って。本当にやめてほしいです・・・」

D課長とは一体どんな人物なんでしょうか?

私の会社でも人材派遣だけでなく、X社のように業務委託を受けて発注した会社の中で常駐するプロジェクトを受注することがあります。

全てがそうだとはいいませんが、経験上多かったのは次のようなことです。

  • 発注した会社側のプロジェクト立ち上げ時(企画段階)の担当者と運用段階の担当者は別の人物であるケースがある
  • プロジェクトが運用に入ると、発注した会社は受託した会社がきちんと業務を遂行、もしくは成果を出しているかを管理する役割に変わる
  • 運用の中で起こる諸問題は受託した会社が取り組むべき問題になり、発注した会社側はいわば「外野から文句を言っていればいい立場」となる
  • 発注した会社側の管理業務の難易度は低いため、その担当者は社内で左遷された人物やクセが強く受け入れ先のない人物があてがわれることがある

つまりは「金払ってるんだから」という目線で、受託した会社に対して、自分に出来もしないことをああでもないこうでもないと文句を言うだけのような担当者が散見されるということです。

私自身も何度かプロジェクトを立ち上げ、運用をした経験があり、担当者の横暴にずいぶん苦労しました。

おそらくD課長もその類の人物に違いありません。

派遣契約のあるのはX社、D課長とは直接接触することができず、今後の問題解決は難航が予想されます。

ただ、Sさんは真面目に仕事をしてくれているだけで、なんの罪もありません。

まずはKリーダーと話をし、本丸であるX社本社にたどり着けるよう情報を集めましょう。

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