【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】「仕事が全くない」と嘆く派遣社員Pさんのトラブル対応

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私の担当派遣社員としてF社で働き始めた30代女性の派遣社員Pさんですが、「全く仕事がなくて毎日何をしていいのか困っている」という相談がありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

クレーム経緯

●派遣社員Pさんは2週間前から派遣先F社で就業を開始した

●Pさんのポストには前任者がおり、前任である他の派遣会社の派遣社員は1年程度勤務したのちに家庭の事情で退職したと聞いていた

●Pさんの業務内容は部内の事務全般や電話応対で、頼まれ仕事が中心のため前任からの引き継ぎはなかった

●就業開始してから2週間経ってPさんから電話があり「全くといいほど仕事がなくて毎日ぼーっとしているしかなくて困っている」という相談があった

対応のポイント

わざわざ派遣社員を雇うわけですから、なにかしらやって欲しい仕事があってのことというのは当たり前の発想ですが、派遣社員からの「仕事が少なくて困る」とか「暇すぎて困る」といった相談は意外にも頻繁に遭遇します。

十数年間の派遣営業の経験からすると、その原因にはいくつかのパターンがあります。

【派遣社員に原因があるケース】

  • 派遣社員のスキルやモチベーション、勤怠などに問題があり、仕事を任せることができず、結果暇を持て余すことになってしまうケース

【派遣先に原因があるケース】

  • マネジメントに問題があり、派遣社員の業務内容や業務量を把握できておらず放置しているケース
  • 派遣社員1人分の業務量がないことを知りながら、「部下の人数が多いことは上司のステータスだ」と人数だけ囲っておきたいと契約を継続しているケース
  • 派遣社員1人分の業務量がないことを知りながら、「せっかく派遣社員1人分の予算を取れているのだから、このまま維持しておいた方がいい」と契約を継続しているケース
  • 業務量は少ないながらも専門性があり、その派遣社員のスキルや経験値を逃したくなくて契約を継続しているケース
  • 顧客との契約の中に「専用の事務局対応をする人員を1名配置する」などの約束事があり、業務量が少なくても人を配置しておかなければいけないケース

ほとんどのケースでは派遣先側にその原因がありますが、問題は働く側である派遣社員が「仕事が全くない」という状況を受け入れているかどうかという点にあります。

派遣先が事前に派遣会社に状況を共有してくれれば、そのような仕事がない環境を好む派遣社員もいますので、マッチングした人材をあてがうことができるわけです。

今回のPさんのケースではそういった事前の共有がなく、蓋を開けたら全く仕事がないということですから、その原因を探り、何かしらの対策を行わなければいけないのです。

対応経緯

まずはPさんから現状をヒアリングすることです。

Pさんの言う「全くと言うほど仕事がない」と言う状況が派遣先に起因しているのか、それともPさんに起因しているのかによってだいぶ対応が変わってくるからです。

「労働力の仲介業」たる派遣営業が初動において念頭に置かなければいけないのは「第三者目線でどちらの意見も鵜呑みにしない」ということです。

間に立つ立場として、どちらにどんな原因があり、その原因の過失割合はどのようなものなのか、どちらにスタンスをおいて問題解決を図るべきなのか見極める。

ただし、いつまでも第三者目線ではいけません。問題の本質を掴み、どちらが正しいかを自分なりに判断したら、正しいと思った側にグッと心情的に寄せていくことが必要です。

考えても見てください、自分の相談相手が自分にも相手側にも心情的に寄り添わず第三者的な立ち位置でアプローチしてきたら「所詮他人事と捉えているんだな」と感じませんか?

人材派遣における問題解決が人と人との問題である以上、派遣営業も相手に対して人間味を垣間見せる演出が必要なのです。

派遣社員Pさんへのヒアリング

「Pさん、お忙しいところすみません」

「先日お電話でご相談を頂いた仕事量のことなんですけど、状況をお伺いしたくて」

Pさんは30代女性の派遣社員、以前にも当社の派遣社員として別の派遣先で就業をしてもらったことがあり、一見さんの派遣社員に比べると信頼性は高いと判断できます。

前の派遣先での評価は平均的で、勤怠もよく、特にトラブルめいたことはなかったようでした。

「えぇ、相変わらず仕事がなくて暇で・・・周りの社員の人たちは慌ただしく働いてるので申し訳ないし、とにかく居心地が悪いし・・・」

Pさんの言う通り、仕事がなくて暇すぎることは思いの外、苦痛なことです。

特に自分の状況と反比例して周りの人々が慌ただしく働いていたりすると「こんなに暇にしていて申し訳ない」とか「仕事もしていない自分が職場にいて申し訳ない」と、本人が悪いわけでもないのに自分自身を責めるような心情に陥ってしまい不健全極まりないのです。

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