【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】勤怠や交通費を水増し請求する派遣社員Dさんのクレーム対応

【派遣会社営業担当のクレーム対応報告】勤怠や交通費を水増し請求する派遣社員Dさんのクレーム対応

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派遣先B社で外回りの営業職として半年働いてくれている30代男性の派遣社員Dさんですが、「営業成果が悪いだけでなく、営業報告書に矛盾が多く、仕事をサボっているのではないか?」との派遣先からクレームがありました。

その際の経緯や対応について、営業日報形式でご紹介します。

派遣会社営業担当が、どんな事を考えて問題解決をしているのかがお分かり頂けます。是非ご覧ください。

 

クレーム経緯

●派遣社員Dさんは半年前に派遣先B社に営業職として就業を開始した

●B社の営業センターには20名程度の派遣社員が営業職として就業している

●スタートから2ヶ月程度は座学の商品研修やロールプレイング、上司や先輩との営業同行が行われる

●3ヶ月目からは上司のサポートは受けつつも、基本的に1人で営業活動を行う

●営業マンは9時からの朝礼とチームごとのミーティングが終わると担当エリアに向けて外出し、事前にアポイントをとった商談を軸に、隙間の時間は飛び込み営業を行い、17時からの終礼前には帰社する

●Dさんは2ヶ月程度の研修や同行を終え、一人で営業活動をするようになって3ヶ月程度経ったが、日々提出する営業報告書は毎日似たような記載が続き、報告書をもとに活動状況をヒアリングしてもあいまいな返答が多く、不自然なほどに成果があがらない

●しばらく様子を見ていた派遣先だったが、W課長より私に電話があり「Dさんは営業成果が悪いだけでなく、営業報告書に矛盾が多く、仕事をサボっているのではないか?このままでは仕事を続けてもらう事は難しいので一度本人に状況をヒアリングしてほしい」との依頼があった

対応のポイント

企業の根幹である営業活動を外部人材である派遣社員に任せるということにピンと来ない方も多いかもしれません。

ただ、世の中には営業代行会社という業態も存在するように、営業活動をアウトソーシングすることは当たり前に行われているのです。

営業職のオーダーでは、その派遣社員の担当する営業先はたいていが中小企業やSOHOといった規模の小さい企業であり、人件費が高い自社の社員を担当につけるには期待される売上や利益が少ないために費用対効果がはかりやすく、派遣先にとって雇用のリスク・コストない派遣社員という外部人材を活用するのです。

事務職やプログラマーなどの技術職と違い、目標やノルマを課され、成果次第で契約の更新の有無やインセンティブなどの見返りが大きく変化する派遣の営業職は、いわば「傭兵」と表現しても誤りではなく、派遣で営業職に就こうという人材はそのシビアな働き方ゆえ、いわゆる派遣社員とは一線を画しています。

ではどのような人々が派遣で営業職という仕事を選ぶのでしょうか?あくまで私の経験の範囲ですが、次のような属性に分けられます。

  • 営業職としてはハイパフォーマーだが、組織の中で仕事をすることに向いていない人
  • 時給の高さやインセンティブに惹かれて接客や販売職から転向してくる人
  • 未経験だが「長く食べていける仕事」としてキャリアチェンジで営業職を選び、経験を積むために仕事に就きやすい派遣の営業職を選ぶ人
  • 営業や販売系の副業(もしくは本業)をもっており、収入を安定させるために営業スキルを活かせる派遣の営業職を選ぶ人

細かく分ければキリがありませんが、前述のパターンだけでも対応上のポイントがそれぞれ変わってくるのです。

  • 営業職としてはハイパフォーマーだが、組織の中で仕事をすることに向いていない人

要するにクセが強い人ということです。実際にハイパフォーマーであるため「営業たるもの数字が出せれば何をしても許される」という考えを持っているパターンが多く、常識を常識として受け付けてくれません。

  • 時給の高さやインセンティブに惹かれて接客や販売職から転向してくる人

接客や販売で培ったコミュニケーション能力は活かせますが、接客や販売はお店に来てくれた購買意欲のあるお客様が相手であり、購買意欲があるかどうかもわからない相手に自ら売りに行くという営業職との大きな違いに気付けない人も多く、「思っていたのと違う」となりやすい属性です。

  • 未経験だが「長く食べていける仕事」としてキャリアチェンジで営業職を選び、経験を積むために仕事に就きやすい派遣の営業職を選ぶ人

実際に営業をやってみて、営業職が思ったより地道で、ストレスフルで、簡単に結果が出ない仕事であることに気が付き、すぐに挫折してしまうことが多い属性です。

  • 営業や販売系の副業(もしくは本業)をもっており、収入を安定させるために営業スキルを活かせる派遣の営業職を選ぶ人

営業力の素地があるので成果を出しやすいのですが、営業職独特の要領の良さばかりが突出している人も多く、仕事をサボったり、就業中に副業に精を出したりと、不正を起こしやすい属性です。

要するに派遣で営業職に就く方は一癖も二癖もあったり、海千山千の人物であったりと、ちょっとした事でトラブルになりがちなのです。

もちろん真面目に働いてくれる方が大半なのですが、事務職などオフィスワークの派遣社員に比較して、トラブルが起こる頻度やその深刻度が高かったりと派遣会社の営業担当にとって手強い職種と言えます。

営業職の派遣社員の問題解決にあたっては事象そのものを把握するだけでなく、ほかの職種の派遣社員にも増して、その人がどのような属性の人物であるのかを見極めて対応することが重要になるのです。

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