【続編②】【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】事あるごとに労基署や裁判に訴えるといい、強硬に主張を通そうとする派遣スタッフKさんのクレーム対応②

【続編②】【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】事あるごとに労基署や裁判に訴えるといい、強硬に主張を通そうとする派遣スタッフKさんのクレーム対応②

【派遣会社営業マンのクレーム対応報告】事あるごとに労基署や裁判に訴えるといい、強硬に主張を通そうとする派遣スタッフKさんのクレーム対応①でお伝えした、Kさんが派遣スタッフの上司の指揮命令は聞けない、その派遣スタッフのリーダーAさんからパワハラを受けたので、しかるべきところに訴え出ると主張している件ですが、まずはKさんと面談をすることにしました。

前回までの経緯

●KさんはB社で1年近くコールセンターオペレーターとして働いていたが、チームリーダーに他の派遣会社のスタッフAさんが着任後しばらくして指揮命令に従わなくなった

●派遣先担当者がKさんと面談したところ、「派遣スタッフ同士で指揮命令られるのはおかしい。他の派遣会社の派遣スタッフであれば尚のことで、指示に従う必要はない。しかもリーダーAさんからパワハラを受けている。しかるべきところに相談する」とのコメントがあった

●まずはKさんの考えを確認すべく、私がKさんと面談することになった

Kさんとの面談

Kさんは「派遣スタッフ同士で指揮命令関係があるのはおかしい、またそのリーダーのAさんは他の派遣会社の派遣スタッフであり、この指揮命令関係は違法だ、しかもリーダーAさんからいわれのないパワハラにあっており、しかるべきところに訴え出る」と鼻息荒く主張します。

しかし、私の「訴え出るのは個人の自由だから止めも勧めもしない」のスタンスに少々肩透かしを食らわされたようでした。

派遣スタッフ同士の指揮命令関係が違法かどうかは私としても確かめるとお伝えした上で、リーダーAさんからのパワハラの内容についてヒアリングをしました。

Kさんの主張は次の通りです。

  • リーダーAさんは着任早々から私が気に入らないのか、他のオペレーターと比べて、明らかに自分への態度がぞんざいで冷たい
  • クレームでお客様から「上司に変われ」と言われても、なんだかんだ理屈をつけて拒否する
  • 他のオペレーターには叱責しないが、自分には細かいミスで叱責する
  • 話している途中で舌打ちしたり、話を終えた去り際に聞こえないような小さい声で「バカ、クズ」と言った侮辱をする

状況は理解したので、先方の言い分も聞いた上で早々に対応することを伝えました。

あわせて、改善は促しつつも、今のチームが居づらいようなら派遣先にもチーム替えの打診をするかどうか確認すると、Kさんは興奮した様子で、

「なんで自分がチームを変わらなきゃいけないんですか!!ひどいパワハラをしているリーダーAをやめさせるのが筋じゃないんですか!?」

と激昂しています。

まぁまぁと、落ち着かせつつ、どちらの言い分が正しいかはまだわからないものの、Kさんの目的はリーダーAさんを辞めさせることなんだということがはっきりしました。

お客様との商談

Kさんとの面談を終え、派遣先担当者と打ち合わせをしました。

論点は次の3つになります。

  1. KさんがリーダーAさんの指揮命令に従わない件
  2. Kさんの主張するリーダーAさんからのパワハラの件
  3. 上記2つをもとに訴え出ると主張している件

KさんがリーダーAさんの指揮命令に従わない件

Kさんは派遣スタッフ同士の指揮命令関係は違法だと主張していますが、派遣法や他の労働法規を見てもそのような事実はありません。

となれば、リーダーAさんの指揮命令に従わない現状は、業務放棄であり、本人に注意喚起が必要です。

お客様にもそのような前提をお話しし、次のようなことをお願いしました。

  • 近日に私がKさんと面談を行い、派遣スタッフ同士の指揮命令は違法でなく、リーダーAさんの指揮命令に従うよう注意する
  • リーダーAさんにその状況を共有して頂き、雇用主である派遣元が「リーダーAさんの指示に従うように」と注意をした後に、リーダーAさんが行った指揮命令にKさんがどのような対応をしたか、逐次記録を残して欲しい
  • 可能であれば、リーダーAさんの指揮命令を受けたKさんの対応について、派遣先社員も確認をして頂き、記録に残して欲しい

お客様には概ね納得して頂きましたが、一点だけ「業務指示に従えというと、またパワハラ云々で言い返してくるのではないか?」という質問を頂きました。

それについては

「業務指示=パワハラ」なんていう理解は一般的にありませんから、「業務指示とパワハラは同じ意味ではないですよね?指示の仕方がパワハラ的だというのであれば、そこを改善するように私からもお願いすれば良いのであって、指示に従わない理由にはならないですよ」

と切り替えします。と伝えると安心したようでご納得を頂きました。

Kさんの主張するリーダーAさんからのパワハラの件

Kさんからヒアリングした、リーダーAさんの行ったパワハラだと主張する事柄を伝えました。

最初の反応として、「まぁよくもこんなデタラメを・・・」とのコメント。

リーダーAさんは温厚で常識的な男性で依怙贔屓のような子供じみたことや、「バカ、クズ」などと聞こえがしに言うようなことは考えづらいとのこと。この内容をそのままAさんに聞いたら、むしろ怒ってしまうのではないかと懸念されています。

そこでパワハラの件は次のようなことをお願いしました。

  • リーダーAさんからKさんへの態度や態様について受け手であるKさんの受け止め方次第であり、すでにリーダーAさん本人や周りのスタッフの方にパワハラの事実はないとご確認を頂いているので、これ以上の後追いはしない
  • Kさんの主張する、クレームがあってお客様から上司に代わって欲しいとの要求にリーダーAさんが応じてくれないと言う点については、応対記録と録音されている通話記録で後追いができ、ここ2週間程度で、リーダーAさんが、Kさんに代わってお客様対応をした記録をさがしてほしい
  • その結果、リーダーAさんがKさんをフォローした記録が複数あれば、Kさんの話の辻褄が合わなくなり、それをフックに再度パワハラと主張する事柄について面談で掘り下げてみる

訴え出ると主張している件

私がKさんに「訴え出ることは止めも勧めもしない」と伝えていることを報告しました。

派遣会社側で止めないのか?と少し驚かれましたが、経験上そこで止めると次のような状況になるとお伝えしました。

  • 訴え出ることを止めるために、Kさんの交換条件を飲まなければいけないという状況になりやすい
  • 訴え出ることを止めたと言う事実が、のちにKさんが当社に対してカードを持たせることになり、今後のKさんと当社の交渉が極端に不利になる
  • 実際に訴え出た時に、その訴えた先に「派遣会社が訴え出ることを止めた、後ろ暗いことがあるからだ」と主張され、その後のやりとりが不利になってしまう

理由を説明するとご納得いただき、おそらく次回のKさんと私との面談後に、もしくはその後のリーダーAさんからの指揮命令後に、パワハラ被害を主として訴え出る可能性が高く、そうなった場合に備えて、事前に社内の関係部署に根回しをして頂くようにお願いしました。

また、Kさんが訴えでる先として想定される選択肢をお伝えしました。

  • 派遣先のコンプライアンス相談窓口
  • 労基署
  • 自治体などの相談窓口
  • 弁護士や司法書士
  • 労働組合やユニオン

Kさんがどういった行動に出るのかわかりませんが、念には念を入れての対応が必要です。

お客様への根回しを終えて、日を改めて、Kさんと面談を行うことにしました。

長くなりましたので続きは次回にしたいと思います。

前編①続編③続編④続編⑤はこちら

更新情報はTwitterに配信しています!